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BMW M5

ボディサイドに「Hybrid Test Vehicle」のステッカーが

寒冷地での耐久テストを行う、次期BMW M5。
今回撮影された次期BMW M5のスパイショットは、完全カモフラージュされた状態ながらも、フロントドアにはハイブリッドモデルであることを示す「Hybrid Test Vehicle」のステッカーが貼られていた。

2021年、BMW M社(BMW M GmbH)のマーカス・フラシュCEOは、次期型のM5がハイブリッドパワートレインを搭載すると明らかにした。M5は、2023年にデビューする新型5シリーズ(G60)の1年後、2024年にデビューすると見られている。

現行モデルは最高出力635psを誇る4.4リッターV型8気筒Mツインパワー・ガソリンターボを搭載。G60型をベースとする次期M5は、V型8気筒ガソリンエンジンに2基の電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)パワートレインを採用。その最高出力は750ps、最大トルクは1000Nmに達すると予測され、このPHEVパワートレインは次期X8にも搭載される予定だ。

新デザインが採用されるエキゾーストパイプ

寒冷地での耐久テストを行う、次期BMW M5。
寒冷地でテスト走行を行う次期M5には4本出しエキゾーストパイプが採用されているが、デビュー時点では新デザインのエキゾーストが採用される見込み。

重量がパフォーマンスの敵となることは誰もが知っている。BMW M社は現行M5 CSを開発する際、70kgものダイエットを敢行したが、それでも1825kgというヘビー級となってしまった。重いバッテリーを備えたPHEVパワートレインを搭載する次期M5は、さらに肥大化する可能性が高いという。

最もシンプルな軽量化は、カーボンファイバーなどの軽量素材を積極的に導入することだが、ただでさえ高額なプライスタグが、さらに高騰してしまう可能性もある。

現在、議論を呼び起こしている巨大なキドニーグリルに関しては、次期M5には採用されないと見られている。ドアには空力を意識したフラッシュドアハンドルを装着し、前後重量配分をできるだけ理想に近づけるため重いバッテリーパックを車軸間に搭載。これによりサイドスカートはより大型化された。

開発車両のリヤセクションにはMモデルらしい4本出しエキゾーストが装着されているが、こちらはデビュー時点でデザインが変更される見込みだ。2023年にデビューを予定している「X1 M35i」から、Mモデルにはよりアグレッシブなデザインのエキゾーストパイプが採用される。

フル電動モデル「i5 M」の登場は当分おあずけ

精力的にテストトラックでのテストを続ける次期BMW M5。
PHEV化される次期M5だが、5シリーズと同じタイミングでデビューするフル電動モデル「i5」には、ハイパフォーマンス仕様のMモデルは設定されないと見られている。

次期M5には、シームレスに統合されたフルデジタル・インストゥルメント・クラスターとセンターディスプレイを統合した「BMWカーブドディスプレイ」を採用。さらにBMW iDrive 8.0、BMWデジタル・キー・プラス(デジタル・キー3.0)などの最新テクノロジーも導入される。

また、高速道路におけるハンズフリー走行や、ハンズフリー駐車機能を備えた「レベル2」の自動運転機能が搭載される可能性もある。

多くのヨーロッパメーカーと同様、急激な電動化を進めるBMWは、5シリーズのフル電動モデル「i5」を2023年に導入する。しかし、ハイパフォーマンス仕様の「i5 M」に関しては、現時点で予定されていないようだ。

これはPHEVに伍するパワーを電動モーターのみで得ようとするには、さらに高度かつ軽量なバッテリー技術の投入が不可欠であり、まだ技術的にクリアしなければならない課題がいくつも残っているからだという。それまでは、BMW M社はPHEVモデルとiX M60のような既存のEVの改良型を展開していくことになる。


2022年後半にも改良新型の投入を予定しているメルセデス・ベンツ Gクラス。今回、メルセデスAMG G 63の接写に成功した。

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