| さすがにこういったクリティカルな案件が立て続けに報告されると怖くなる |
内容次第ではボルボの信頼、そして将来に影を落とすことにもなりそうだ
さて、米国にてボルボXC40 リチャージ(プラグインハイブリッドではなくピュアEVのほう)がリコール対象に。
影響を受けるのは2020年9月8日から2021年8月13日に生産された5,381台のXC40リチャージで、左ホイールハウス内のハーネスに不具合があり、これによってケーブルハーネス内に水が浸入して(これを伝って)アクセルペダルに到達する可能性があるもよう。
そしてアクセルペダルにまで水が到達した場合、アクセルペダルの内部回路が腐食し、ペダルからの信号が正しく発信されなくなる場合がある、とのこと。
その不具合の内容は「致命的」
なお、この問題に起因して意図しない加速、もしくは加速しない、または走行できなくなる、さらには起動できなくなる可能性があるとされ、つまりは自動車としては「致命的」。
ただしボルボによると「影響を受ける車両には、意図しない加速を抑えて車両を確実に制御する、またエラー信号を受信したときに作動する安全機能が組み込まれている」とのことで、現実的には大きな問題とならないのかもしれません(現在のところ、実際に問題が発生したのかどうかはアナウンスされていない)。※ボルボは2022年の第1四半期に、アクセルペダルの挙動に問題があるという指摘を受けており、本件との関連性については不明
米国では6月20日にリコールがユーザーに通知されるといい、対応としてはまずディーラーに車両を持ち込み、その後に水の侵入や腐食の有無を確認し、必要に応じてハーネスを交換するほか、水の侵入を防ぐためのパーツが取り付けられることになる、とのこと。
ボルボのリコールは少なくない
なお、現在ボルボは中国の吉利汽車(Geely)傘下にありますが、吉利汽車の意向にてその生産のほどんどが中国製へと移行しています。
さらにはこれも吉利汽車の意向さらにはブランドのコンセプトに従い「電動化」路線まっしぐらとなっていますが、ボルボの高級そしてエレクトリックブランドとしてスタートした「ポールスター」においては発売したクルマのすべてがリコール対象になったこともあり(しかも起動しないという、これまた致命的な案件)、「エレクトリックモデルを中国にて生産する」ことに対してはちょっとした恐ろしさも感じさせられますね。
ちなみにボルボ自身は「中国生産の品質は欧州生産のそれよりもいい」と主張しているものの、こういった事例を見るとちょっと不安になってしまうのはぼくだけではないと思います。
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