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<p>第45回:頼みの綱の民間療法 【バイパーほったの ヘビの毒にやられまして】 – webCG</p><p>[バイパーほったの ヘビの毒にやられまして]第45回:頼みの綱の民間療法</p><p>漏るわ、滑るわ、雨とはいささか相性がよくないwebCG編集部員の「ダッジ・バイパー」。加えて電装系が気まぐれなのも頭痛の種だが、これら2つの悪癖に同時に襲われたら、持ち主はどんな窮地に立たされるのか? 春時雨の下で起きた事件の顛末をリポートする。</p><p>その2 )、お土産片手に久々に実家に顔を出そうかと考えていた。東八道路沿いのコーナンで生活用品の買い出しを済ませた後、スマホで道程をチェック。首都高速が混んでいるっぽいし、時間をずらして出立しようと倉式珈琲店の駐車場にバイパーを潜り込ませた。で、クルマを降りて嫌な予感がしたときにはもう、きやつのドアは岩戸と化していた。オープナーのボタンを押しても無視で、リモコンキーの操作も受け付けない。要するに、車外に締め出されたのである。 何の予兆も感じさせぬ間の事案発生。あまりの鮮やかな手際に、しばし絶句である。次いで「……お前、この手のトラブル、マジで何度目だよ?」と心の中で毒づいた。存外に冷静なのは、ヤカンよろしくピーピー怒っても無駄だと心得ているから。それにキーさえ手元にあれば、最悪ドアを開けるだけはできるしね(写真A参照)。そんなことより、問題は今日の雨。傘がない。井上陽水も雨のなか締め出されて、あの歌詞を思いついたのだろうか。 なんてアホなことを思いつつ、取りあえず倉式珈琲店の軒下に避難。可能な範囲で問題の解決に取りかかる。まず疑わしきは、毎度おなじみ、リモコンキーの接触不良だ。しかしフタを閉め直しても、電池を入れ直してもダメ。次なる可能性は電池切れで……いやいや待て待て。 に交換したばっかだぞ。とはいえ電池が不良品だったという可能性もなきにしもあらずなので、ムダを覚悟で一応交換してみた。幸いにして(?)、倉式珈琲店と同じ敷地内に電気屋さんのノジマがあったので、そこで替えを調達。新しい電池で再度ポチっとしてみたが、やっぱりだめだった。万が一と思って電池を裏返してやってみても、せんないことであった。 頭の中をロードサービスの7文字がよぎる。本年は も世話になったが、まさか中2カ月で再び電話か? やってらんねえよ。そう嘆きつつバイパーを見やり、記者はようやくセキュリティーランプがついていないことに気がついた。 皆さんはあんまりマネしないように さすがは修羅の国・アメリカの乗り物。安全装備は非常につつましやかなGen2バイパーだが、防犯装置はしっかりしていて、セキュリティーアラームやらイモビライザーやらがちゃんと付いていた。普段の駐車中は、キーロックと連動して前者が作動。ダッシュボード中央のインジケーターが点滅して「セキュリティー動いてるからね」と周囲に主張していたのだ。 それが、今は光っていない。警報装置が作動していないということだ。考えられる原因はおおむね2つで、キーロックが開いているか、あるいはクルマの電源が死んでいるかだ。今回の症状に照らし合わせると、前者だった場合はリモコンキーと運転席&助手席のドアオープナーが全部同時に故障したことになるが、さすがにそれは、ちょっと考えにくい。可能性は後者が濃厚で、そして後者が原因であれば、根拠のない荒療治だがひとつ解決策があった。 クルマの後方に回り、ガラスハッチを開ける。やはりアラームは発報しない。雨が入らないようハッチを半開きで押さえつつ、記者はキルスイッチのレバーをむんずとつかんでガチンと一度電源を切った。そしてしばし間をおいてから右にレバーを回し、電源を入れなおした。ぶーん……と方々に電気が回る音(というか気配)を感じつつ、リモコンキーの開錠ボタンを押す。バイパーはハザードを2、3度点滅させ、何事もなかったかのように「カギ、開いてますけど?」と記者に知らせてきた。 パソコンがおかしくなったら取りあえず再起動、テレビの映りがおかしかったら取りあえず空手チョップと同レベルの、まさに民間療法である。電気系の不具合ならキルスイッチでなんとかなるでしょってノリだったのだが(言うまでもなくキルスイッチの正しい使い方ではない)、状況が状況だけに、電源を入れる際は久々に天に祈った。 オープナーのボタンを押してドアを開け、キーをひねってエンジンを回す。どの行程にも不具合なし。やはり今回の問題は、ドアオープナーでもリモコンキーでもなく、クルマの電源に原因があったようだ。 オプションなのか標準装備なのかは知らないが、記者の「バイパー」にはイモビライザーが付いており、リモコンキーの信号を受信しないと、キーをひねってもエンジンがかからない。</p>