4月30日、2022年MotoGP第6戦スペインGP Moto2クラスの予選がスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われ、小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)はMoto2クラスで初のポールポジションを獲得した。
この日ダイレクトで予選Q2に進出した小椋は、他のライダーたちより遅れてコースイン。最初のアタックから1分41秒台をマークすると、連続アタックで自己ベストタイム1分41秒685を更新して4番手につけた。
残り5分ほどで再びアタックに入ると、全体ベストの1分41秒289を記録し、その時点でトップのトニー・アルボリーノ(ELF Marc VDS Racing Team)の1分41秒299を僅かに上回り、トップに躍り出た。その後も小椋のタイムを更新するライダーは現れず、通算2度目、Moto2クラスでは初のポールポジションを獲得した。
小椋は今シーズン、第2戦インドネシアGP以外の5戦はダイレクトでのQ2を果たしているが、開幕戦のカタールGPでの5番手が今季のベストグリッドだった。予選は2列目以降だったが、決勝では21番手グリッドだった第2戦インドネシアGPを含みトップ10圏内でフィニッシュする強さを見せている。
チームメイトのソムキャット・チャントラも第2戦インドネシアGP、第3戦アルゼンチンGPで表彰台に上がっており、切磋琢磨して小椋も第3戦アルゼンチンGP、第4戦アメリカズGPで表彰台まで登りつめた。
第5戦ポルトガルGPではトップ争いを繰り広げていたが、多重クラッシュがあり、再開されたレースにはレッドフラッグ掲示後から5分以内にピットに戻れなかったため出走できなかった。ところが、トップで争える速さをここでも示していた。
小椋はここまでの5戦で決勝での速さを見せいるため、1列目のポールポジションからスタートする今大会は有利に働く。
3位表彰台、2位表彰台と着実に頂点に近づいている小椋は、今大会で念願のキャリア初優勝を獲得する可能性が高い。
■IDEMITSU Honda Team Asia
小椋藍(予選:1番手)
「Q2スタート前までは少し心配していました。この時点でまだ納得いくラップになっていませんでした。しかし、チームがマシンを良く仕上げてくれました。シフトチェンジも非常にうまくいって、ポールポジションを勝ち取りました」
「セットアップは大幅に変更したわけではなく、マシンを今日のコンディションに合うように少し調整しただけです。ここへレスは好きなサーキットです。このレースウイーク中はコンスタントにフロントグループ内で走れています。しかし、予選と決勝は別物なので、明日何が起こるか予測が付きません」