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実際に使用することはないだろうが、コレクションとしては価値がある
さて、フェラーリF50は「公道を走るF1」というコンセプトで企画され、実際に「ブッシュを介せず」エンジンが車体へと取り付けられていたり、サスペンションアームがトランスミッションケースに直接取り付けられるといった「F1マシン同様」の構造を持つことでも知られます。
実際のところF50に付属するブックレットには、こんな感じでF1マシンとの類似性を示す図解が随所に見られるほど。
そしてインテリアだと「ほぼ」内張りがなかったりというスパルタンな仕様を持っていて、とにかく「走りだけ」に特化したという印象があるのがF50というクルマです。
ただしフェラーリらしく「エレガントさ」も忘れない
しかしその一方、フェラーリはエレガンスを重要視していることでも知られ、たとえばGTウイングのような羽根を市販車に与えないことも有名で、ウイングを装着するとすればF40やF50のように車体一体型とすることでデザイン性を損なわないように配慮しているわけですね。
そこで今回オークションに出品された「F50のラゲッジセット」を見てみたいと思いますが、これは新車にてF50を購入した際に付属してくるものだといい、ハンドバッグ、ガーメントバッグ、ダッフルバッグの3点で構成されます。
保存袋も用意され、こちらはフェラーリ本社のあるモデナ市のカラーであるイエロー。
まずこちらはハンドバッグ。
フェラーリの工具入れなどを製作してきたスケドーニ(モデナにて靴製造からスタートし、1977年にフェラーリとの提携を初め、その後にはF1マシンのシートも製作)によって作られたもので、フェラーリはこのほかにも内装レザーにポルトローナ・フラウ製を使用するなど、常に最高級を求めてきたという歴史があります(やはりエンツォ・フェラーリの審美眼はずば抜けていたのだと思う)。
レザータグは新品同様。
閻くとこう。
バックルはマットな質感を持っています。
内張りには跳ね馬!
そしてこちらはダッフルバッグ。
中央上部に跳ね馬の刺繍がありますね。
閻くとこう。
フェラーリの美学はどこまでにも貫かれる
そしてこちらはガーメントケース。
フェラーリF50に乗る際にこういったガーメントケースが必要になるとは思えないものの、それでもガーメントケースを用意するのがフェラーリなのだと思います。
ちなみにこれらバッグはF50のインテリアとマッチしたデザインをもっており、これもまたフェラーリの「こだわり」でもありますね。
こちらは裏面。
ジッパーのプルタブはハンドバッグ同様にフェラーリ専用。
閻くとこう。
やはり跳ね馬モチーフのライナーが使用されています。
更に展開するとこう。
しっかりとしたハンガー、そしてショルダーストラップも。
ちなみにぼくは、つい最近まで「こういった高級なガーメントケースって誰が使うんだろうな」と考えており(ビジネスマンが出張の際にガーメントケースを使用することがあるとは思うが、それでもわざわざこういったしっかりしたものは必要ないと認識しており、スーツ購入時についてくるもので十分だと思っていた)、しかし最近はなにかとスーツを持ち運ぶことも多く、そういった際には「スーツを購入したらついてくるビニールのカーメントケース」ではちょっと恥ずかしい場面も。
そういった際にはやはり「ちゃんとした」ガーメントケースが欲しくなることもあり、「こんなときにしっかりしたガーメントケースを使うんだな・・・」と思った次第です。
なお、こちらはキーケース。
ちなみに保存袋にも不織布ではなく立派な生地が使用されているようですね。
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