| 日本では既に忘れ去られているが、欧米では未だにディーゼル不正事件による消費者の不信感が強い |
VWは米国にてIDシリーズの生産を拡大する計画を持っている
さて、フォルクスワーゲンが「デザインデー」にちなみ、自社の公式ツイッター上にて「IDバズ・ピックアップ」を公開。
これはもちろん、先般発表されたエレクトリック版ワーゲンバス「ID Buzz」をトラックへと(デジタル上で)コンバートしたもので、現時点では完全なるコンセプトカーにとどまります。
現時点でフォルクスワーゲンはこのIDバズについて多くを語っていないものの、「アイデアから生産に至る過程で、目に見えないデザインドラフトがたくさん作られる」と述べており、IDバズのバリエーションとしての「案のひとつ」であるということが想像できますね。
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ID Buzz ピックアップが発売されれば意外と人気が出るかもしれない
画像を見るに、短縮された後部ドア、そしてもちろんベッド(荷台)が確認できますが、もともとのIDバズの雰囲気をしっかり残しており、なかなかに面白い作品に仕上がっていると思います。
もともとIDバズは比較的若いユーザーを想定しているといい、アクティブなシングルもしくはカップルをコアユーザーとして想定しているそうですが、このピックアップトラック版は、そういった「人を乗せる機会よりも、アウトドアアクティビティにかかわるモノを載せることのほうが多い」人々に向いているのかもしれません。
もし市販されるとなれば、フォルクスワーゲンはID Buzzと同じパワートレーンを採用するものと見られ、つまりは82kWhのリチウムイオンバッテリー、そして204馬力を発生するエレクトリックモーターを搭載し後輪を駆動することになるものと思われます(ただしID Buzzには様々なパワートレインが増加すると言われるので、このピックアップもそれに倣うのかも)。
Today is World #DesignDay
On the way from an idea to production, there are a lot of unseen design drafts made – like this one:
An #IDBuzz pick-up!What do you think about it?
= Love it!
= Good that it was just an idea… pic.twitter.com/ZFFfnlPWnX— Volkswagen Group (@VWGroup) April 27, 2022
VWはID Buzz ピックアップの発売を真剣に検討中
現時点でこのID Buzz ピックアップについて具体的に発売が検討されているわけではありませんが、現在アメリカ市場の主流は「ピックアップトラック」であり、メジャーメーカーであるフォードがF-150ライトニングを、GMがハマーEVを、そして新興EVメーカーのリビアンが市場へと参入するにあたり、はじめてのクルマとしてピックアップトラック(R1T)選んだことでもその需要が確認できます。
そしてフォルクスワーゲンも「電動ピックアップについては積極的に検討中」だとコメントしていて、「電動化はリセットのチャンスを与えてくれる、一生に一度のチャンス」であるとも。
ちなみにこの「一生に一度」の意味としては、フォルクスワーゲンは未だにディーゼル不正事件の影響から抜け出せず(日本では無意味にインパクトも大きかったが忘れ去られるのも早かった)、よってこのイメージをリセットするには完全に新しいニューモデルにて、新しい市場であるエレクトリックカー市場へ参入するしかない、ということなのかもしれません。
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なお、ID Buzz ピックアップトラックの生産を行うとなればアメリカのチャタヌーガ工場にて行うことになるという具体的な話も出ており、この工場ではこれまでアトラスとアトラス・クロススポーツを生産していて、今後はID.4を生産する予定だとも報じられていますね。※ID Buzzは現時点ではドイツ生産だが、アメリカ生産の可能性も報じられている
フォルクスワーゲンは「最も期待できる市場は米国」だと位置づけており、今後5年間で7億ドルを投資することを明らかにしていますが、2030年までに現地での販売台数の半分をEVにするという目標を持っていて、それにはやはり「電動ピックアップ」が欠かせないのかもしれません。
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参照:Reuters
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