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 BMW Mモータースポーツは6月6日、2023年からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の新たなトップカテゴリーとなるGTPクラスへと投入する、新型LMDh規定車両のデザインと正式名称を発表した。

 正式名称は『BMW M ハイブリッドV8』とされ、フロントエンドには“ワイド・ギドニー”を採用し、BMWの現行ロードカーと共通するデザインテーマを表現している。

 このプログラムの当初の発表では、車両は『BMW M LMDh』と表現されていたが、LMDh規定ではパワートレーンに共通ハイブリッドシステムが採用されること、そして既報のとおりBMWはこの新しいスポーツプロトタイプカーに、2018年以前のDTMドイツ・ツーリングカー選手権で使用していた『P66』型の4リッターV8をベースにターボ化したエンジンを搭載することから、今回の名称へと変更されている。

 LMDhは現在IMSAのトップクラスを構成する『DPi』の後継規定にあたる。LMP2をベースシャシーとし、リヤアクスルには共通ハイブリッドシステムを搭載。これまでのところ、ポルシェ、キャデラック、アキュラが、2023年からの参戦を予定しているほか、ランボルギーニとアルピーヌが2024年から参入予定だ(アウディは開発プログラムを一時休止中)。

 また、ACOフランス西部自動車クラブとのコラボレーションにより、LMDh規定の車両はWEC世界耐久選手権の最高峰ハイパーカークラスにも参入可能で、そこではトヨタGAZOO RacingのGR010ハイブリッドに代表される、ル・マン・ハイパーカー(LMH)規定の車両と争うことになる。

 BMW Mのフランシスカス・ファン・ミールCEOは、「デザインチームにとって最も重要な課題であり、最大の挑戦だったのは、プロトタイプがBMW Mモータースポーツのクルマであることを明確に認識できるようにすることだった」と述べている。

「その結果、私はすべてのファンにこう言える。BMW MハイブリッドV8がBMWであることを確認するには、ひと目見ただけで充分である、と。BMW Mの遺伝子を受け継いでいることは明らかだ」

「BMW MハイブリッドV8が、まもなくサーキットを走るのを見るのが待ち切れない」

 BMW MハイブリッドV8は、カモフラージュ柄のテスト用カラーリングで公開され、来季から始まるチームRLLとのGTPプログラムでは、公式ファクトリーレーシング・デザインに更新される予定である。

 カモフラージュ柄の中には、1976年のBMW 3.0 CSL、1981年のM1/C、1987年のBMW 32i Turbo、1986年のBMW GTP、M3 E36 GTS-2、Z4 GTLM、M8 GTEといったBMWの歴代レーシングモデルの画像が埋め込まれているほか、世界各地のサーキットのアウトラインが盛り込まれている。

 BMWは、WECハイパーカークラスへのLMDhマシンでの参戦を検討していることで知られているが、今回の発表ではその種のプログラムについての言及はなされていない。

6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』
6月6日、BMWが発表した新型LMDhマシン、『BMW MハイブリッドV8』