4月25日、WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、来月19~22日に開催される今季第4戦ポルトガルのドライバーラインアップを発表。この中で、現WRC王者であるセバスチャン・オジエが4カ月ぶりにトヨタGRヤリス・ラリー1のステアリングを握ることを明らかにした。
自身8度目の戴冠を成し遂げた2021年シーズン限りでWRCフルタイムドライバーから引退し、今季はリシャール・ミル・レーシングチームからWEC世界耐久選手権にフル参戦しているオジエ。彼のラリーへのカムバックはセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)との再戦が実現することを意味する。
既報のとおり、ポルトガルではオジエの“宿敵”である元9連覇王者ローブが、Mスポーツ・フォードWRTから参戦することが決まっている。このふたりは今年1月に行われた開幕戦モンテカルロで火花を散らし、総合優勝を懸けた“ふたりのセバスチャン対決”は大きな注目を集めた。
4日間にわたってデッドヒートを繰り広げたふたりのレジェンドによるバトルは、最終日を首位で迎えたオジエが左フロントタイヤのパンクによってタイムを失ったことで決着。47歳のローブが前日に許したリードを奪い返し、WRC通算80勝目を史上最年長優勝記録の更新とともに達成している。
直近の2ラウンドでトヨタGRヤリス・ラリー1をドライブした、エサペッカ・ラッピに代わり今季初のグラベル(未舗装路)ラリーに挑むオジエは、同ラウンドがドライコンディションであれば競技初日に優位に立つことができる。
通常、グラベルラリーでは車両が通過するごとに路上の砂や砂利が取り除かれ、スタート順が後方になるほどクリーンなコースを走行することが可能となる。
オジエは第3戦を終えた時点でドライバーズランキング8番手につけていることから、ポルトガルのデイ1での出走順は8番目となる。一方、Mスポーツ・フォードのマシンを駆るローブは4番手スタートとなる予定だ。