5月28日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているレプソル・ホンダ・チームは、MotoGP第8戦イタリアGPの予選後に緊急で記者会見を開き、マルク・マルケスが4度目となる右腕の手術を受けると発表した。
マルケスは、2020年7月19日に開催されたMotoGP第2戦スペインGPの決勝で転倒を喫して右上腕骨を骨折。骨折から2日後に骨折部を固定する手術を受けたが、右上腕骨が思うように回復せず、8月3日に2度目の追加手術でチタンプレートを交換した。
しかし、治癒が遅れており、12月3日に3度目の手術を受けた。この手術では、折れた右上腕骨同士が癒合せず骨の再生が止まる偽関節の治療となり、腸骨の移植と新たなプレートの配置が行われた。
そして、2021年の第3戦ポルトガルGPでようやく復帰を果たす。復帰から5戦目の第8戦ドイツGPでは優勝を飾り、第15戦アメリカズGP、第16戦エミリア・ロマーニャGPと連勝を飾ったが、第17戦アルガルベGP前のオフロードトレーニングで脳震盪を起こし、複視を患ったため終盤2戦を欠場した。
今シーズンは開幕戦カタールGPから参戦したが、第2戦インドネシアGPでの転倒で再び複視の症状が出て、第3戦アルゼンチンGPを欠場。第4戦アメリカズGPから今大会の第8戦イタリアGPまで参戦していたが、2020年に骨折した右上腕骨の調子が良くないことから、5月31日にアメリカのミネソタ州で4度目となる右腕の手術を受けることを明かした。
手術は右上腕骨だけでなく、関節を安定させるために肩にまで及ぶという。それにより、次戦以降、マルケスはレースを欠場することになる。復帰時期は現時点ではわからないが、9月25日に3年ぶりに開催されるMotoGP日本GPも欠場することになりそうだ。