音声アシスタントはもはや不可欠な“相棒”
「Hey、Siri」「OK、Google」──数年前までは気恥ずかしかったはずなのに、スマートフォンやスピーカーに話しかけるという行為はいまやすっかり我々の日常に馴染んでいる。自然対話式音声認識アシスタントを搭載する車両も増加の一途で、「目的地を設定して」「ラジオをつけて」と愛車に注文を投げかけるのが当たり前になっている方も少なくないだろう。
家の中ではスマートスピーカーに、クルマの中では車載アシスタントにと、音声ひとつで頼み事をするのが当たり前になると、そのふたつが繋がったらどんなにか便利だろう・・・と想像してしまう。例えば愛車での帰り道に車内からお風呂を沸かしたり、リビングのエアコンをつけておくことができたら大変に都合がいい。
車内から自宅のスマート家電にアクセス
BMWのピュアEV、i4のオーナーになれば、そんなスマートな暮らしが現実のものになるという。BMWは、BOSCHのスマートホームサービスとタッグを組み、愛車と自宅をコネクトする新しいプラットフォームを展開すると発表したのだ。
BMWが新たにスタートしたサービスは、Apple CarPlayとSiri、そしてBMWの車載OS「BMW Operating system 8.0」を連携することで、車内にいるドライバーが家の中のスマート家電にアクセスすることができるようになる、というもの。例えば出掛けた後に、ふと玄関に鍵をかけたか不安になったとしても、電気を消し忘れたことに気がついても、もう慌てて自宅へ引き返す必要はない。ドライバーは「Hey、Siri」とキャビンに声をかけるだけでいい。スマホを取り出したりタッチスクリーンを操作したり、ステアリングホイールのスイッチさえ押す必要はない。同サービスは、もちろんAndroid Auto×Googleアシスタントや、Amazon Alexaなどにも対応している。
コネクティビティに力を入れるクルマが急ピッチで増えている今、BMWだけでなく、同様のサービスを採用するメーカーは続々登場するはずだ。クルマとスマホ、クルマと家、クルマと道路、クルマとクルマ。クルマが繋がる先が増えれば増えるほど、人々の暮らしはもっと便利で楽しくなるに違いない。