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2.4Lターボ搭載のWRX S4とレヴォーグSTIスポーツR同門対決

 2021年11月、スバルのAWDパフォーマンスを象徴するモデルである新型スバルWRX S4が登場した。同時にレガシィの遺伝子を受け継いだパフォーマンスワゴンのレヴォーグにSTIスポーツRが追加されている。

 4ドアセダンのWRX S4とステーションワゴンのレヴォーグSTIスポーツRはボディタイプこそ異なるが、新開圧の2.4L水平対向直噴ターボエンジンを搭載しているのだ。

 そこで、今回は同じパワートレインを搭載したWRX S4とレヴォーグSTIスポーツRを同時に試乗して違いを追求した。

文、写真/萩原文博

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鍛え上げたシャシーに2.4Lのハイパワーエンジンを搭載

2.4Lターボ搭載のWRX S4とレヴォーグSTIスポーツR同門対決
左がWRX S4 STIスポーツR EX。右がレヴォーグSTIスポーツR EX

 1990年~200年代前半にWRC(世界ラリー選手権)で輝かしい戦績を残したEJ20型2L水平対向4気筒ターボエンジンを搭載したWRX STIは生産終了となった。しかし2021年11月、2代目となる現行型スバルWRX S4が登場した。

 WRX S4は動力性能をはじめ、操縦安定性、静粛性や乗り心地などあらゆる性能を磨き上げ、卓説した走行性能と4ドアセダンの実用性を兼ね備えたスバルのAWCパフォーマンスを象徴するモデルだ。

 現行型WRX S4はボディの骨格に、評判の高いスバルグローバルプラットフォームとフルインナーフレーム構造を採用。さらに、構造用接着剤の採用範囲を拡大したことにより、ドライバーの操作に忠実なハンドリングや快適な乗り心地を実現している。

 WRX S4の外観で事案は、スバルのデザインフィロソフィーである“DYNAMIC×SOLID”をさらに進化させた“BOLDER”をWRX S4のキャラクターに最適化。“Aggressive”というデザインコンセプトのもと「ひと目で走りへの期待を駆り立て、あらゆるシーンでパフォーマンスをかじられる」エモーショナルなデザインを採用している。

 特に、今にも走り出しそうな勢いのあるキャラクターラインやスポーツサイドガーニッシュで大胆な前傾姿勢を表現したサイドビューや、絞り込んだキャビンと張り出したワイドなフェンダーの対比によるワイド&ローのフォルムでWRX S4のパフォーマンスの高さを視覚的に表現した。

 インテリアでは、12.3インチの液晶メーターと11,6インチのセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを採用。エアコンをはじめとした各機能操作をディスプレイに集約し、直感的な操作を可能としている。

 搭載するエンジンは、2.4L水平対向4気筒直噴ターボ。最高出力は275ps、最大トルクは375Nmと先代に搭載されていた2Lターボエンジンよりも出力は抑えめとなっている。

 組み合わされるトランスミッションは、新開発のスバルパフォーマンストランスミッション。従来のスポーツリニアトロニックより加速性能を向上させると同時に振動と騒音を低減させ、動的質感を向上させている。さらに8速マニュアルモードの採用により、MT車感覚で思いのままにシフトチェンジを楽しむことができる。

 安全装備では、360°センシングを実現し、安全性を向上させた新世代アイサイトを全車標準装備。広角化した新型ステレオカメラおよび画像認識ソフト、制御ソフトの向上によりLブレーキアシスト性能をさらに進化さえている。

 そして、EXグレードには高精度マップを活用した高度運転支援システム「アイサイトX」を搭載。新世代アイサイトに高度運転支援システムを組み合わせた「アイサイトX」によって、高速道路などの運転支援領域がさらに拡大し、ドライバーの負担をさらに軽減してくれるのだ。

 WRX S4の車両本体価格は400万4000円~477万4000円となっている。一方のレヴォーグはサンルーフの設定やアイサイトXの「ドライバー異常時対応システム」機能により、車線内で停車した際、すべてのドアを自動で開錠し、非常時に車外からのアクセス・救出をスムーズに行えるよう一部改良を行った。

 同時に、2.4L水平対向直噴ターボエンジンを搭載したハイパフォーマンスモデルSTIスポーツRを追加した。これによりレヴォーグは先代同様、2つのパワートレインを設定することとなった。2.4Lターボエンジンを搭載したレヴォーグの車両本体価格は438万9000円~477万4000円となっている。

同じシャシーとエンジンだが、両車の乗り味は大きく異なった

2.4Lターボ搭載のWRX S4とレヴォーグSTIスポーツR同門対決
WRX S4 STIスポーツREXの走行シーン

 今回試乗した車両は、WRX S4 STIスポーツR EXとレヴォーグSTIスポーツR EXでともに車両本体価格は477万4000円となっている。

 ボディサイズはWRX S4が全長4,670mm×全幅1,825mm×全高1,465mm。レヴォーグは全長4,755mm×全幅1,795mm×全高1,500mmとWRX S4のほうがワイド&ローのフォルムとなっている。

 車両重量はWRX S4は1,600kg。レヴォーグは1,630kgとボディサイズが大きいことやリアゲートが大きい分レヴォーグのほうが30kg重くなっている。しかし燃費性能を見ると、WLTCモードでWRX S4は10.8km/L。レヴォーグは11.0km/Lと車両重量が重いレヴォーグの方が上回っている。

 実は、この数値差が両車の乗り味の差に大きく関わっているのだ。WRX S4は利便性の高い4ドアセダンのスポーティカーで、レヴォーグはたくさんの荷物をラゲッジスペースに搭載し、ロングドライブをこなすGTカーという明確なキャラクターの違いを試乗すると感じた。

 両車のキャラクターに合わせて、タイヤも銘柄も異なる。そしてWRX S4の硬めにセッティングされた乗り味は、無駄な動きは少ないものの、峠やサーキットといったハンドリング性を求められるシーンで走る楽しさを堪能できるような味付けとなっている。

 一方のレヴォーグは直進安定性を重視したセッティングでサスペンションのセッティングはややソフト。それでも無駄な動きは非常に良く抑えられていて、ロングドライブでも疲れにくいのが特徴だ。

 どちらもスバルらしい操る楽しさを味わうことができるが、ワクワクするような楽しさを味わえるのは断然WRX S4だ。同じエンジンを搭載しているが、WRX S4のほうがペダル操作に対してのレスポンスが鋭い。

 一方のレヴォーグはWRX S4に比べると穏やかだが、1.8Lターボと比べるとパワフルな加速感を得られる。このストレスフルな加速性能に2.4Lターボのメリットを感じた。

 同じ2.4Lターボエンジンを搭載しながら、WRX S4とレヴォーグで異なる味付ができるというのは、元々の素性の良さがあってこそ。個人的にはロングドライブが多いので、低重心で高い積載能力を誇るレヴォーグに魅力を感じた。

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