勝田貴元、ポルトガルでのペースアップを狙う。WRC今季初のグラベル戦も「自信はある」

 TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションからWRC世界ラリー選手権にフル参戦している勝田貴元は、4月にクロアチアで開催されたWRC第3戦『クロアチア・ラリー』では慎重な走りで、イベントを総合6位で完走した。彼は次戦5月19~22日に行われる、今季第4戦のポルトガルでペースを上げたいと意気込んでいる。

 過去4度『ラリー・ポルトガル』に参戦し、2021年大会はトヨタ勢2番手、シーズンのセカンドベストタイの結果となる総合4位入賞を果たした勝田。彼は現在、僚友のカッレ・ロバンペラによってチャンピオンシップをリードしている『トヨタGRヤリス・ラリー1』の限界を探ることを楽しみにしている。

【動画】ロバンペラvsタナク、WRCクロアチアで優勝を争ったふたりの最終SSオンボード

 4月21~24日に開催されたWRC世界ラリー選手権第3戦クロアチアは、最終日に展開された逆転に次ぐ逆転劇を経て、カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝。2022シーズン2勝目をマークした。そのロバンペラを相手に最終パワーステージでガチンコ勝負を繰り広げたのが、総合2位となったオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)だ。WRC公式サイトでは、このふたりによって僅差で争われた最終ステージの戦いを2台のオンボード映像を並べた動画で紹介している。

 24日(日)の競技最終日にラリーを襲った予想外の降雨による混乱で、最終ステージのひとつ前のSS19でロバンペラの独走態勢が崩れ、1.4秒差でタナクがリードする展開となったクロアチア・ラリー。迎えた最終パワーステージでは両者のタイヤ選択が分かれるなか、先に出走したロバンペラが驚くべきペースを披露する。

スバル 2022全日本ラリー第3戦久万高原 ラリーレポート

2022.04.30 - 全日本ラリー選手権 第3戦 久万高原ラリー Leg1 鎌田3番手、新井4番手から上位を目指す  2022年全日本ラリー選手権第3戦久万高原ラリーは、4月30日(土)の競技初日を終えてSUBARU …

元WRC王者“ふたりのセブ”対決、ラリー・ポルトガルでふたたび【WRC Topic】

 スポット出場の2022年WRC世界ラリー選手権開幕戦『ラリー・モンテカルロ』で激しく首位を争った“ふたりのセブ”。セバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)が優勝し、セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が2位となるなど、大ベテランふたりがWRC新時代の初戦を席巻した。それから約4カ月、第4戦ポルトガルでセブ対決の第2ラウンドが実現する。

 今季、ローブはW2RC世界ラリーレイド選手権とエクストリームE選手権を、オジエはWEC世界耐久選手権を主戦場としている。そのため彼らが出場可能なWRCイベントは限られているが、5月19~22日開催のラリー・ポルトガルは幸いにもカレンダーが被っていない。

再戦決定のローブとオジエ、ともにWRCポルトガルに向けたグラベルテストを完了【SNSまとめ】

 5月19日から22日にかけて開催されるWRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルに向けて、TOYOTA GAZOO Racing WRTとMスポーツ・フォードWRTがプレイベントテストを実施したことを発表。両チームが次戦『ラリー・ポルトガル』のラインアップに加えた“ふたりのセバスチャン”こと、元9冠王者で開幕戦ウイナーのセバスチャン・ローブと、昨シーズンを含めて8度のチャンピオンに輝いたセバスチャン・オジエも、それぞれの陣営のラリー1カーでグラベル(未舗装路)テストを終えている。ここではその様子を伝えるSNSの投稿を紹介する。

■ファフェを封鎖してテスト実施

トヨタ、全日本ラリー第3戦久万高原で今シーズン初勝利。勝田範彦「メリハリを持って戦えた」

 TOYOTA GAZOO Racingが参戦しているJRC全日本ラリー選手権の2022年シーズン第3戦『久万高原ラリー』が4月29日から5月1日にかけて、愛媛県上浮穴郡久万高原町を中心に開催され、勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)が今季初優勝を飾った。また、チームメイトの眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)は総合5位入賞を果たしている。

 久万高原ラリーは、さまざまな要素が複雑に絡み合うターマック(舗装路)ラリー。標高約1000mの山岳地帯にSSが設定され、最終日には全長23.8kmにおよぶロングステージもあるイベントだ。これらのステージの荒れた路面はタイヤへの攻撃性が高く、ロングステージでの集中力の維持とともに、ドライバーにはタイヤに負担をかけずに走る技術が求められる。

“王者”勝田範彦が今季初優勝。開幕2連勝のコバライネンは初日にクラッシュ/全日本ラリー第3戦

 JRC全日本ラリー選手権第3戦『久万高原ラリー』が4月30日から5月1日にかけて、愛媛県上浮穴郡久万高原町を中心に開催され、TOYOTA GAZOO Racingの勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)が2022年シーズン初の総合優勝を飾った。

 四国は愛媛県の山間部が戦いの舞台となる久万高原ラリーは2日間で合計8本のSS、距離にして約105kmで争われるターマック(舗装路)ラリー。リエゾン(移動区間)を含むラリーの総走行距離は約342kmだ。

レイン用とドライ用をクロスに履くWRCの異常なタイヤ戦術【WRC Topic】

 クロスオーバーというと、いま巷で人気のSUVを思い浮かべるかもしれないが、WRC世界ラリー選手権では異なる種類のタイヤの“クロス履き”のことををさす。どういうことかというと、右フロントと左リヤに溝が多く刻まれたレインタイヤを、左フロントと右リヤに浅溝のドライ路面用ハードタイヤを装着するといった具合に、前後左右で異なるタイヤを履くのだ。

 実際、先日開催されたWRC第3戦クロアチア・ラリーでは、トヨタのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がそのクロスオーバーで最終ステージを走行し、ぶっちぎりのベストタイムで逆転優勝を飾った

梅本まどかがSwitch版『WRC10』のペースノートを説く、ラリー初心者向け解説動画が公開

 4月28日、3goo(サングー)は今月21日に発売されたNintendo Switch用ラリーレースレーシングゲーム『WRC10 FIA世界ラリー選手権』における“ペースノート”について、現役コドライバーの梅本まどかが説明する解説動画を公開した。

 ペースノートとは、WRC世界ラリー選手権において、なくてはならないアイテムのひとつだ。これには競技前に行う“レッキ”と呼ばれるスペシャルステージ(SS)の下見段階で確認された各コーナーのきつさや道幅、路面状況、目印や障害物、それに準じたコース取りなどが記されている。