こんにちは! バイク大好きな現役大学生ライダーのウチノアミです。今回、私は今春に開催された『第7回 JAIA輸入二輪車試乗会・展示会』に参加してきました。このイベントは、ジャーナリストやメディアを対象に開催されていて、BMW、トライアンフ、ハーレーダビットソン、ドゥカティ、KTM、アプリリア、ベネリ、モト・グッツィ……など、輸入二輪メーカーの最新&自慢のモデルが一同に揃います。
見るだけじゃなく、規定のコース内で試乗もできちゃうという、私にとっては夢のようなイベントです。今回は、女性ライダーやエントリーライダーでも楽しめること間違いなし! 私イチ推しの輸入バイクをピックアップしてお届けします!
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『輸入バイク』と聞くと車両重量は重くて、車高は高くて、車格も大きくて、敷居も高くて、価格も高い……という“高い&大きい”尽くしで、手が届きにくいと感じる方が多いと思います。私もそのひとりでした。
ですが、海外生まれのバイクは大型のものだけではありません。昨今のコロナウイルス感染症の拡大により、公共交通機関を避けるための手段や『密』にならない趣味として、バイク人気が高まっていることもあって、輸入バイクメーカーからも排気量の小さいモデルや車体がコンパクトなモデルなど、女性ライダーや初心者ライダーでも十分扱えるバイクもたくさんラインアップされています。
今回、私は『第7回 JAIA輸入二輪車試乗会・展示会』に参加して、実際に数多くの最新&人気の輸入モデルに試乗してきました。スペックから想像していたより足つきは快適で、安定性も高く、取り回しも良いモデルが多くて、驚きの連続でした。一台で街乗りから峠道、ワインディングまで、さまざまなシーンで楽しめそうなバイクがたくさんありました。
ただやはり、輸入バイクメーカーのなかには大型サイズの取り扱いしかないブランドもあり、なかには「これは私には乗れないな……」という重たいバイクも多くありました。とはいえ、日本仕様にシート高を低めに設定したり、ローダウンキットを展開するなど、輸入バイクに対するハードルを下げてくれる“優しい”要素もたくさんありました。
また、輸入バイクの魅力は、デザインにもあると思います。見た目のカッコ良さはもちろん、素材やカラーの使い方は、国産メーカーにはない“個性”を感じました。今回は数ある最新&人気の輸入バイクのなかから、女性ライダーやエントリーライダーでも楽しめること間違いなしのモデルをチョイスしてお届けします!
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■トライアンフ・トライデント660
■俊敏で操作性抜群! 老若男女が楽しめるロードスターの末っ子
総排気量:660cc
エンジン形式:水冷並列3気筒DOHC12バルブ
シート高:805mm
車両重量:190kg
車両価格:99万3000円
トライアンフのネイキッド“ロードスター”シリーズの長男『スピードトリプル1200RR』、次男『ストリートトリプルRS』に次ぐ、シリーズの末っ子として、2021年2月に登場したのが『トライデント660』です。
トライアンフの入門的な位置付けで、小柄な人や、久々に大型バイクに乗りたいというリターンライダーをメインターゲットに設定されています。入門モデルというだけあって、老若男女が乗りやすい設計で、車両価格も100万円を切る戦略的な設定で、私も購入欲がうずきました。
『トライデント660』の車両重量は190kg。トライアンフの中では圧倒的に軽くて、私でも問題なく取り回すことができました。シート高は805mm。身長160cmの私がバイクを起こして跨った状態で左右の母指球が地面に着くか着かないか……という感じです。ただ、前の部分がキュッと細くなっているシート形状と、脚が当たる部分が凹んでいるタンクのおかげで、走行中も停車時もマシンを膝で支えやすく、安定した姿勢で乗ることができました。
試乗してみると、まず滑らかさに驚きました。加速がとてもスムーズで、多少乱暴にアクセルを開けても、そのラフさがバイクから返ってくることはありません。また、フロントブレーキがガツンと効くバイクが多い中で、『トライデント660』のフロントブレーキは、程よい効き具合で、前後ブレーキともに優しい印象でした。
また、大型バイクとは思えないほど俊敏で扱いやすく、小回りが効くので、街乗りに向いているなぁ、という印象を持ちました。手元のスイッチで7種類のデジタルモニター表示や2種類の走行モードを簡単に切り替えることができるなど、利便性の高さも魅力です。
平日は通勤&通学用、休日はツーリングやサーキット走行と週7でフル活用できる『トライデント660』は、大型バイクやトライアンフのバイクに乗ってみたいけど、扱い切れるか不安だなぁ……というライダーの方々に是非試してもらいたいです。
■ドゥカティ・モンスタープラス
■走れば走るだけハマる私の憧れのマシン
総排気量:937cc
エンジン形式:水冷4スト3気筒DOHC4バルブ型2気筒
シート高:775mm
車両重量:188kg
車両価格:モンスター 144万5000円〜146万5000円/モンスタープラス 149万5000円〜151万5000円
『ドゥカティ・モンスター』という名前を初めて聞いた時、どれだけ大きくて、パワフルなのかなぁと想像を膨らませました。詳細を調べていくうちに、『モンスター』はスポーティな要素を持つネイキッドバイクであると知り、“ネイキッド好き”の私の憧れの一台になりました。
憧れの『モンスタープラス』の実物は、やっぱりカッコいい! そのひと言です!(笑) 実際に跨ってみると、“楽しい驚き”の連続でした。最初の驚きは想像していたよりもずっとスリム&コンパクトで、とても軽かったことです。
排気量は937cc、車両重量は188kgというスペックですが、重さはまったく感じませんでした。シート高は本国仕様が820mmなのに対し、日本仕様は775mmと、大型のネイキッドバイクの中では低めに設定されているため、小柄な方でも不安を感じないはずです。
新型の『モンスタープラス』は、旧型の821モンスターの後継モデル。旧型と比べると排気量、馬力、トルクはアップグレードされていますが、ドゥカティのスーパーバイクと同様にフレームレスへと進化したため、車両重量は3kg減量されています。それにより、スポーツバイクメーカーであるドゥカティのバイクらしい、従来のものよりもさらにコンパクトで運動性能を突き詰めたスポーツ色の強いネイキッドマシンとなっています。
『モンスター』シリーズのキャッチフレーズは「Just Fun!」。とことん楽しさを追求したバイクで、初心者からプロまでが、とにかく楽しく乗れることを目指して作られています。実際に走らせてみると、パワフルで豪快、気持ちよくアクセルを開けられて、軽やかで機敏に動きます。
私でも軽々と取り回すことができて、とっても興奮しました。実際に、私が試乗している時の写真を後から見返したところ、ヘルメットのシールド越しに見ても分かりやすいほど笑顔でした(笑)。『モンスタープラス』を相棒に、色々な場所に行くことが私の夢に追加されました!
BMW CE04
■利便性を追求した電動シティコミューター
エンジン形式:液冷オルタネーター搭載、永久磁石式同期電動機
バッテリー容量:60.6AH(8.9kWh)リチウムイオン電池
シート高:800mm
車両重量:231kg
車両価格:161万円
BMWの最新電動スクーター『CE04』は、2017年発売のCレボリューションの後継モデル。シートが小さめで乗り降りしやすいのが印象的でした。アクセルを戻すと回生ブレーキで充電される仕組みです。4段階のモードで、加速と減速のバランスを自分好みに変えることができます。実際に試乗してみると発進時に少し不安を感じたものの、走り出してしまえば安定感があって、重さも大きさも気にならなかったです。
また、エンブレがとても良く効いたのも印象的でした。ただ、ガソリン車とは違って、自分の感覚から外れてバイク自身がスッと動くため、試乗中に少し酔ってしまいました。
『CE04』で面白かったのは、リバース機能が付いていること。重たい電動バイクなので、駐車の際にバックしながら動かせるのは、とてもありがたかったです。また、ポケットにキーを入れたまま始動可能なキーレス・ライド仕様も便利だと感じました。
日本仕様はクイックチャージが設定されており、通常の半分の5時間でフル充電が可能です。夜間に充電して、翌朝に使えることを想定して作られた機能だそうです。『CE04』は中型免許で乗ることができるので、ハードルも高くありません。コロナ禍で公共交通機関での移動を避けたい方にベストな選択ではないかと思います。
■BMW Motorrad G310R
■万人ウケ間違いなし! BMWの中型バイク
総排気量:312cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:785mm
車両重量:164kg
車両価格:63万7000円
1000ccを超える大型バイクのイメージが強いBMW Motorradですが、普通二輪免許でも乗れる小排気量のバイクもラインアップされています。そのひとつが『BMW G310R』です。
日本には2017年に初上陸、2021年にはフルモデルチェンジを受けた『G310R』は、大きめのタンクまわりなどにBMWらしさを残しつつも、ギュッと詰まったコンパクトなデザインです。車両重量の軽さを考慮して後方排気で前後のバランスを整えており、どっしりとした安定感があります。
シート高は785mmと、中型バイクの中では高めに設定されていますが、足つきは両足の踵が少し浮く程度で、危なげなく発進・停車できます。スポーティで取り回しも良いので、普段使いからロングツーリングまで幅広いシーンで活躍してくれそうです。
■モト・グッツィ V7ストーン
■長い伝統を持つ初心者向けカフェレーサー
総排気量:853.4cc
エンジン形式:空冷OHV2バルブV型2気筒
シート高:780mm
車両重量:218kg
車両価格:123万2000円
モト・グッツィのV7シリーズは1960年代に初登場し、幾度かの廃盤&復刻を重ねてきた伝統的なカフェレーサーです。シート高は780mmで両足の母指球がつく程度ですが、車重は218kgと、850ccのカフェレーサーとは思えないほど軽く、スラロームでの倒し込みや方向転換も楽々です。低いギヤでもある程度のスピードまで出せるので、ギヤチェンジが忙しくなく、エントリーライダーでも乗りやすいと思います。
『V7ストーン』は、伝統的なクラシカルなデザインを保守しながら、メーターやヘッドライトなどに今のトレンドを取り入れて、独特な世界観を演出しています。レトロモダンなデザインが好きな方にオススメのバイクです。
■ベネリ125S
■学生ライダーにおすすめ! 125ccストリートファイター
総排気量:125cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
シート高:810mm
車両重量:124kg
車両価格:39万4900円
2021年に発売されて大人気となった、12インチタイヤを履くコンパクトスポーツ『ベネリTNT125』。このマシンのタイヤを17インチに変えて、エンジンを油冷から水冷に設計し直したのが『ベネリ125S』です。
デザインはコンパクトかつシャープで、洗練されています。カラーリングはブラック、ホワイト、レッド、特別色のグリーンと4種類。カラーリングによってバイクの印象が大きく変わるため、色選びも楽しそうです。試乗してみると、とにかく軽くて、とっても乗りやすかったです。ボディは小さいけれど、安定感も高くて、バランンスの良さを感じました。
『125S』は排気量が125ccなので小型二輪免許で乗ることができます。車両価格も40万円以下という“優しい”設定なので、学生ライダーでも許容範囲かなと思いました。もちろん、ベテランライダーの方でも物足りないと感じることはないと思います。日常の足からツーリングまで楽しみ方は無限大です。
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輸入メーカーのバイクは、国産メーカーと比べると「重い、扱いにくい、癖が強い、価格が高い」とハードルが高いという印象を抱いている方も多いと思います。ですが、今回実際にいろいろな車種に試乗してみて、「想像していたより、扱いやすくて、癖も程よく、車両価格も“優しい”んだ」と、驚くことが多かったです。
女性ライダーやエントリーライダーでも乗りやすい小排気量のモデルもたくさん用意されています。デザインやカラーリングも、国産メーカーにはない“個性”が光っていました。みなさんも是非、輸入車バイクの扉を開いてみてください!
さて私事ですが、コロナ禍で延期を余儀なくされていたスペイン・バルセロナへの留学がようやく叶いそうで、今はその準備に勤しんでいます。現地での生活が落ち着いたら、スペインをはじめとした欧州のバイク事情やレースについてもお伝えできればと思っています! みなさま、¡Hasta pront!