もっと詳しく

 5月19日から22日にかけて開催されるWRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルに向けて、TOYOTA GAZOO Racing WRTとMスポーツ・フォードWRTがプレイベントテストを実施したことを発表。両チームが次戦『ラリー・ポルトガル』のラインアップに加えた“ふたりのセバスチャン”こと、元9冠王者で開幕戦ウイナーのセバスチャン・ローブと、昨シーズンを含めて8度のチャンピオンに輝いたセバスチャン・オジエも、それぞれの陣営のラリー1カーでグラベル(未舗装路)テストを終えている。ここではその様子を伝えるSNSの投稿を紹介する。

■ファフェを封鎖してテスト実施

 開幕戦モンテカルロで、ローブとクレイグ・ブリーンによるワン・スリー・フィニッシュでフォード・プーマ・ラリー1のデビューウインを飾ったものの、直近2戦では表彰台を逃しているMスポーツ・フォード陣営。

 次戦ポルトガルでは合計5台のプーマ・ラリー1を走らせる彼らは先週末、ラリー・ポルトガルを代表するステージのひとつである“ファフェ”を封鎖し、5月中旬のラリー本番に向けた、より実戦に近いテストを行った。


 
 その後、Mスポーツは5月4日に公式Twitter(@MSportLtd)を更新し、モンテを制したローブとイザベル・ガルミッシュのペアも第4戦に向けたグラベルテストを実施したことを動画付きで報告している。

■オジエはテスト後、スパ・フランコルシャンへ

 ライバルチームのMスポーツ、ヒョンデに続き、トヨタも5月に入ってまもなくプレイベントテストを実施した。TOYOTA GAZOO Racing WRTは3月下旬にイタリアで最初のグラベルテストを行っているが、今回のテストはポルトガル戦を想定したもの。開幕戦以来の出場となるオジエもトヨタGRヤリス・ラリー1をドライブし、TGR WRTのSNSではその様子を撮影したビデオも公開されている。

 ポルトガルでローブとの再戦に臨む8冠王者は「ふたたびクルマに戻れてうれしい」とコメントし、「初めてトヨタGRヤリス・ラリー1をグラベルで走らせるのが本当に楽しかったし、ラリー・ポルトガルが楽しみだよ!」と続けた。

 なお、この後オジエは、今季フル参戦しているWEC世界耐久選手権の第2戦スパ6時間レースのために、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットに移動。7日に決勝レースが行われるスポーツカーイベントに先立ち、LMP2チームのリシャール・ミル・レーシングチームに合流している。

■思い出が詰まったニット帽に「さようなら」

 第4戦ポルトガルでラリー1カーのシートをダニ・ソルドに譲り、自身はヒョンデi20 Nラリー2のステアリングを握ってWRC2クラスを戦うオリバー・ソルベルグが、SNSで“相帽”とのお別れを報告した。

 昨シーズンからソルベルグのトレードマークとなっていた、モンスターエナジーのロゴが入ったオレンジ色のニット帽は、これまでの彼の最高位であるモンツァでの総合5位や今季のワークスドライバーデビュー、さらに父・ペターとともに優勝したRoCレース・オブ・チャンピオンズの戦いをともにした、まさに相棒。しかし、第3戦クロアチアで発生した車両火災の影響で一部が黒ずんでしまった。

 自身のTwitter(@OliverSolberg01)に「悲しいことに、僕の愛するモンスターエナジー・オレンジ・ビーニーに別れを告げるときが来た」と綴った20歳のソルベルグだが、続く投稿では「ありがたいことに、今はキャップシーズンだ!」と切り替えの速さも見せている。次の冬までの新しい相棒とも、良き思い出を作って欲しいところだ。