今年初のナイトセッションでグリッケンハウスが首位【タイム結果】2022年WEC第3戦ル・マン24時間 FP2

　2022年WEC世界耐久選手権／第90回ル・マン24時間レースは6月8日、現地時間22時から2時間のフリープラクティス2が行われた。各車が今年初めて臨んだ日没後のナイトセッションでは、グリッケンハウス・レーシングの708号車グリッケンハウス007 LMH（オリビエ・プラ／ロマン・デュマ／ピポ・デラーニ）がトップタイムを記録し、レースウイーク初日の走行を終えている。

　予選中に降った雨は上がり、夕闇が近づくなか、気温17度／路面温度23度というドライコンディションでスタートしたセッションでは、序盤にトヨタGAZOO Racingn8号車GR010ハイブリッドのブレンドン・ハートレーが3分29秒248を記録しトップに立つが、すぐにグリッケンハウス708号車のデュマが3分28秒900とタイムを更新する。

　8号車トヨタのハートレーは開始30分過ぎ、ミュルサンヌへのブレーキングでグラベルへと飛び出してしまう。しかし、すぐにコースへと復帰し走行を続けた。その後、平川亮へとバトンタッチしている。

　このセッションでトヨタの2台は空力仕様の比較のためか、ピット前でフロントカウルを交換しコースへ戻る場面が度々見られた。

　45分が経過する頃には、日本の木村武史も乗り込むケッセル・レーシング57号車フェラーリが、右フロントタイヤのパンクのためスロー走行でピットへと戻る。このときドライブしていたのはミケル・イェンセンだ。

　セッションが折り返しを迎えた直後、ファビオ・シェラーがドライブするインターユーロポル・コンペティションの43号車オレカがホームストレート上の右側でストップ。右フロントサスペンションにトラブルが発生したようで、マシン撤去のためスローゾーンが導入された。

　このとき、クリストフ・ウルリッヒがステアリングを握るAFコルセ21号車フェラーリ488 GTE Evoもアルナージュのグラベルに捕まり、同時に2カ所でスローゾーンが導入されることに。43号車の方はストレート上に積載車を入れての撤去作業となり、およそ15分後にスローゾーンが解除、トラック上がオールグリーンな状態となった。

　ル・マンの闇のなか、その後のセッションは順調に進行し、現地時間24時にチェッカーフラッグを迎えた。

　セッション最速はグリッケンハウス708号車となり、終了間際に小林可夢偉のアタックで自己ベストタイムを更新した7号車GR010ハイブリッドが2番手、3番手に8号車GR010ハイブリッドと続く結果となった。

　LMP2クラスでは、WRTの31号車オレカ・07が首位、ユナイテッド・オートスポーツの22号車、チームWRTの32号車と続いている。

　LMGTEプロクラスの最速はコルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC8.Rがマークし、ポルシェGTチームの91号車ポルシェ911 RSR-19が2番手に。

　LMGTEアマクラスでは、チーム・プロジェクト1の46号車ポルシェがこのセッションでは最速となった。星野敏と藤井誠暢がドライブするDステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMRはクラス5番手に食い込んだ。木村組の57号車フェラーリは、クラス10番手タイムでFP2を終えている。

　なお、FP1でのクラッシュの影響でモノコック交換作業が続いてるアルガルベ・プロ・レーシングの45号車、予選でマイケル・ファスベンダーのクラッシュがあったプロトン・コンペティションの93号車ポルシェは、このFP2のセッションに出走していない。

　これで第90回ル・マン24時間レースは、レースウイーク走行初日のプログラムをすべて終了。2日目となる9日（木）は、FP3、ハイパーポール、FP4の3セッションが行われる。

■2022年WEC世界耐久選手権第3戦ル・マン24時間レース　フリープラクティス2回目結果

※リザルトは編集部集計