もっと詳しく
フォルクスワーゲンがID Buzz「ピックアップトラック」発売の可能性を示唆。「電動化はすべてをリセットできる一生に一度のチャンス。やるしかない」

| 日本では既に忘れ去られているが、欧米では未だにディーゼル不正事件による消費者の不信感が強い |

VWは米国にてIDシリーズの生産を拡大する計画を持っている

さて、フォルクスワーゲンが「デザインデー」にちなみ、自社の公式ツイッター上にて「IDバズ・ピックアップ」を公開。

これはもちろん、先般発表されたエレクトリック版ワーゲンバス「ID Buzz」をトラックへと(デジタル上で)コンバートしたもので、現時点では完全なるコンセプトカーにとどまります。

現時点でフォルクスワーゲンはこのIDバズについて多くを語っていないものの、「アイデアから生産に至る過程で、目に見えないデザインドラフトがたくさん作られる」と述べており、IDバズのバリエーションとしての「案のひとつ」であるということが想像できますね。

【動画】ついにVWマイクロバスが現代に「ID.Buzz」として蘇る!ピュアエレクトリック、そしてレトロフューチャーな外観、ポップな内装。ちょっと欲しいぞ
【動画】ついにVWマイクロバスが現代に「ID.Buzz」として蘇る!ピュアエレクトリック、そしてレトロフューチャーな外観、ポップな内装。ちょっと欲しいぞ

| コンセプトモデル発表から5年、思ったよりも”劣化”せずに市販モデルが登場 | 現時点では日本への導入、価格については発表されていない さて、フォルクスワーゲンがついに待望の「VWバスのエレクトリッ …

続きを見る

ID Buzz ピックアップが発売されれば意外と人気が出るかもしれない

画像を見るに、短縮された後部ドア、そしてもちろんベッド(荷台)が確認できますが、もともとのIDバズの雰囲気をしっかり残しており、なかなかに面白い作品に仕上がっていると思います。

もともとIDバズは比較的若いユーザーを想定しているといい、アクティブなシングルもしくはカップルをコアユーザーとして想定しているそうですが、このピックアップトラック版は、そういった「人を乗せる機会よりも、アウトドアアクティビティにかかわるモノを載せることのほうが多い」人々に向いているのかもしれません。

VW-ID-Buzz-Concept-1

もし市販されるとなれば、フォルクスワーゲンはID Buzzと同じパワートレーンを採用するものと見られ、つまりは82kWhのリチウムイオンバッテリー、そして204馬力を発生するエレクトリックモーターを搭載し後輪を駆動することになるものと思われます(ただしID Buzzには様々なパワートレインが増加すると言われるので、このピックアップもそれに倣うのかも)。

VWはID Buzz ピックアップの発売を真剣に検討中

現時点でこのID Buzz ピックアップについて具体的に発売が検討されているわけではありませんが、現在アメリカ市場の主流は「ピックアップトラック」であり、メジャーメーカーであるフォードがF-150ライトニングを、GMがハマーEVを、そして新興EVメーカーのリビアンが市場へと参入するにあたり、はじめてのクルマとしてピックアップトラック(R1T)選んだことでもその需要が確認できます。

そしてフォルクスワーゲンも「電動ピックアップについては積極的に検討中」だとコメントしていて、「電動化はリセットのチャンスを与えてくれる、一生に一度のチャンス」であるとも。

ちなみにこの「一生に一度」の意味としては、フォルクスワーゲンは未だにディーゼル不正事件の影響から抜け出せず(日本では無意味にインパクトも大きかったが忘れ去られるのも早かった)、よってこのイメージをリセットするには完全に新しいニューモデルにて、新しい市場であるエレクトリックカー市場へ参入するしかない、ということなのかもしれません。

VWが重大発表を行うと宣言→「WVバスの復活」を改めてアピールし、「ディーゼル不正事件を忘れてほしい」と促す動画を公開

| 日本にいるとそこまでディーゼル不正事件の影響は感じないが | フォルクスワーゲンが「ワーゲンバス(タイプ2)」の再来となるエレクトリックビークル「ID.Buzz」を用いたキャンペーンを開始し、まず …

続きを見る

なお、ID Buzz ピックアップトラックの生産を行うとなればアメリカのチャタヌーガ工場にて行うことになるという具体的な話も出ており、この工場ではこれまでアトラスとアトラス・クロススポーツを生産していて、今後はID.4を生産する予定だとも報じられていますね。※ID Buzzは現時点ではドイツ生産だが、アメリカ生産の可能性も報じられている

フォルクスワーゲンは「最も期待できる市場は米国」だと位置づけており、今後5年間で7億ドルを投資することを明らかにしていますが、2030年までに現地での販売台数の半分をEVにするという目標を持っていて、それにはやはり「電動ピックアップ」が欠かせないのかもしれません。

合わせて読みたい、電動ピックアップ関連投稿

新型ハマーEV初回限定モデルは10分で完売!大人気につき早速「6輪」「ハードトップ」等のレンダリングも登場

| まさに「全米待望」のクルマであったようだ | さて、先日発表されて大きな衝撃を世界に与えた、新型ハマーこと「GMCハマーEV」。納車自体は2022年だと言われ、しかしGMCは初回限定版となるハマー …

続きを見る

テスラのライバルと目される米リビアンが上場後初の四半期決算を発表!納車台数は990台にとどまり24億ドルの赤字なるも「2022年は2万5000台の納車を目指す」
テスラのライバルと目される米リビアンが上場後初の四半期決算を発表!納車台数は990台にとどまり24億ドルの赤字なるも「2022年は2万5000台の納車を目指す」

| EV事業は「発売してからが正念場」 | リビアンの「2年目」には注目したい さて、テスラ最大のライバルと目されつつ登場した米EVスタートアップ、リビアン(リヴィアン/ RIVIAN)。遅ればせなが …

続きを見る

参照:Reuters

Copyright © 2022 Life in the FAST LANE. All Rights Reserved.