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 戦前に注目された“ふたりのセブ”による再対決はまさかの両者リタイア、しかも2日続けて……という波乱が起こるなか、5月19~22日に開催されたWRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルは、TOYOTA GAZOO Racing WRT所属のカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)とエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)による総合優勝争いと、日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)対“仕事人”ダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)の3位表彰台争いによって大いに盛り上がった。ここではそんなラリー・ポルトガルに関連したSNSの投稿を紹介していく。

■レジェンドたちがまさかの失態

 元シリーズ9連覇王者のセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)と、昨年通算8度目のワールドチャンピオンに輝いたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)、開幕戦モンテカルロでは現役ドライバーたちを置き去りにして優勝争いを繰り広げた“ふたりのセブ”がWRCに戻ってきた。

 当然ながら多くのファンは両者の再戦に期待を膨らませたが、前述のとおりまさかの事態が発生する。競技2日目、SS4でベストタイムを記録し総合トップに浮上したローブがコンクリートウォールにクルマをヒットさせデイリタイアに。また、オジエは2度のタイヤトラブルによって競技続行が不可能となり、こちらもデイリタイアとなった。

 両者ともデイ3で再スタートを切ったが、ローブはターボトラブルを抱えてリタイア。オジエはドライビングミスからスピン、スタックしてしまい最終的には2日続けてのデイリタイアとなっている。

■勝田がランキング3番手に浮上

 今戦の最終ステージとなったSS21まで続いた激しい3位争いの末、惜しくも総合4位となり今季初の表彰台獲得を逃した勝田だが、ドライバーズランキングでは6番手から3番手に順位を上げた。

 第4戦終了時点でのランキングトップは、4戦3勝“絶好調”のロバンペラで106ポイント。大量46ポイントのビハインドでティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が2番手、勝田は38ポイントを獲得し3番手につけている。

 なお、彼の後方には1ポイント差でオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)が続き、今大会2位となったエバンスが、36ポイントでトップ5に入ってきた。

■ソルドに気をつけて

 勝田と3位の座を争い、最終パワーステージの“ファフェ2”でベテランの意地をみせつけるセカンドベストを記録し、逆転で今季初参戦での表彰台獲得を成し遂げたソルド。そんな彼のお茶目な姿がWRC公式Twitterアカウントで公開された。涼しい顔でナニをしているの!(笑)

■ソルベルグがトップクラスに復帰へ

 ソルドはこのポルトガルに続き次戦イタリアへの参戦も決定している。その間、ソルドとヒョンデの3台目のラリー1カーをシェアしているオリバー・ソルベルグはWRC2クラスに参戦することになるが、6月23~26日に開催される第6戦ケニアでは最高峰カテゴリーに復帰することがヒョンデ・モータースポーツから発表された。

■サファリ・ラリー連覇を狙うオジエ

 ラリー・ポルトガル閉幕の翌日、今季3勝目をワン・ツー・フィニッシュで飾ったTOYOTA GAZOO Racing WRTが第6戦ケニアでのドライバーラインアップを発表した。

 これによるとロバンペラ、エバンス、サテライトチームであるTGR WRTネクストジェネレーションから参戦する勝田とともに、昨年のサファリ・ラリーを制したオジエが大会連覇を狙い参戦することになっている。

■次戦イタリアはあっという間にやってくる

 サファリ・ラリーの話題が続いたが、次戦は6月2~5日開催の第5戦ラリー・イタリア・サルディニアだ。1週間後には現地でレッキが行われるため、その前に昨年の映像を見返しペースノートの内容をチェックしている様子を勝田が公開した。

 ラリーの要とも言えるペースノートについては勝田の公式YouTubeチャンネルに解説動画が上がっているため、そちらを確認してほしい。