SUPER GT 第1戦
OKAYAMA GT 300KM RACE
岡山国際サーキット
予選:4月16日
天候:晴れ
コース状況:ドライ
予選:15番手
2022年スーパーGTシリーズは今年も岡山国際サーキットで開幕。muta Racing INGINGは今年、新たなGT300車両であるGR86 GTにマシンをスイッチ。カラーリングはmutaカラーを継承したmuta Racing GR86 GTが誕生した。またドライバーにはベテランの加藤寛規の新たなパートナーとして、2020年第7戦もてぎでmuta Racing INGINGのMC86のステアリングを握り、昨年はGT初優勝を飾った堤優威を迎えた新体制となった。
車両が完成したのは3月の富士で開催された公式テストの直前で、その前の岡山での公式テストには参加できなかった。また富士のテストもドライコンディションで走ることがほとんどできず、開幕戦はほぼぶっつけ本番となった。搬入日の4月15日は弱い雨が降り天候が心配されたが、公式予選の行われる4月16日は朝から晴れ。ただし強い北風が吹き体感温度は低いものとなった。
9時20分から公式練習が行われ、車両やタイヤの状態を確認しながら、セッティングを煮詰める作業を進めた。このセッションでは41周回し、堤のタイムがベスト。トップから0秒903遅れの1分26秒664で14番手となった。
公式予選Q1は気温17度、路面温度21度の14時から10分間で行われた。GT300クラスは昨年のチームランキングによりA組14台とB組13台に分けられたが、台数の多いA組に区分となった。このなかでトップ8に入りQ2進出を目指す。Q1を担当したのは堤で、3周をかけタイヤを温めると4周目に1分25秒294でトップに立った。しかしその後、このタイムは更新されてしまったため、次の周もアタックを続け1分25秒098にタイムアップ。最終的には3番手となりQ1を終了、無事Q2へ駒を進めることができた。
Q2は15時6分から10分間行われた。加藤がコースインして4周目に1分26秒384で4位につけた。しかし加藤のタイムを上回る車両が多く、加藤は次の周に1分25秒877へタイムアップするも結果的には15番手でQ2は終了となった。
明日の決勝レースは14時にスタート。コース幅の狭い岡山では追い抜きがしにくいが、ひとつずつ順位を上げて入賞を目指すことになる。
加藤寛規
「富士の合同テストで初めて走ることができましたが、肝心のドライコンディションでは全然走れなかったので、走り始めから手探り状態のような感じでしたが、エンジニアが素早くセッティングを見つけてくれました。Q1は優威がうまく走って3番手でしたが、Q2は僕が(FRの)クルマに慣れていなくて、ニュータイヤも初めてだったこともあり、うまく合わせることができなかったです。レースラップは良いはずなので、それを武器に頑張りたいと思います。明日のレースは荒れると予想しているので、切り抜けて完走、そしてポイントが獲れれば良いなと思います」
堤優威
「このクルマで岡山を走るのは今日が初めて。朝の公式練習では加藤さんのタイヤテストから始まったんですが、徐々にセッティングも良くなってきました。専有走行では今回使わない予定のタイヤを使って14番手でしたが、Q1は自信を持って臨めました。予想以上に気温も路温も上がってハードタイヤが暖まるか不安でしたが、フィーリングも良く走り3番手につけることができました。去年はJAF GT(GT300)のスープラに乗っていましたし、GR86 GTも同じ感覚で乗れますしベストを尽くせたと思います。まだまだマイルが足りないので、シーズン中に成長してどこかで勝てればと思います」
渡邊信太郎チーフエンジニア
「富士のテストではクルマの特性を探って、岡山には全く違うセッティングで持ち込みました。そして岡山のテストに来れなかったので、ブリヂストンのお勧めというタイヤを使うしかありませんでした。予選はまぁまぁいけるかなと思っていましたが、公式練習から予選の間でもセッティングを変更して臨みました。Q1は3番手でしたが、上位2台のタイムはちょっと見えませんね。それでもブリヂストンユーザーのなかでトップでしたし、GR86 GTのなかでも一番でした。Q2はドライバーが乗り慣れていない状態なので、これからでしょう。明日のレースは良い形で終わりたいですね」