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 5月27日、ムジェロ・サーキットで2022年MotoGP第8戦イタリアGPのフリー走行が開催され、FP1とFP2の間にマックス・ビアッジがMotoGPレジェンドとして殿堂入りを果たす授賞式が行われた。

 イタリア出身のビアッジは1991年に250ccクラスからロードレース世界選手権にデビューした。初年度からアプリリアのマシンを駆り、1993年にホンダに乗り換えたが、翌年は再びアプリリアのマシンを走らせた。

1995年WGP 250cc:ゼッケン1で2連覇を達成したマックス・ビアッジ(アプリリア)
1995年WGP 250cc:ゼッケン1で2連覇を達成したマックス・ビアッジ(アプリリア)

 そして1994年から1997年までアプリリアで3年、ホンダで1年戦い4年連続でチャンピオンを獲得した。翌1998年は500ccクラスにホンダから昇格しランキング2位、翌年からMotoGPへと変わる2002年までヤマハで戦い、ランキング4位、3位、2位、2位と常に上位に位置した。

1997年WGP 250cc:マックス・ビアッジ(ホンダ)
1997年WGP 250cc:マックス・ビアッジ(ホンダ)

 2003年から2005年まではホンダのマシンを駆り、2年間はランキング3位だが、最終年はラインキング5位で終えた。その後、2007年からはスーパーバイク世界選手権(SBK)に出場し、21勝71回の表彰台に上り、2010年と2012年にアプリリアで2度チャンピオンを獲得している。

1998年WGP 500cc:最高峰クラスにデビューしたマックス・ビアッジ(ホンダ)
1998年WGP 500cc:最高峰クラスにデビューしたマックス・ビアッジ(ホンダ)

 ビアッジは、ロードレース世界選手権で15年過ごし、214戦に出場し、通算56度のポールポジション、111度の表彰台、42度の勝利を収め、タイトルは通算4度、2892ポイントを獲得した。そのうち最高峰クラスでは23度のポール、58度の表彰台、13度の勝利を挙げ、1624ポイントを稼いだ。

バレンティーノ・ロッシと戦うマックス・ビアッジ
バレンティーノ・ロッシと戦うマックス・ビアッジ

 そんな彼は現在Moto3クラスに自身のチームSterilgarda Husqvarna Maxで代表を務めており、佐々木歩夢とジョン・マクフィーを起用して若手ライダーの育成も行っている。

 MotoGPレジェンドはビアッジで33人目。ヒュー・アンダーソンも加わることが発表されており、昨年11月にバレンティーノ・ロッシが一足先に殿堂入りしたため計35人となる。

マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP

■マックス・ビアッジ(MotoGPレジェンド)
「まず最初に、来てくれたみんなに感謝したい。今日は僕にとって非常に特別な日だし、まず、これを実現させてくれたカルメロとドルナに感謝したい。彼らなしでは何もできなかったからね。次に、これを実現させてくれたすべての人に感謝する。アプリリアから始まって、ホンダ、ヤマハをはじめとする過去のすべてのメーカー、そしてここにいるすべての人々が、さまざまなチーム、さまざまな状況、良い日も悪い日も、僕をずっと支えてくれた。だから、みんなが来てくれたことを誇りに思う。僕にとっては、レースが終わっても人生は続くから、これはとても意味のあることなんだ」

「また、悪い状況でも、家族は僕を励ましてくれたし、決してあきらめずにずっと応援してくれた。今日、息子と娘がここにいて、『お父さんはレジェンドなんだよ』と言ってくれて、とても感動しているよ。20年前はそんなこと考えもしなかったので、男としてこれも大事なことだ」

「最後に、これから僕は人生の第3ステージに入るわけだけど、もちろんチームオーナーだ。この夢を叶えてくれたハスクバーナとステリルガルダに感謝したい。そして今、僕は自分の経験を生かして、未来の新しいライダー、できればチャンピオンを生み出したい。ドルナ、カルロスにも改めて感謝したい。彼らは長年にわたって非の打ちどころのない仕事をしてきてくれたし、今のMotoGPは本当に素晴らしい。本当にありがとう」

マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP

■カルメロ・エスペレータ(ドルナスポーツ最高経営責任者)
「マックスをMotoGPレジェンドに指名すると決めたのは2年前だが、残念ながらパンデミックやその他のことが原因で、適切な形で行うことが出来なかった。このセレモニーは、マスクなしで、みんながハッピーな気持ちで行うもので、待った時間は妥当だったと思っている」

「マックスは、明らかにMotoGPの大きな伝説となっている。私は彼に、『マドリードの私のオフィスには、カルロ・ペルナットが私にくれたゼッケン4番のこのバイクのフェアリングがあるんだよ』と話していた。私は、MotoGPのスタートをいつも覚えている」

「私たちが始めたとき、実際には状況は異なっていた。私たちは幸運にもこれらの可能性をすべて一緒に改善することができた。そして今、MotoGPはとても重要な存在になっている。マックスをMotoGPレジェンドに推薦することは、彼だけでなく、我々にとっても重要なことだ。彼は真のレジェンドであり、非常にハードなレースをしてきたし、今日もチームを持って成功を収め、人々にそのことを教えている。これらの理由から、今日、マックスをMotoGPレジェンドに指名することはとても重要なことだと思うし、そのことをとても誇りに思う。ありがとう」

マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
マックス・ビアッジのMotoGP殿堂入りセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP

■MotoGPレジェンド一覧
ジャコモ・アゴスチーニ
ウェイン・レイニー
マイク・ヘイルウッド
ケビン・シュワンツ
アンヘル・ニエト
ミック・ドゥーハン
カルロ・ウビアリ
ケニー・ロバーツ
アントン・マング
ワイン・ガードナー
ジェフ・デューク
バーリー・シーン
フィル・リード
ジョン・サーティース
加藤大治郎
ジム・レッドマン
エディ・ローソン
フレディ・スペンサー
ヤーノ・サーリネン
ケーシー・ストーナー
マルコ・シモンチェリ
ニッキー・ヘイデン
アレックス・クリビーレ
フランコ・ウンチーニ
ケニー・ロバーツ・ジュニア
マルコ・ルッキネリ
ランディ・マモラ
コーク・バリントン
ダニ・ペドロサ
ステファン・ドルフリンガー
ホルヘ・マルティネス・アスパル
ホルヘ・ロレンソ
マックス・ビアッジ
ヒュー・アンダーソン
バレンティーノ・ロッシ