新リバリーはブラック基調。ソルベルグ、WRC第4戦ポルトガル参戦車のカラーリングを公開

 ヒョンデ・モータースポーツのワークスドライバーであるオリバー・ソルベルグは5月15日、自身のTwitter(@OliverSolberg01)を更新し、WRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルでステアリングを握る愛車の新カラーリングを初公開した。

 2022年シーズン、ヒョンデ(旧ヒュンダイ)の育成ドライバーからワークスドライバーに昇格したソルベルグ。彼は今季の開幕3戦を新車の『ヒョンデi20 Nラリー1』で戦ってきたが、今週末の5月19~22日に開催されるポルトガルではトップカテゴリーには出場しない。

トヨタ、2022年最初のグラベルラリーに挑む「ポルトガルは特別な場所」とスポット参戦のオジエ/WRC

 WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、5月19日(木)から22日(日)にかけて、ポルトガル北部で開催される2022年シーズン第4戦『ラリー・ポルトガル』で今季3勝目を狙う。

 今戦、チームには開幕戦モンテカルロで総合2位となったセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組が復帰。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、すでに2勝を挙げランキングトップに立っているカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組とともに、今季初めて行われるグラベル(未舗装路)ラリーに臨むことになる。

ローブとオジエのライバル関係がWRCに「スパイスを加える」“セブ対決”を歓迎するトヨタ技術責任者

 TOYOTA GAZOO Racing WRTのテクニカルディレクターであるトム・フォウラーは、WRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルでふたたび実現する“ふたりのセブ対決”を楽しみにしているひとりだ。

 既報のとおり、5月19~22日にかけてポルトガル北部で開催される今季第4戦『ラリー・ポルトガル』には、合わせて17回のワールドタイトルを獲得しているふたりのセバスチャンが登場する。フォウラーはそのうちのひとりである8冠王者セバスチャン・オジエとともに、元9連覇王者のセバスチャン・ローブに挑むことを楽しみにしている。

天国かそれとも地獄か? 奥深きラリーのスタート順、その1【WRC Topic】

 SS(スペシャルステージ)と呼ばれるコースを間隔をあけて1台ずつ走行するラリーでは、スタート順がタイムに大きな影響を及ぼす。とくにグラベル(未舗装路)ラリーの場合、スタート順が早い選手は1kmあたり1秒前後の遅れをとることもあるが、それはなぜか?

 グラベルラリーでは、路面が乾いていると道の表面にある土や小さな砂利が浮き、それが“ルーズグラベル=滑りやすいグラベル”となる。とくにヨーロッパの道は、硬い岩盤や締まった土の表面がルーズグラベルに覆われていることが多く、タイヤがグリップしにくい。そのため、ステージを最初に走るドライバーは、ルーズグラベルに足をとられ、それを掃き飛ばしながら走らなければならない。だから、大きくタイムロスをしてしまうのだ。

WRCポルトガルで今季2度目のラリーに挑むオジエ「グラベルでの限界を知る必要がある」

 1月に行われた開幕戦モンテカルロに続き、ふたたび“スーパースター”がWRC世界ラリー選手権に戻ってくる。そのひとりであるセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、5月19~22日に開催される第4戦ポルトガルでハイブリッド時代のグラベル(未舗装路)ラリーデビューを果たすが、彼は現時点では自分自身のパフォーマンスレベルが分からないと語った。

 昨シーズン、通算8度目のワールドチャンピオンに輝いたオジエは、同年限りでフル参戦ドライバーを引退。2022年はWEC世界耐久選手権に参戦しながらTOYOTA GAZOO Racing WRTからパートタイム・プログラムでラリーに参加している。

勝田貴元、ポルトガルでのペースアップを狙う。WRC今季初のグラベル戦も「自信はある」

 TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションからWRC世界ラリー選手権にフル参戦している勝田貴元は、4月にクロアチアで開催されたWRC第3戦『クロアチア・ラリー』では慎重な走りで、イベントを総合6位で完走した。彼は次戦5月19~22日に行われる、今季第4戦のポルトガルでペースを上げたいと意気込んでいる。

 過去4度『ラリー・ポルトガル』に参戦し、2021年大会はトヨタ勢2番手、シーズンのセカンドベストタイの結果となる総合4位入賞を果たした勝田。彼は現在、僚友のカッレ・ロバンペラによってチャンピオンシップをリードしている『トヨタGRヤリス・ラリー1』の限界を探ることを楽しみにしている。

【動画】ロバンペラvsタナク、WRCクロアチアで優勝を争ったふたりの最終SSオンボード

 4月21~24日に開催されたWRC世界ラリー選手権第3戦クロアチアは、最終日に展開された逆転に次ぐ逆転劇を経て、カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝。2022シーズン2勝目をマークした。そのロバンペラを相手に最終パワーステージでガチンコ勝負を繰り広げたのが、総合2位となったオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)だ。WRC公式サイトでは、このふたりによって僅差で争われた最終ステージの戦いを2台のオンボード映像を並べた動画で紹介している。

 24日(日)の競技最終日にラリーを襲った予想外の降雨による混乱で、最終ステージのひとつ前のSS19でロバンペラの独走態勢が崩れ、1.4秒差でタナクがリードする展開となったクロアチア・ラリー。迎えた最終パワーステージでは両者のタイヤ選択が分かれるなか、先に出走したロバンペラが驚くべきペースを披露する。

元WRC王者“ふたりのセブ”対決、ラリー・ポルトガルでふたたび【WRC Topic】

 スポット出場の2022年WRC世界ラリー選手権開幕戦『ラリー・モンテカルロ』で激しく首位を争った“ふたりのセブ”。セバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)が優勝し、セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が2位となるなど、大ベテランふたりがWRC新時代の初戦を席巻した。それから約4カ月、第4戦ポルトガルでセブ対決の第2ラウンドが実現する。

 今季、ローブはW2RC世界ラリーレイド選手権とエクストリームE選手権を、オジエはWEC世界耐久選手権を主戦場としている。そのため彼らが出場可能なWRCイベントは限られているが、5月19~22日開催のラリー・ポルトガルは幸いにもカレンダーが被っていない。

再戦決定のローブとオジエ、ともにWRCポルトガルに向けたグラベルテストを完了【SNSまとめ】

 5月19日から22日にかけて開催されるWRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルに向けて、TOYOTA GAZOO Racing WRTとMスポーツ・フォードWRTがプレイベントテストを実施したことを発表。両チームが次戦『ラリー・ポルトガル』のラインアップに加えた“ふたりのセバスチャン”こと、元9冠王者で開幕戦ウイナーのセバスチャン・ローブと、昨シーズンを含めて8度のチャンピオンに輝いたセバスチャン・オジエも、それぞれの陣営のラリー1カーでグラベル(未舗装路)テストを終えている。ここではその様子を伝えるSNSの投稿を紹介する。

■ファフェを封鎖してテスト実施

レイン用とドライ用をクロスに履くWRCの異常なタイヤ戦術【WRC Topic】

 クロスオーバーというと、いま巷で人気のSUVを思い浮かべるかもしれないが、WRC世界ラリー選手権では異なる種類のタイヤの“クロス履き”のことををさす。どういうことかというと、右フロントと左リヤに溝が多く刻まれたレインタイヤを、左フロントと右リヤに浅溝のドライ路面用ハードタイヤを装着するといった具合に、前後左右で異なるタイヤを履くのだ。

 実際、先日開催されたWRC第3戦クロアチア・ラリーでは、トヨタのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がそのクロスオーバーで最終ステージを走行し、ぶっちぎりのベストタイムで逆転優勝を飾った