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 6月5日、MotoGP第9戦カタルーニャGPの決勝レースがスペインのバルセロナ・カタロニア・サーキットで行われ、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が独走で今季2勝目を飾った。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は転倒リタイアだった。

 決勝レースは気温30度、路面温度55度のドライコンディションで行われた。スタートではファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が1番手に浮上する。一方、12番手スタートから4番手付近に1コーナーに入ろうとした中上がスリップダウン。アウト側にいたフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)とアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)に接触し、このふたりも転倒した。3人は転倒リタイアとなった。中上とリンスはメディカルセンターに向かったと伝えられている。

 トップに立ったクアルタラロの後ろにはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)が続いていたが、3周目の1コーナーでホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)がアレイシ・エスパルガロをかわして2番手に浮上する。その間にトップのクアルタラロは序盤の4周目にして1.5秒以上のギャップを築いた。その後もクアルタラロは後方との差を広げていった。

 一方で2番手争いは僅差のままで、10周目にはアレイシ・エスパルガロがマルティンをオーバーテイクして2番手にポジションを上げた。レース中盤には2番手のアレイシ・エスパルガロと3番手のホルヘ・マルティンに4番手のヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が接近する。さらに残り9周、1コーナーでマルティンがアレイシ・エスパルガロをパスすると、再び2番手が入れ替わり、マルティンが2番手、アレイシ・エスパルガロが3番手となった。

 トップのクアルタラロはすでに独走態勢に入っており、2番手のマルティンの5秒以上前を走っていた。2番手のマルティン、3番手のアレイシ・エスパルガロ、4番手のザルコはほぼ均等の差を保ったまま、周回を重ねていく。ザルコの後方につける5番手のジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)は3秒以上後方で、2番手、3番手の表彰台争いはマルティン、アレイシ・エスパルガロ、ザルコにしぼられていた。

 残り4周、1コーナーのブレーキングでアレイシ・エスパルガロがマルティンをオーバーテイクして2番手を奪った。しかしアレイシ・エスパルガロは最終ラップに入ったところで突然スローダウン。映像の様子を見る限りでは、最終ラップに入ったところでチェッカーだと勘違いしたようで、アレイシ・エスパルガロはその後すぐさまレースペースに戻したが、5番手に後退してしまった。

 クアルタラロは1周目から一度もトップを譲ることなく、独走で今季2勝目を飾った。2位はマルティン、3位はザルコで、プリマ・プラマック・レーシングのふたりが獲得した。

 4位は17番グリッドスタートのミルが入っている。最終ラップにポジションを落としたアレイシ・エスパルガロは5番手だった。また、チャンピオンシップで3番手につけるエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)は8周目に転倒を喫し、2戦連続のリタイアとなった。