2年連続P.P.獲得
『速いWedsSport ADVAN GR SUPRA を見せることができたRD2』
シリーズ名:2022 AUTOBACS SUPER GT シリーズ
大会名:2022 AUTOBACS SUPER GT Round2 FAV HOTEL FUJI GT 450km
レース距離:1周4.563km×100周(456.3km)
5月3日(火)天候:晴れ/路面:ドライ
5月4日(水)天候:晴れ/路面:ドライ
5月3日(火)予選Q1:国本選手8位/Q2:阪口選手1位
公式予選:GT500クラス1位
富士スピードウェイで開催される第2戦。今季より、いくつかのレースの距離が450kmとなるが、第2戦は最初の⾧いレースとなる、今回は給油を伴うピットストップが2回義務付けとなり、今までとは異なる戦略を立てる必要がある。
快晴に恵まれた午前中の公式練習では、気温13度、走行開始の路面温度18度と低いコンディションのなかセッションが始まった。徐々に路面温度も上がり19号車は1:27.750と10番手のタイムとなった。お昼には恒例となったエアレースパイロットの室屋選手のデモンストレーションフライトがあり、華を添えていた。
午後の予選はGT300の予選開始時は五月晴れだったのだが、GT500 クラスの予選開始時には空は雲に覆われて、路温温度は28度から急激に下がって気温/路面温度が14度/23度となったが、予選結果にどう響くか。
Q1のアタッカーは国本選手。Q1開始直後、ほとんどのクルマがコースインし、周回を重ねていくこととなる。残り1分までじっくりと周回を重ねると、1発のみのアタックを開始する。メインストレートに戻ってきた19号車は1:26.769と暫定4番手タイムを出した。後に各車がタイムアップを果たし、順位が入れ替わるものの、19号車は予選8位にてQ1を突破することとなった。Q1の結果は36-37-8-24-3-100-38-19-(以下順位確定)-14-12-23-17-16-64-39となりました。
Q2は阪口選手が担当、Q1でコンマ4秒の中に8台がひしめくなか、さらに激しいポールポジション争いが予想された。Q2開始直後、19号車を含め各車コースインし、残り2分で最初のアタックに入る。他車が1分26秒5前後のタイムを出すなか、阪口選手は1:26.149のタイムを出し、暫定トップに躍り出ると、その勢いで2回目のアタックに入り、さらにタイムを更新(1:26.137)し、2位以下をコンマ3秒引き離してのポールポジションを奪取することとなりました。
ピットロードに戻ってきた阪口選手は降りてきてのクルマにぽんぽんとタッチした後、深々とお辞儀をし、大きくガッツポーズを取っていたのが印象的であった。19号車は昨年のタイムを上回り2年連続のポールポジションを獲得した。横浜ゴム装着車輌が1-2と最高の予選となりました。Q2の結果は、19-24-3-8-37-36-38-100。その後36号車の四輪脱輪があり順位は変動しました。決勝は一番前からのスタートとなります。チームは両ドライバーと共に、トップでチェッカーを受けるべく爆走していきます。
予選コメント
【坂東監督】
「最高の結果です。国本選手のアタックの際、内圧調整がうまくできず、国本選手には申し訳ない状態でアタックしてもらいましたが彼の役目はQ1突破だったので100%の仕事をしてくれました。その後国本選手からのフィードバックもあり、阪口選手の完璧なアタックで2年連続ポールポジションを獲ることができました。GT500になってからチーム通算4度目のポールです」
「エンジニアが変わりドライバーも阪口選手が加入して新しい体制になってのポールはとても嬉しかったです。さらに昨年のタイムを更新してくれました。昨年とは全く違うタイヤで予選に望みました。その結果、横浜ゴム装着車両の1-2です。シーズンオフに横浜ゴムさんとチームが努力してきた事が結果に繋がって良かったです。まだまだ強いヨコハマゴムを見せれるように決勝も狙います。2周連続でアタックし、タイムを更新できたのも素晴らしいことだと思っています。まずは1ポイントゲットです』
【国本選手】
「本当に嬉しいです。今シーズンは苦労も多くタイヤ開発で沢山テストさせてもらって、その取り組みでの苦労もあるなか、ヨコハマさん、TCDさん、そしてチームのみんなの頑張りが結果に表れたことが本当に嬉しいです。エンジニアも変わり環境作りに協力してくださった皆さんのお陰です」
【阪口選手】
「ポールポジションを獲得することができました。こんな気持ちいいアタックをさせてもらえたことに、まずは感謝したいと思っています。公式練習ではあまりうまくいかず、そのなかで話し合って『こうしたらいいのでは?』と話したことがうまくいきました。TCDさん、ヨコハマゴムさん、チーム全員で獲ったポールです。国本選手からQ1後のアドバイスで自分のアタックに活かすことができました。全員に感謝です」
決勝
予選に引き続き、素晴らしい五月晴れのなか、富士スピードウェイの第二戦は、450km の長丁場のレース。コロナ禍の入場規制が取れ、観客席には満員御礼の入場数(4万4000人、昨日の予選は2万9000人)となり、賑わいが戻ってきたことに感謝するとともに、レースを楽しんでいただくために、表彰台のトップを目指し、爆走していく。
決勝日のウォームアップ走行は13 番手となり、長丁場のレースを控え、最後までセッティングの微調整が続いた。決勝前には昨日に引き続き、エアレースパイロットの室屋選手のデモンストレーションフライトがあり、華を添えていた。また、午後1時前に、3月に逝去した髙橋国光監督の黙祷が捧げられました。
ポールポジションスタートの19 号車スタートドライバーは阪口選手。富士山が綺麗に見える青空の下、気温が20度、路面温度33度と予選より上がっておりどのような影響を与えるか。午後2時半にフォーメーションラップが開始、2周周回を経てレースがスタートを切った。
スタートは最後尾で接触があったが混乱なく切られたが、オープニングラップから2位が目まぐるしく入れ替わる激しい攻防のなか、19号車がGR Supraコーナーで体制を崩された隙を突かれ、37、36、3号車にパスされて4番手まで後退すると、さらに2周目の1コーナーで100、24、8号車の3台にパスされて7番手まで落ちてしまった。
5周目の1コーナーで前の24号車のアウトサイドに付くと、インに入ったコカコーラコーナーで前に出て6番手に上がる。さらに、300クラスとの絡みのなか、9 周目には4 番手争いをしている100号車と8号車の後ろに迫る。
15周目段階で19号車は6位。トップと6秒4の差で、前の8号車とはコンマ9秒の差。23周で順位は変わらず、前の8号車との差が約2秒、後ろの38号車との差が2秒となる。26周目に100号車がピットインしたため、順位をひとつ上げる。そのころには、後ろの38号車との差がなくなり、5番手争いが勃発する。28周目にトップの36号車がピットに入り、4番手となる。33周目に後ろの38号車がピットに入ったため、19号車は単独4位走行となる。34周目に3号車がピットに入り、3番手。35周目に37号車が、36周目に8号車がピットに入り、見た目のトップは19号車となった。
今回のレースは、2回の給油を伴うピットインが義務となるなか、100周のレースは、どちらかのドライバーの周回数が33周よりも少なくはできない。19号車は1回目のピットを41周に行い、国本選手へドライバーチェンジなどフルサービスで行い他車より長い52秒でピットアウト。暫定10位でコースに復帰する。
43周目に300クラスが100R出口でクラッシュとなった関係で44周目にFCYが出て、その後SCが出ることとなったが、クラッシュ箇所のコース修復のため、SC先導の48周目に赤旗が出てレースが中断となった。16時25分にレースが再開され、3周のSC先導での周回後に53周目で再スタート。
55周目に6位の38号車がドライブスルーペナルティのためにピットに入ったため、順位をひとつ上げる。59周目のメインストレートでトップ争い数珠繋ぎのなかのトップの39号車、3号車、37号車、36号車が先頭のスリップに入る。その際先頭の39号車の前にスローダウンしたGT300クラスがいたため39号車はGT300車両をよけるために左にハンドルを切るが3号車は追突を避けるために左にステアリングを切った際に大きくクラッシュ。再びの赤旗中断となる。
その間、大きく破損したメインストレートの修復を急ピッチで終え、午後6時10分に再開したが、SC先導でのセーフティカーランのまま、競技規定時間の6時20分を迎えたため、そのままチェッカーを受けることとなりました。19号車は6位となりました。
レースは、オープニングラップで飛び出した37、36号車が序盤を引っ張る形 で3 位以下を徐々に引き離しにかかるなか、24周目で36号車がトップにでると、1回目のSC後に36と37号車が接触し後退、39号車がトップに躍り出るが、3号車、37号車とのトップ争いが激化する中、59周目のメインストレートにて3号車の大クラッシュにて2度目の赤旗中断。懸命のコース修復後、再開となったが、SC先導のセーフティカーランのまま、周回数の75%を消化できずに競技規定時間を迎えたため、レース成立となりませんが、ハーフポイントでのレース結果となりました。
順位は終盤、ペナルティが出た車があったため、8号車が優勝。結果、大混乱のレースとなったなか、無事に完走することができました。予選日は満足行く一日だったのでチームの雰囲気を維持しつつ鈴鹿に望みます。次戦では上位を目指して爆走していきます。みなさまの応援、誠にありがとうございました。
決勝コメント
【坂東監督】
「まずは3号車の高星選手が無事で良かったです。今回のレースはいろいろ考えることはありました。すべての情報が入り次第、意見は述べたいと思っています」
「今はクラッシュに関するコメントは控えます。今回の作戦だけ書いておきます。僕は後半スティントに勝負を仕掛ける予定でした。また路面温度が高いなかスタートタイヤの耐久性を確認することで他のスティントでどのタイヤを装着するかを踏まえて1スティント目はロングと決めていました。2スティント走行後でピット時間を少なくしてドライバーを交代するか? しないか? また57周目以降であればすぐにピットに入って来てもらい満タンでピットアウトすれば最後まで走り切れる作戦をとっていました」
「1スティント目のタイヤのドロップは非常に少なく、岡山大会からの進歩が物凄く感じられました。57周以降にFCYが入る瞬間を見極める作戦も立てていました。すべて今後に活かしたいと思っています。沢山の応援ありがとうございました。チームの雰囲気はとても良いです。横浜ゴムの進化を結果で残せるように次戦も全力でがんばります」
【国本選手】
「2ndスティントを走りましたが、ほとんどの時間をSCと中断で終わりました。1stスティントで阪口選手が良いペースで走ってくれたので、6位でポイントを獲ることができて良かったです。課題もありましたが、良い部分も多く、新しいチーム体制で前進できていることを実感するレースでした。次戦はもっと良いレースができる様に準備していきます」
【阪口選手】
「僕が担当した第一スティントではウォームアップで他車から遅れてしまう傾向で、一周目のセクター3まではトップをキープしていましたがスープラコーナーで抜かれてしまいました。しかしその後のペースはトップと近いペースで走ることができましたし、最後まで落ちることなく周回できました。レースは赤旗中断2回、そして途中でレース終了と大波乱でしたがドライバー含めみんな無事で良かったです。今回のレースで前戦の岡山より大きく前進したので、次の鈴鹿がとても楽しみです。引き続きよろしくお願い致します」