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今年の2月に、数人の開発者がAppStoreのログで「realityOS」という未知のOSについての記述を発見した事があり、Appleがいよいよ新しい複合現実ヘッドセットに取り組んでいるという噂を再燃させたわけだが、今回その「RealityOS」について、商標出願が行われたことが確認された。これは、Appleがこの新しいAR/VRヘッドセットについて、何らかの情報を公開する日が近付いていることを予感させる。

この記事の要点
  • 「realityOS」という未知のOSについて、アメリカで商標登録申請が行われていたことが明らかになった。
  • realityOSの証票申請を行ったのは、「Realityo Systems LLC」と呼ばれる未知の企業だが、これはAppleのダミー会社である可能性。

RealityOSのについての商標出願はダミー会社経由か?

証票申請については、Parker Ortolaniによって発見された。Realityo Systems LLCと呼ばれる未知の会社が、米国特許商標庁(USPTO)に商標「RealityOS」を登録しており、この商標は、2021年12月8日に、「周辺機器」、「ソフトウェア」、そして最も重要な「ウェアラブルコンピュータハードウェア」などのカテゴリで出願されている。

Realityo Systems LLCについては詳細が明らかになっていないが、MacRumorsによると、Appleが自社の秘密を守るために未発表の製品の商標や特許を登録するために使用するダミー会社である可能性があるという。

たとえば、Appleのダミー会社の1つは、AppleがYosemiteやBigSurなどのmacOS名を登録するために使用する「Yosemite Research LLC」だ。昨年、この会社はWWDC 2021の数日前に商標「Monterey」を登録し、MontereyがmacOS12の正式名称であることが判明している。まさに今回の流れをなぞるようではないだろうか。

そして、今回のRealityo Systems LLCはYosemite Research LLCとは、どちらも同じ住所に登録されているのだ。この住所は、Appleをクライアントとする商標サービスを提供する実際の会社である「Corporation Trust Center」を指している。

さらに、同じ会社がウガンダやウルグアイなど他の国でも「RealityOS」の商標を申請していることが判明している。さらに、9to5Macは独自に、Realityo Systems LLCが昨年12月にブラジルで商標を申請し、2022年5月10日に申請の更新があったことを確認している。

これらの商標の中には、Apple独自のタイポグラフィSan Franciscoを用いたロゴが提出されているものもある。同時に、RealityOS商標は、USPTOへの「国際出願」の期限を2022年6月8日としている。この日付はWWDCからわずか2日後だ。ちなみに、この出願書類には、realityOSが未発売の製品に関連するものであることを裏付ける「使用証明書」が一切ない。

RealityOS trademark

RealityOSって何?

RealityOSは、おそらくAppleが今後発売するAR/VRデバイスのために作成された新しいOSの名称である。噂によると、Appleは2つの新しいデバイス、ARメガネと複合現実型ヘッドセットを開発しているそうだ。

ARメガネのプロジェクトはまだ開発中だが、最近のBloombergの報道では、Appleの幹部が最近、同社の取締役会で新しいAR/VRヘッドセットのデモンストレーションを行ったことが明らかになった。このことから、早ければ来週のWWDC2022で製品が発表される可能性がありそうだ。