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 2024年からWEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の双方に新型LMDh車両を投入する予定のランボルギーニは、フランスのリジェ・オートモーティブとのテクニカル・パートナーシップを発表、ランボルギーニLMDhマシンはリジェLMP2シャシーをベースにすることが決定した。

 リジェは近年、トップレベルのプロトタイプでのコンペティションから遠ざかってはいるが、LMP2、LMP3、シングルメイクシリーズなどの複数のプロジェクトを通じて、スポーツカーレースやオープンホイールのレースにおいて、強い存在感を示している。

 フランス・マニクールの拠点と、ノースカロライナ州にある北米の子会社との間で、リジェは500台以上のレーシングカーを製造してきた。

 リジェはすでに、WECのハイパーカークラスに関わりを持っている。プジョーが間もなく参戦を開始する、9X8ル・マン・ハイパーカーのプログラムにおける、テクニカルサプライヤーを務めているからだ。

「ランボルギーニがそのLMDhプログラムのために、リジェ・オートモーティブを選定したことを、とても誇りに思う」とリジェ・オートモーティブのプレジデントであるジャック・ニコレ。

「我々はそれぞれの活動分野において、人間的なスケールを持った企業であり続けている。決められた目標をレコードタイムをもって達成することは、全スタッフの優先事項だ」

「リジェは急成長している企業であり、ランボルギーニのこの決断は我々に名誉を与え、フランスとアメリカにおける我々の戦略的方向性を確かにするものだ」

 ランボルギーニのこのコミットメントにより、ライセンスを持つLMP2コンストラクター4社すべてが、2024年までにLMDhプロジェクトに参画することとなる。

 BMWとキャデラックはダラーラのシャシーを採用し、アキュラとアルピーヌはオレカと組み、ポルシェはマルチマチックと提携することになっている。

オレカの寡占状態となっている2022年のル・マン24時間レースLMP2クラスに、唯一リジェJS P217シャシーで出場するCDスポーツ
オレカの寡占状態となっている2022年のル・マン24時間レースLMP2クラスに、唯一リジェJS P217シャシーで出場するCDスポーツ

 ランボルギーニのモータースポーツ責任者を務めるジョルジオ・サンナは「LMDhプロジェクトにおけるリジェとの技術提携を発表できることを、うれしく思う」と述べている。

「ランボルギーニ・スクアドラ・コルセと同じように、若くて有能で、やる気のある人々を集めたチームを、マニクールに見つけたのだ」

「我々はすでにひとつのチームのように感じており、目の前にある次なる挑戦を楽しみにしている」

 ランボルギーニLMDhは2024年の第1四半期にデビューを飾る予定だ。集中的なテストと開発プログラムは、2023年の初めに開始される予定であることを、以前にサンナは表明している。