同センターは、大阪市の国際展示場「インテックス大阪」に設置された療養施設で、無症状・軽症者用に800床、中等症用に200床の計1千床を備えており、その費用は約84億円。大阪府の吉村洋文知事の肝いりで整備された。
とはいえ、今年1月末から運用が始まったが、新規感染者数が1日あたり1万人を超える日でも、患者は1人という日もあった。3月初旬には、新規感染者数が連日8千人ほどと高止まりが続いても、多い日で60人ほどの患者数だった。
4月24日現在で同センターを利用した患者の総数は290人。この人数で単純に割ると、1床あたり約2900万円という破格の数字になる。
当初、吉村知事は2月の記者会見で、岸田文雄首相に直談判し、同センターに国から医療従事者を派遣してもらう予定だった。しかし、利用者が少ないことから、派遣はいつしか立ち消えになったという。
大規模医療・療養センターを利用した府民によれば、
「とにかく寒い。それと人が少なく、がらーんとして活気がなく、国際展示場なので夜はどこからか明かりが漏れてきて、薄暗く不気味。中の様子をスマホで撮影したら『禁止ですから』ときつく言われた。あそこは治療や療養をする場じゃない。二度と行きたくない」とのこと。
大阪府のある幹部はこう打ち明ける。
「ホテルを使った宿泊療養でさえ利用率が30%にも届かないのに、天井の高い国際展示場をパーティションで仕切った臨時病室での療養でしょう。屋外の風が強い日には、夜になると『変な音がする』『幽霊じゃないのか』と、患者の間からうわさが出るほど惨憺(さんたん)たる状況でした。大規模医療・療養センターは、吉村知事のパフォーマンスの中でも大失敗した例として残るでしょう」
一方の吉村知事は、利用が低迷した理由について、
「臨時の施設で閉鎖は予定通りだ。コロナ、肺炎で酸素が必要という状況を想定して作った。しかし、実際はそうならなかったのが現実」と話した。
大阪府は、「想定より利用が少なかったのは事実。それゆえ、国からも派遣もされなかった。ただ、使用したベッドなどは新型コロナウイルスのさらなる感染拡大に備えて、再利用できる態勢を整えています」としている。
備えは必要だが、費用対効果も無視できない。(AERAdot.今西憲之)
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引用元: ・【維新】吉村はんが84億円かけ設置の大規模医療療養センター5月で閉鎖 利用率は…な、なんと2.7% 「臨時の施設。閉鎖は予定通りだ」 [デデンネ★]
吉村知事
吉村貞章
吉村卓
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