5月27日、イタリアのムジェロ・サーキットで2022年MotoGP第8戦イタリアGPが行われているが、MotoGPクラスのフリー走行1回目に、ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)がリヤウイングを装着したマシンを走らせた。
近年のMotoGPは、フロントフェアリングにウイングレットや空力パーツ、アンダーカウルの後部にスプーン、そしてレーシングスーツにウイングをつけるなど、空力パーツのテストを行ってきた。
現時点では、ウイングレットは禁止されたが空力フェアリングを装着しており、スプーンはリヤタイヤの冷却を目的としたパーツとして装着が許可されている。
そんななか、今大会イタリアGPの木曜日会見で、アレイシ・エスパルガロが「いくつか新しいパーツがある。今週末は新しいエンジンが投入され、かなり重要な空力に関するものもある」と語った。
「僕が最初にテストをするわけではなく、テストチームのロレンツォ・サバドーリが試すと思う。有望そうなので、明日の午後にテストしてみるよ。トップを争うために、コンマ数秒を与えてくれることを願う」
この言葉通り、アプリリアはシートの後部にあるシートカウルにウイングを装着したマシンを用意し、テストライダーであり、今回ワイルドカード参戦しているサバドーリが走らせた。
四輪レースではリヤウイングは当たり前であるが、二輪のMotoGPマシンにつけられたのは初めてのこと。フロントから、スクリーン、ヘルメット、背中を流れた風がリヤウイングに流れ、リヤの接地感は得られるのかもしれないが、どのような効果が得られるのかはテスト段階であるためわかってはいない。
そしていい影響があれば、このパーツも他の空力パーツ同様に装備されることになることだろう。午後のFP2ではアレイシ・エスパルガロとマーベリック・ビニャーレスもリヤウイングをテストする可能性がある。また、ヤマハも5月2日に行われたヘレス公式テストⅡで投入した新型のフェアリングを試すようだ。