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明確にそして雄弁に!!! 支払い額だけじゃない数字が物語るクルマのアレやコレや15選

 クルマの数字、と言われて思い浮かぶのはスペックや販売台数、そして価格などだろうか。

 だがクルマのことを語る時、知る時、登場する数字はそれだけではない。ここでは自動車界のカギを握る、注目すべき数字にスポットを当てる!

※本稿は2022年3月のものです
文、写真/ベストカー編集部、AdobeStock(トップ画像=Mediaparts@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2022年4月10日号

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【ニコニコ】2525

 一般社団法人全国自動車標板協議会では、2年に1度人気ナンバーを発表していて、最新のデータでは、5ナンバー車/軽自動車が2525(ニコニコ)、3ナンバー車が1となっている。

 1は全国統一の抽選ナンバーだが、2525は人気が高まっていることから抽選ナンバーに追加するところが増えている。2525が人気って聞くとほのぼのした気分になる。

【ご長寿】20年

 現行の日本車で最もご長寿なのはトヨタプロボックスで、2002年デビューだから今年で丸20年になろうとしている。2017年に今のモデルが登場しているが、ビッグマイチェンという扱いだった。

 それに続くのは、同じトヨタのハイエースで2004年デビューの18年目。両モデルに共通しているのは今でも絶大なる支持を得ていることだろう。

【希少】1%

 日本の新車販売におけるAT比率はおおむね99%。そう、裏を返せば、MT車の比率はわずか1%!! 厳密には1%以下。

 ちなみにアメリカのMT比率が3%、MT好きのドイツはATが増えているが約50%超で、MT比率の高さが際立っている。絶滅危惧種と言われるMTに乗るのは今が最後のチャンスかも。日本も設定車は少なくない。

【王者】18万8940台

 これ、ホンダN-BOXの昨年一年間の累計販売台数。軽自動車界の絶対王者に君臨するN-BOXは6年連続軽自動車販売ナンバーワンに輝いた。4年ぶりに20万台を割ったが、コロナ禍、半導体部品などの供給遅れなどを考えると余計その凄さが際立つ。

【偉大な遺産】83年間

 世界には長く作り続けられているクルマがいくつかある。その代表的存在として有名なのはビートルの愛称で親しまれたVWタイプIで、1941年から2003年までの61年間生産された。

 しかし、はるかに上を行く存在がある。それはモーガン4/4で、なんと1936年から2019年までの83年間、メインモデルは一度もモデルチェンジすることなく生産された。

【惜別】9車種

 ホンダは2021年に、オデッセイ、クラリティ、レジェンド、商用車のアクティの4車種の生産を終了。S660が今年3月、NSXが同12月に生産を終了することを発表しているうえに、今年の年末までにCR-V、インサイト、シャトルまで生産終了することを販売店に通達したという情報もあるようだ。

 火のないところに煙はたたず、ホンダ車がわずか2年間に9車種も消滅するのは異常事態。ホンダはどうなるのか、ちょっと心配。

【快挙】13万4801台

 昨年一年間の新車販売台数ランキング。

 自販連の発表しているデータでは、ヤリスが21万2927台で1位となっているが、これはヤリス、ヤリスクロス、GRヤリスの販売台数を合算したもの。

 ちなみにシリーズ中、最も売れているのがヤリスクロスで10万4010台だ。

 昨年単一車種で最も売れたのはトヨタルーミーで、13万4801台。公式記録には残らないがルーミーが偉業を達成。

【燃費王】36.0km/L

 日本では2018年10月からWLTCモード燃費に切り替わった。WLTCモード燃費は国際基準でJC08モード燃費よりも実燃費に近くなっている。以前ほど注目度が高くないのは、燃費はよくて当たり前の存在になったから。

 JC08モード燃費時代は40km/L超の攻防だったが、現在日本で買えるトップはトヨタヤリスハイブリッドの36.0km/Lで、2位が同じくトヨタのアクアの34.6km/L。

【来た見た勝った】92勝

 ホンダがF1でマークした優勝回数。その内訳はコンストラクターとして3勝(第1期2勝、第3期1勝)、エンジンサプライヤーとして89勝。

 オールホンダとしてF1でチャンピオンを獲得することはできなかったが、エンジンサプライヤーとしては6回チャンピオンを獲得。ホンダは撤退したが今年もPU開発に関与。

【100じゃないの!?】99.1%

 警察庁とJAFが発表したシートベルト着用状況の全国調査結果によると、運転者のシートベルト着用率が、調査開始以来最高となる99.1%となったという。

 ちなみに助手席は98.9%、リアシートは75.7%と、ドライバーほどの徹底ぶりではない。

【重鎮】71年

日本では販売されていないパトロール。北米ではNISMOモデルも設定され人気

 日本で販売されている最もご長寿ブランドと言えば、トヨタランドクルーザーが昨年70周年を迎えた。

 ただ、初代のBJは1951年デビューだが、ランドクルーザーに改名したのは1954年なので、ランドクルーザーという名称は今年で68年目ということになる。

 日本では販売されていないが、日本の自動車メーカーが保有するブランドで最長なのは、日産のパトロール。初代が1951年デビューなので今年で71年目。

【驚愕】3731台

 これはトヨタのベーシックコンパクトのヤリスとキング・オブ・ミニバンのアルファードの昨年の累計新車販売台数の差。

 ヤリスの9万8780台に対して、アルファードは9万5056台。平均車両価格で2倍以上するアルファードが凄すぎる。

 アルファードはトヨタのミニバンでフラッグシップでありドル箱でもあったわけだ。

【240台限定】696万6300円

 新型日産フェアレディZの日本仕様が東京オートサロンで公開され、4月に正式発表後、6月にプロトスペックを限定販売。

 この抽選販売となるプロトスペックの価格は696万6300円と正式発表され、高すぎる!! という声も多数あるなか、カタログモデルは500万円台前半からとなるようなのでひと安心。濃いクルマ好きの多いBC読者諸兄の期待の一台!! 早く乗りたいよ。

【長すぎ】4年

 2021年8月にデビューした新型トヨタランドクルーザーが大人気。2022年3月頭の時点で、新車の納期はなんと約4年(5年説もあり)!! 納期の長さに気が遠くなる。

 納期の目処が立つまで一部の販売店ではオーダーを受け付けていないところもあるようだ。ワールドワイドで販売されているランドクルーザーの日本割り当て分はもともと少なく、海外でも人気のため増やせないのだとか……。

【増殖中】50.4%

 1997年12月に初代トヨタプリウスが発表されて以来、日本はハイブリッドカーの分野で世界をけん引。そして他メーカーからもハイブリッドのラインナップが増強されていて、2022年1月の新車販売(軽を除く乗用車)におけるハイブリッドカーの比率は、50.4%にもなる。

 新車の約2台に1台がハイブリッドカーとなっているのだ。各メーカーともハイブリッドを強化しているので、この比率がさらに上昇することは確実。

【前途多難】0.9%

走って楽しいEVと評判のホンダeだが、昨年の累計販売台数は721台

 2022年1月の新車販売(軽を除く乗用車)におけるEV(電気自動車)の比率。後出のハイブリッドカーとは対照的な超低水準。初代リーフが登場して10年以上が経過するが、日本のEV化は前途多難と言わざるを得ない。

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 さて、いかがだったろうか。下手にうんちくを並べるよりもよほど説得力があったはず。

 数字は結果を端的に表わしているので、冷たく感じる一方で、ドライブの時前のクルマのナンバーが自分の誕生日だったらなんかプチ幸せな気分になれたりするのもこれまた数字のマジックだ。これからも数字を楽しもう!!

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