イタリア、サルディニア島を舞台に開催されているWRC世界ラリー選手権第5戦ラリー・イタリア・サルディニア。6月3日(金)はデイ2のSS2~7が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエサペッカ・ラッピ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が、2番手オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)と僅差ながら総合トップに立った。そんな競技2日目を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●クレイグ・ブリーン(#42 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合4番手
「ヘアピンでハーフスピンをしかけたが、それ以外は順調だった」
●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合12番手
「とても楽しいステージだったよ。すべてがよくまとまっていて、一旦ジャンクションに着くと新しい流れができるんだ。このラリーの中でも本当に楽しめるセクションだった」
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合6番手
「(ステージ3番手タイムについて)本当に驚いているよ。午後のためにタイヤを良い状態にしておこうと決めて、いくつかの場所では慎重に進んでいたからね」
●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合3番手
「難しかったが、それは誰にとっても同じだということは分かっていた」
※いずれもSS7直後の公式インタビューより
■ヒョンデ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合9番手
「素晴らしい1日ではなかった。午前中の終わりに後輪駆動を失い、ステージを前輪駆動で走行しなければならなかった。チームは正確に何が起きたのか調査する必要がある。マシンのフィーリングがどんどんよくなって、トップに近づいていたところだったので、残念だ」
「しかしそれが現実だ。今は総合9番手で、首位からは2分差があるから、僕たちのラリーは事実上終わったということだ。午後のふたつのステージではベストを尽くしたが、実際には何も変わらなかった」
「もちろんあらゆることが起こるものだ。明日は大変な1日になるだろう。優勝を目指して戦うチームメイトたちの幸運を祈るよ。マニュファクチャラーポイントはドライバーズポイントと同じくらい重要だ。僕の方は、ラリーがどうなっていくか見ていくよ。マシンの感触は良いから、プッシュして楽しむことにする」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合2番手
「今日の焦点は、明日のステージのために有利な出走順を獲得することがすべてだったが、それは達成することができた。僕たちが争っている相手は、順当に僕らの周り固まっているため、勝負はいっそう公平になる」
「午前中は木々の間を高速で進む危険なステージがいくつかあった。こうした視界が限られた場所では、ただ幸運を祈り続けることしかできない。午前中を乗り切ることができたし、2回目の走行中のマシンの感触はいっそう良くなった」
「だが、午後は少し難しいものになった。最後の走行のときはまるで三輪走行をしているかのようで、ブレーキングと加速に影響が出た。ふたつのステージが中止になったので、マシンをサービスに戻して明日のためにすべてのチェックを行うチャンスができた。僕たちは戦いに出て優勝を争う必要があるんだ」
●ダニ・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手
「順調で“相応”な初日になり、ふたたび表彰台争いをしている。オープニングステージではダストのせいで多くのタイムを失い、首位からだいぶ離されたが、そこから少し挽回した。それがなければ、僕たちはもっと近づいていただろう」
「タイムを見れば、全体的にはポルトガルよりも良いパフォーマンスが出せていると思う。このマシンでの走行距離をさらに稼いだが、適応するにはまだ少し時間が必要だ。マシンの重量は重くなっているし、ドライビング方法も違ってくる。ブレーキングポイントも同じではないからね。全体的に望みのある状態にある。明日は長い1日になる。表彰台を目指してプッシュを続けるつもりだ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイリタイア
「今朝、クルマのフィーリングはとても良く、最初のステージはダストが多くて大変だったが、いいタイムが出ていた。その後、2本目のステージで路面の窪みを通過した際、予想外の強い突き上げでクルマの下まわりを破損してしまった」
「車内で警告表示が出始めたので、できる限りの対処をしながらステージを最後まで走り切った。しかしその後、さらに詳しく調べたところ、路肩で決められた時間内に修理をするのは難しいことがはっきりしたんだ。こんなにも早くデイ2が終わってしまったのは残念だが、また明日再出走し、この週末を頑張って戦いたいと思う」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合8番手
「予想していたように難しい1日となり、とくに午後は大変だった。午前中のステージはどちらかと言うと細かい砂が乗った路面だったから、一番手スタートでもそれほど悪くないところもありました。何度かミスをしてタイムを失ったが、それ以外は問題なかったんだ」
「しかし、午後は路面にルーズグラベルが多く乗り、非常に滑りやすい状態だった。それでも、何とか乗り切ることができたよ。明日は日中のサービスがない長い1日で、より厳しいコンディションになると思う。だから、何が起きるか分からない」
「出走順が4番手になり状況は少し良くなるはずなので、順位を上げられるように頑張りたいと思う」
●エサペッカ・ラッピ(#4 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合首位
「1日の終りには、トップ争いに加わることができているだろうと考えていたが、首位に立てなかったとしてもいいと思っていたので、いい1日になったし満足している。金曜日を戦い終えて首位に立つのは3年ぶりなので、とてもいい気分だよ」
「ステージはダストにより視界が良くなかったので、安全なペースでスタートしましたが、視界がクリアになると通常どおりプッシュすることができた。このラリーではつねに100%の力で走ることはできないが、今日はコンスタントに90%の走りができ、それがうまくいった理由だ」
「もっとも重要なのは、明日のために良い出走順を確保することだったが、それができたので、明日も引き続きこのペースで戦い続けたいと思うよ」