6月2日、WRC世界ラリー選手権の2022年シーズン第5戦イタリアが開幕した。木曜のデイ1はSS1のみが行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップタイムをマーク。0.5秒差の2番手に、日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)がつけている。
地中海に浮かぶサルディニア島を舞台に6月2日(木)から5日(日)にかけて開催されるラリー・イタリア・サルディニア。その初日はシェイクダウンに続き、現地18時過ぎからSS1“オルビア”が実施された。
全長3.23kmのステージは市街地のターマック(舗装路)とグラベル(未舗装路)が混在するものとなり、ここではシェイクダウンでもベストタイムを記録したヌービルが2分26秒8というタイムで最速に。
「良いステージだった」と述べたベルギー人ドライバーは、3日以降のラリーについて次のように語った。
「非常にタフなラリーになると思う。路面はルーズだし、かなり荒れるはずだ」
「そのなかでいいラリーができればいいけど、準備はできている。明日のタイヤ選択がどのようなものになるか興味深い」
ヌービルの後方には4台のトヨタGRヤリス・ラリー1が並び、勝田がその中の先頭に立った。勝田とヌービルの差は0.5秒、3番手につけたエルフィン・エバンスとは0.2秒差だ。
総合4番手はエサペッカ・ラッピとカッレ・ロバンペラが同タイムで並び、首位とは1.0秒差。その後ろにオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)とダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)のヒョンデ勢が総合6、7番手で続いた。
Mスポーツ・フォードWRT勢は、ラリー初日を4名のドライバーがクラス後方を固めるかたちに。陣営最上位となったアドリアン・フルモーを先頭にクレイグ・ブリーン、ガス・グリーンスミス、ピエール-ルイ・ルーベ(いずれもフォード・プーマ・ラリー1)が総合8番手以降に並んでいる。なお、グリーンスミスはインカムにトラブルが生じながらもトップ10フィニッシュを果たしてみせた。
本格的なグラベルラリーが始まる3日(金)のデイ2はSS1の舞台となったオルビアを起点に、島の北部に設定された4本のステージで計8SSが行われる。合計距離133.56kmは今大会最長。リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は525.79kmとなる