6月3日、アキュラは2023年からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に新設されるGTPクラスへ投入する新型LMDh規定車両『ARX-06』のティザー画像を初公開した。
2023年、IMSAのトップカテゴリーは現行のDPiから、新規定『LMDh』を中心としたGTPクラスへと生まれ変わる。現在もDPiクラスに参戦するアキュラは、LMDh車両での参戦継続をすでに明らかにしていたが、その車両の姿が今回のティザーによって初めて明らかとなった。
LMP2のオレカをベースシャシーとするARX-06は、ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HRD)開発の最新プロトタイプであり、ロサンゼルスのアキュラデザインスタジオが中心となってエクステリアのスタイリングを担当した。
アキュラのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターであるデイブ・マレックは、「アキュラARX-06のエクステリアデザインの作り方は、アキュラの新しい市販車を作る際のプロセスとまったく同じである」と述べている。
「アキュラの市販車デザインにおいて世界をリードするスタイリストが最初のスケッチを行い、その後いくつかのデザイン候補へと絞り込んだ。次にスケールモデルを作成し、空力と風洞試験を行って、HPDと我々のパートナーチームにフィードバックを求めた」
「試験と評価のプロセスを通じてデザインは改良され続け、最終的にはアキュラの重要なスタイリングの特徴を維持しながら、我々のパフォーマンス目標を達成するための地点へと辿り着いた。それはとてもエキサイティングな道のりだった」
アキュラは現在、DPiクラスのARX-05のプログラムにおけるウェイン・テイラー・レーシングおよびメイヤー・シャンク・レーシングとのパートナーシップを継続し、2023年に共通ハイブリッドシステムを搭載するLMDh車両による参戦を開始する予定だ。
LMDh車両は2023年以降、WEC世界耐久選手権およびル・マン24時間レースの最高峰『ハイパーカー』クラスにも参戦が可能となるが、アキュラの今回の発表においては、その参戦可能性については何も言及されていない。
なお、同じく2023年よりLMDhプログラムをスタートさせるBMWとキャデラックは、いずれも2022年ル・マン24時間レース開催期間中に、その新型車両を公開することを明らかにしている。