2022 AUTOBACS SUPER GT
Round.2 IN FUJI 450km RACE
波乱続きの富士大会、痛恨のペナルティで入賞ならず
公式練習
5/3(火・祝)9:00〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:13度 路面温度:18度
全8戦で争われるスーパーGTは、第2戦を富士スピードウェイで迎えることとなった。前回のレースで3位入賞を果たした一方で、搭載するサクセスウエイトは早くも33kgに達している。楽観視はできないものの、だからこそあらゆる腕の見せどころともなる一戦でもある。
公式練習の早い段階で、蒲生尚弥選手によってスピードは極めることができ、1分36秒687を記して間もなく、篠原拓朗選手にバトンは託された。徐々に温度が高まっていくなか、篠原選手は決勝レース想定のコンスタントラップを慎重に刻んでいく。
そして、ラストのクラス専有走行では前回に続いて予選シミュレーションを行うも、1分37秒175をマークするのがやっと。そのため、「コンスタントは悪くなかったと思いますが、公式練習から納得のいくアタックをするのが今後の課題です」と篠原選手は反省の弁を語っていた。
公式予選
5/3(火・祝)Q1/15:00〜 Q2/15:53〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:16度 路面温度:23度
黒澤治樹監督は、今回の予選Q1に蒲生選手を投じた。サクセスウエイトの影響は少なからずあり、着実にQ2進出を果たすためだ。それでも「ちょっとミスもあって、うまくまとめきれなかったんですが」と語りながらも1分36秒237を記録して、A組の4番手につけた。
続いてQ2に臨んだ篠原選手は、蒲生選手からのインフォメーション、加えて上空に雲が浮かんで日差しを遮り、路面温度が下がったことにしっかり対処。4周目にコースを攻め立てて一発で1分35秒430をマークして見事5番手につけることとなった。
「ふたりとも頑張ってくれたし、チームもいい車に仕上げてくれました。ブリヂストンさんもグリップするタイヤを持ってきてくれて、すべて揃いました。篠原選手が経験を積んでいくなかで、ドライビングの修正がうまくできたのは良かったですね」と黒澤監督。
決勝レース
5/4(水・祝)14:30〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:21度 路面温度:32度
今回は初めての450kmレースとして開催され、給油を伴うピットストップは2回義務づけられている。ということは、1回はドライバー交代を行わなくても良く、タイヤ無交換や2本交換も可能となるだけに、そのあたりは黒澤監督の振るう腕の見せどころとなりそうだ。
今回のスタート担当は蒲生選手。まずはポジションキープからレースを開始し、前を行く4台から大きく遅れずに、周回を重ねていく。そして16周目のコカコーラコーナーで4番手に浮上。28周目の篠原選手への交代と併せて、タイヤは4本とも交換される。ピットでの素早い作業が今回も後押しして、その後はライバルのピットインのたび順位を上げていく展開に。
しかし、38周を経過したタイミングで、ヘアピンでアクシデントが発生。FCY(フルコースイエロー)が出た後、セーフティカー(SC)に改められ、さらには赤旗が出されてしまう。タイヤバリアの修復に、多くの時間を要するとの判断だ。1時間25分ほど経過したところから、約30分を要して再開となった。
再開時のLEON PYRAMID AMGは7番手。まだドライバー交代を行っていない車両もあり、さらに順位が上がる可能性はあった。しかし、それから間もなく篠原選手は1コーナーで60号車と接触してしまい、これがペナルティの対象に。
レースはその直後に発生した、GT500車両のアクシデントにより、再び赤旗中断となって施設改修に多くの時間を割くことに。そのため再開はしたが、規定の延長時間にも達し、残り10分間はSCに先導されたままチェッカーが振られ、6位でチェッカーを受けたものの、ペナルティ未消化のため40秒の加算によって15位にまで順位を落とすこととなった。
レースが規定周回数の75%を満たせなかったため、ハーフポイントとなってライバルも大量得点が許されなかったとはいえ、0ポイントだったのは痛い。シリーズ第3戦は5月28〜29日に鈴鹿サーキットで行われる。今度こそ冴えたレース展開となることが期待される。
黒澤治樹監督
「チームとしてはやれることをやりましたが、ドライバーにミスがあり、結果はノーポイントに終わったのが、もったいなかったですね。それまでは順調だっただけに。今回は0ポイントになってしまいましたから、次の鈴鹿はクルマ的には苦手ですが、得点できるように頑張ります」
蒲生尚弥選手
「ベストを尽くしましたが、結果が伴っていないのが残念です。気持ちを切り替えて、次戦以降、頑張りたいと思います。途中まで展開は悪くなかったんですけど、しょうがないですね、また次、頑張ります」
篠原拓朗選手
「とにかく自分のミスで、チームとして結果を残せませんでしたし、60号車のレースも台無しにしてしまったので、非常に申し訳ないです」