6月4～5日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されているFIM世界耐久選手権（EWC）2022シーズン第2戦スパ24時間耐久ロードレースが現地時間4日13時（日本時間20時）にスタートしてから8時間が経過した。現在トップはヨシムラSERT Motulで、2番手がF.C.C. TSR Honda France、3番手はBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが続いている。
渥美心が参戦しているOG MOTORSPORT BY SARAZINは17番手、SSTクラスでは4番手。第3ライダーのアレックス・プランカッサーニュはウォームアップ走行で転倒を喫して肩を負傷したため、アレクサンドル・サント・ドミンゲスが代役として走っている。また、3度の転倒を喫したWEBIKE SRC KAWASAKI FRANCEは3時間20分の走行でリタイアした。
今大会は38台が出場しており、第1戦に続き決勝はドライコンディションでスタート。ポールポジションの#7 YART – Yamaha Official Team EWC（YARTヤマハ）は今回は好スタートを切ったが、ホールショットは5番手スタートの#11 WEBIKE SRC KAWASAKI FRANCE（SRCカワサキ）が奪う。
すぐに1コーナーで#1 ヨシムラSERT Motulがトップを奪い、オールージュ後のケメルストレートで#5 F.C.C. TSR Honda France（TSRホンダ）が2番手、SRCカワサキは3番手に落ち、#37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM（BMWモトラッド）が4番手、YARTヤマハが5番手と続く。
2周目にSRCカワサキが一時2番手となるが、TSRホンダがポジションを奪い返す。続いてBMWモトラッドが3番手に浮上し、SRCカワサキが4番手となった。5周目にはBMWモトラッドは2番手まで上げる。このトップ集団5台がレースを引っ張っていく。
7周目にはYARTヤマハが4番手に浮上して、翌周には一気に2番手まで浮上してヨシムラSERT Motulの背後に着ける。SRCカワサキは4番手、TSRホンダは5番手まで落ちる。トップは入れ替わり10周目にはBMWモトラッド、12周目はYARTヤマハ、13周目はヨシムラSERT Motul、17周目はTSRホンダが奪う。ストレートが長いコースなため、この5台が順位を入れ替えつつ進んでいく。
7～8番手を走行していた#6 ERC Endurance Ducati（ERCドゥカティ）は開始40分過ぎに一番にピットイン。開始45分には16番手を走行していた#777 Wojcik Racing Team STK 777が8コーナーで転倒、直後に周回遅れのPITLANE ENDURANCE #86 – JP3と接触したSRCカワサキが19コーナー（最終のバスストップシケイン）で転倒してしまいピットインした。
45分頃にはトップ集団もピットイン。ヨシムラSERT Motulは1周伸ばして48分、BMWモトラッドは周回数を伸ばし、52分で給油のためピットに入った。
ピットルーティン後の55分、ヨシムラSERT Motulが首位。TSRホンダが1.5秒差で2番手、YARTヤマハが4秒差で3番手、BMWモトラッドが11秒差で4番手とギャップができる。以下、TATI TEAM BERINGER RACING、VILTAIS RACING IGOL、ERCドゥカティ、Wojcik Racing Team EWC 77と続く。
1時間6分、SRCカワサキが同じバスストップシケインで2度目の転倒を喫してピットイン。1時間22分には7番手のERCドゥカティが2度目のピットインを行った。1時間30分にはヨシムラSERT Motulが後続を引き離し、TSRホンダとYARTヤマハに7秒差をつけた。
その後は、ピットルーティンの関係で、ピットインを遅らせたBMWモトラッドがトップに浮上する場面が見られたが、実質ヨシムラSERT Motulがトップだ。
2時間が経過した時点では、トップがヨシムラSERT Motul、6秒差でTSRホンダ、7秒差でYARTヤマハ、17秒差でBMWモトラッド。以降は周回遅れで、VILTAIS RACING IGOL、TATI TEAM BERINGER RACING、Wojcik Racing Team EWC 77と続き、SSTクラストップは8番手のNATIONAL MOTOS HONDAで、順位の変動は少なくなってきた。
2時間45分、2番手にYARTヤマハが浮上し、TSRホンダは3番手に。2時間32分にはSRCカワサキが13コーナーで3度目の転倒を喫し、2時間58分にはピットにマシンが戻ったが最後尾へ落ちた。ブレーキにトラブルが出ていたようで、その後66ラップでリタイアした。
3時間10分、2番手だったYARTヤマハが2周連続でピットイン。トラクションコントロールシステムのトラブルを抱えたようで、ガレージにマシンを入れてセンサーを交換した。約4分タイムロスして7番手でコースに復帰した。
開始から4時間、トップは99周を回ったヨシムラSERT Motul、2番手は19秒差のTSRホンダ、3番手は34秒差のBMWモトラッドだ。以下、VILTAIS RACING IGOL、TATI TEAM BERINGER RACING、YARTヤマハ、Wojcik Racing Team EWC 77、SSTクラストップの3ART BEST OF BIKEと続く。
4時間48分、JMA RACING ACTION BIKEが7コーナーで転倒してマシンが炎上。4分後にセーフティカー（SC）が導入され、9分でレースが再開された。
これで各チームのギャップが変わり、ヨシムラSERT MotulとTSRホンダのトップ2の差はなくなったが、TSRホンダがSCラン中に6回目のピットに入ったことで、1ラップ差となった。
5時間15分に6回目のピット作業をしたヨシムラSERT Motulはトップでコースに戻る。2番手のBMWモトラッドとの差は39秒、TSRホンダとは51秒となった。5時間33分、BMWモトラッドが6回目のピットで3番手に。ヨシムラSERT MotulとTSRホンダの差は55秒、BMWモトラッドとは1分36秒となり、実際のギャップが見えてきた。4番手以下のTSRホンダ、VILTAIS RACING IGOLは2周、TATI TEAM BERINGER RACING、Wojcik Racing Team EWC 77との差は3周だ。
6時間30分が過ぎた頃、5番手のVILTAIS RACING IGOLが転倒を喫してピットイン。9分30秒修復作業を行い15番手でコースに復帰した。Motobox Kremer Racing #65、BMRT 3D MAXXESS NEVERSなどトラブルを抱えるチームもあったが、そのまま3分の1レースが消化し、8時間が過ぎた。
トップはヨシムラSERT Motul、2番手はTSRホンダ、3番手はBMWモトラッド、4番手はYARTヤマハ、5番手はTATI TEAM BERINGER RACING、6番手はWojcik Racing Team EWC 77、7番手はSSTクラストップのTEAM 33 LOUIT APRIL MOTOといったオーダーに。SRCカワサキの1台がリタイアしたため、37台で残りの16時間レースを戦う。