レイン用とドライ用をクロスに履くWRCの異常なタイヤ戦術【WRC Topic】

 クロスオーバーというと、いま巷で人気のSUVを思い浮かべるかもしれないが、WRC世界ラリー選手権では異なる種類のタイヤの“クロス履き”のことををさす。どういうことかというと、右フロントと左リヤに溝が多く刻まれたレインタイヤを、左フロントと右リヤに浅溝のドライ路面用ハードタイヤを装着するといった具合に、前後左右で異なるタイヤを履くのだ。

 実際、先日開催されたWRC第3戦クロアチア・ラリーでは、トヨタのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がそのクロスオーバーで最終ステージを走行し、ぶっちぎりのベストタイムで逆転優勝を飾った

勝田貴元、難コンディションのWRCクロアチアで6位入賞「以前だったら、攻めすぎてミスを冒したかも」

 4月21日から24日かけて、WRC世界ラリー選手権第3戦クロアチアが同国の首都ザグレブを中心に開催された。このラウンドにTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから参戦した日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、降雨の影響で非常にトリッキーなコンディションとなったターマック(舗装路)ステージに苦戦しながらも、総合6位入賞を果たした。

 今年1月と2月に行われた開幕2戦と同様に、コドライバーのアーロン・ジョンストンとともに今季第3戦を迎えた勝田は、昨年の大会でベストタイムを2回刻んだこのクロアチアに期待を持って臨んだ。

ローブに続き“現王者”オジエもWRCポルトガルに参戦。トヨタから今季2度目の登場へ

 4月25日、WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、来月19~22日に開催される今季第4戦ポルトガルのドライバーラインアップを発表。この中で、現WRC王者であるセバスチャン・オジエが4カ月ぶりにトヨタGRヤリス・ラリー1のステアリングを握ることを明らかにした。

 自身8度目の戴冠を成し遂げた2021年シーズン限りでWRCフルタイムドライバーから引退し、今季はリシャール・ミル・レーシングチームからWEC世界耐久選手権にフル参戦しているオジエ。彼のラリーへのカムバックはセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)との再戦が実現することを意味する。

豊田章男オーナー「ふたりが雪辱を果たし本当にうれしい」WRC第3戦優勝のロバンペラ組を祝福

 4月21~24日、クロアチアの首都ザグレブを拠点にWRC世界ラリー選手権2022年シーズンの第3戦『クロアチア・ラリー』が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝した。若き“フライング・フィン”が早くも今季2勝目を上げた同イベントの終了後、TOYOTA GAZOO Racingの豊田章男チームオーナー(トヨタ自動車社長)から恒例のコメントが発表されている。

 今シーズン最初のフル・ターマック(舗装路)ラリーとして行われた第3戦クロアチアでは、週末をとおして続いた不安定な天候に各選手とチームが頭を悩ませるなか、GRヤリス・ラリー1を駆るロバンペラが初日から独走。しかし、21歳のフィンランド人ドライバーは土曜日にタイヤトラブルに見舞われ、後続車対して築いた1分以上リードを失ってしまう。また、最終日の24日(日)には予想外の雨によって最終ステージを前にオット・タナク(ヒョンデ[旧ヒュンダイ]i20 Nラリー1)にリードを奪われた。

トヨタ、最終SSで逆転優勝。驚速ロバンペラに指揮官も舌を巻く「理解できないくらい速い」/WRC第3戦

 4月24日、WRC世界ラリー選手権第3戦クロアチア・ラリーの最終日、デイ3のSS17~20がクロアチアの首都ザグレブの北側エリア行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝を飾った。チームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合5位、デイ1でのデイリタイアを経てデイ2より再出走したエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合49位でフィニッシュしている。

 今季初めてのフル・ターマッック(舗装路)ラリーとして開催されたクロアチア・ラリーの最終日は、サービスパークの北側エリアで2本のステージを各2回走行するスケジュールで争われた。

TOYOTA GAZOO Racing WRT 2022年WRC第3戦クロアチア デイ2レポート

WRC第3戦クロアチア・ラリー デイ2 困難な状況を切り抜けロバンペラが首位を堅持 エバンスは総合5番手に順位を上げる  4月23日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦クロアチア・ラリーの競技2日目デ …

モーターファンフェスタ2022にラリージャパンブースが出展。車両展示とデモ走行、トークショーも開催

 ラリージャパン事務局は4月24日、富士スピードウェイで開催される『モーターファンフェスタ2022 in 富士スピードウェイ』において、フォーラムエイト・ラリージャパン2022としてブース出展を行うと発表した。

 2019年以来、3年ぶりの実施が決まったモーターファンフェスタ2022は、入場無料で楽しめる自動車体験・体感イベント。目玉企画のひとつである最新モデル試乗プログラムには、国内外ブランドから過去最多となる77台の試乗車が集結する予定だ。

モーターファンフェスタ2022にラリージャパンブースが出展。車両展示とデモ走行、トークショーも開催

 ラリージャパン事務局は4月24日、富士スピードウェイで開催される『モーターファンフェスタ2022 in 富士スピードウェイ』において、フォーラムエイト・ラリージャパン2022としてブース出展を行うと発表した。

 2019年以来、3年ぶりの実施が決まったモーターファンフェスタ2022は、入場無料で楽しめる自動車体験・体感イベント。目玉企画のひとつである最新モデル試乗プログラムには、国内外ブランドから過去最多となる77台の試乗車が集結する予定だ。

トヨタ、WRCクロアチアで今季2勝目を狙う「GRヤリスの開発を進めることができた」とラトバラ

 WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは4月21~24日、クロアチアで開催される2022年シーズン第3戦『クロアチア・ラリー』で、トヨタGRヤリス・ラリー1による今季2勝目を目指す。

 チームは約2カ月ぶりに再開される、シーズンの第3ラウンドとなる今戦に計3台のGRヤリス・ラリー1を投入。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組と前戦スウェーデンを制しランキングトップに立ったカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組、そして第2戦で3位表彰台を獲得したエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組の3組が引き続きラリーを戦っていく。