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 2022年シーズン、D1ライツからD1グランプリへとステップアップを果たしたほか、D1グランプリが展開する新たな取り組み『D1 NEXT 10 YEARS』プロジェクトの広報部長にも起用された下田紗弥加。そんな“下田広報部長”が5月21日〜22日に名阪スポーツランドで行われたD1ライツ第3戦&第4戦に参戦。その戦いを振り返ります。

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 名阪スポーツランドCコースはコンクリートウォールに囲まれたサーキットです! 少しのミスで廃車になってしまうほどデンジャラスで私の苦手なコースでした。

 初の名阪は2018年D1ライツ、単走2本ともフィニッシュまで辿り着けず予選敗退。恐怖心に負けてしまっている自分が悔しくて仕方がなかったことを思い返します。

 2年目は何とかすべてのゾーンは通過するも、ぬるい走りで予選不通過。3年目、殻を破るため思いっきり飛び込むも壁に当たり大クラッシュ。4年目、壁に擦りながらも何とかギリギリ予選通過することはできたが、追走の後追いで失敗し敗退。

 苦手なコースだからこそ、克服したい。恐怖に打ち勝ちたい。そして名阪で勝ちに行くことこそが自分を成長させ、壁を越えることができる。

 去年から1年間、どうしたらここで戦うことができるのか試行錯誤し、悩み、考えました。事前練習で、名阪を長年走るマイスターにマシンセットや攻略法を聞いて試したり、普段の練習から壁ギリギリに走ることを意識したり。そして初心に戻り、なぜ私はドリフトをしているのかと思いました。

『大好きなドリフトでみんなを笑顔にしたい』

 私が恐る恐る走る姿を見て誰が楽しめるんだろうか?

 そして今日までこうしてドライバーとして走れている奇跡。すべてのことに感謝して、今できることをしっかりやる。それだけ! あとは楽しもう! そんな心境で挑みました。

 結果は、ラウンド3は単走3位、追走6位。単走は過去、得意な日光での4位が最高位でしたので、一番苦手な名阪で単走自己ベストを更新できました。そして追走は、先行で攻めるいい走りをするということが一番の目標でした。ベスト16では先行で高得点をマークし、それが勝つことに繋がりました。

 そしてデュアルファイナルのラウンド4は、これも初の2日連続での予選通過。

 今回の名阪は過去の弱い自分から脱出することができたこと。そして、ひとつレベルアップした課題を持ち帰ることができ、越えられなかった壁を4年越しに、やっと克服することができました。

 何かを達成するためには、楽しいことより辛いことや辛抱の方が多いかもしれません。でも、乗り越えた先に成長や自信が培われ、それがまた、その先にあるより高い壁を越えていけると期待しています。

 ドリフトを通して私たちの挑戦を発信していくことで、ひとりでも多くの人に希望や勇気をお伝えすることができたら嬉しいです。

 さぁ、次はD1GPラウンド2&3、やはり危険な壁が待つ奥伊吹モーターパーク。私自身もドキドキワクワクしています。みなさまにも楽しんで頂ける走りができるよう、頑張ります!

名阪スポーツランドで開催された2022D1ライツ第3戦&第4戦に参戦した下田紗弥加
名阪スポーツランドで開催された2022D1ライツ第3戦&第4戦に参戦した下田紗弥加
名阪スポーツランドで開催された2022D1ライツ第3戦&第4戦に参戦した下田紗弥加
名阪スポーツランドで開催された2022D1ライツ第3戦&第4戦に参戦した下田紗弥加
名阪スポーツランドで開催された2022D1ライツ第3戦&第4戦に参戦した下田紗弥加
名阪スポーツランドで開催された2022D1ライツ第3戦&第4戦に参戦した下田紗弥加