もっと詳しく

 すでに沖縄・奄美地方は梅雨入りしているが、九州から東北まで今年は平年より早い梅雨入りが予想され関東地方も6月4日頃と発表されている。

 梅雨の大雨の備えはクルマにも行っておきたいもの。そこで、今回はカー用品の量販店であるオートバックスで、梅雨前にやっておきたい簡単メンテナンスとオススメ商品を聞いてきた。

 今回は、特に梅雨の時期を控えてメンテナンスしておきたい場所に絞って紹介する。

文、写真/萩原文博、取材協力/A PIT オートバックス東雲

【画像ギャラリー】オートバックスのスタッフがオススメの梅雨前のメンテンナンスグッズを画像で紹介(8枚)画像ギャラリー


汚れたフロントガラスでは運転支援機能にも支障が生じる

オートバックスで聞いた梅雨入り前やりたいメンテナンス3選
今回取材したA PITオートバックス東雲

 今回、取材に訪れたのは東京都江東区にあるA PIT オートバックス東雲。月に一度オフ会が開催されるなど、クルマ好きが集う場所として知られているスポットだ。

 いつも、自分でメンテナンスしている人は、お気に入りのグッズが決まっているだろう。しかしビギナーには、コーティング剤一つとっても、様々な商品があり、なかなか選ぶのは難しいはずだ。

 そこで、A PIT オートバックス東雲でカーライフアドバイザーをしている田中優介さんにメンテナンススポットと田中さんオススメ商品を教えてもらい、梅雨前の時期にチェック&メンテナンスしておきたい3つのポイントを挙げてもらった。

オートバックスで聞いた梅雨入り前やりたいメンテナンス3選
カーライフアドバイザーの田中優介さんがオススメグッズを選んでくれた

(1)外観(ワイパーブレード/ゴム交換、フロント/サイドガラス清掃、コーティング、ウインドウウォッシャー液、ボディコーティング)

(2)内装(エアコン洗浄)

(3)タイヤ

 まずは、外観のメンテナンス&オススメグッズから紹介していく。まずは雨が降ってもクリアな視界を確保できるワイパーのメンテナンスから。ワイパーといっても、水を拭き取るゴムの部分とそのゴムをガラスに押しつける金具のブレードという2つの部分から構成されている。

 オートバックスで推奨している交換サイクルは、ゴムの部分は半年に1回、ブレードは1年に1回となっている。しかし、使用される環境や駐車場が屋内か屋外なのかということでゴムの劣化は変わってしまうので、年に1回ブレードごと交換するのがベターだ。

 ワイパーゴムは1年使用すると、明らかにゴムの柔軟性が劣化してしまい、水を拭き取る能力に影響を与えてしまう。また、ブレードも劣化すると動きが渋くなり、ゴムを均一に押しつけることができなくなる。

 そうなると、拭き取る際にスジが残るなどの拭き残しが発生する。さらに劣化が進むと、ワイパーゴムの一部がガラスから浮いてしまい、ワイパー本来の機能を果たすことができなくなってしまうのだ。

 フロントガラスはドライバーの視界を確保するだけでなく、最近はフロントガラス内に設置されたカメラにより、運転支援システムを作動させる。ワイパーが本来の機能を発揮できないと、せっかくの運転支援システムも宝の持ち腐れとなってしまうのだ。

 ワイパーのゴムとブレードで、田中さんのオススメは、PIAAの超強力シリコート。撥水コーティングしているガラスだけでなく、していないガラスにも対応。シリコン素材は耐熱性、耐寒性に優れており、「撥水力」と「見やすさ」を両立している商品だ。

 続いては、フロントガラス。フロントガラスでは外側と内側にわけて紹介する。フロントガラス外側は雨対策なので、コーティング剤はシリコン系をチョイス。

 田中さんオススメの商品は、クリンビューのガラス撥水コーティング剤、ハイブリッドストロングα。ガラス用コーティング剤の中には、拭いた後に一瞬白くなったりする商品もある。しかし、このハイブリッドストロングαはそういうこともなく、常に視界がクリア。さらに水玉の弾きっぷりが抜群でSNSなどでも推しのユーザーが多いという。

 そして、特に注意書きなどはされていないが、ウインドウウォッシャー液も同じ銘柄で揃えることを田中さんはオススメしている。その理由は撥水剤を使っていたら、同じブランドのウォッシャー液を使う方がより効果を発揮しやすいからだ。

 今回オススメしてくれた商品は、クリンビュー撥水ウォッシャーα。ガラス用コーティング剤とセットで使わなくても、普通のワイパーで、ウォッシャーに撥水剤入りでも充分効果はある。ただし、油膜系のシリコン素材のガラス用撥水剤を使用しているのであれば、油膜落としのウォッシャー液は避けたい。

 最近、問い合わせが増えているのが、サイドミラーとバックカメラの撥水剤だという。フロントガラスなどは風圧で水が飛んでいくけれども、サイドミラーは逆向きなので、風圧では飛んでいかない。そこで親水系のグッズを使い流し落とすのがベストだ。

バックカメラ用のコーティング剤が最近注目度がアップしている

オートバックスで聞いた梅雨入り前やりたいメンテナンス3選
左のリアカメラ用のC108が1,698円、右のサイドミラー用が768円

 雨の日に駐車する際に、フロントやサイドガラスはしっかりとコーティングしていて、視界良好なのに、サイドミラーが水まみれで見えないというシーンはよくあるはず。また、せっかく便利なバックカメラを装着していても、レンズの部分に雨粒が付いていたら、使い物にならない。

 そうならないためにも、田中さんがオススメしてくれたのが、サイドミラーとバックカメラ用のコーティング剤、カーメイトのC134(サイドミラー用)、C108(バックカメラ用)だ。イザ!というときに焦らないように、ぜひ使いたいアイテムだ。

 これまでは、窓の外側に使うグッズを紹介した。続いては窓の内側だ。窓の内側が汚れていると、曇りやすくなり視界が遮られる。そうならないようにしっかりとメンテナンスしたい部分だ。

 フロントガラスの内側を掃除する時は、外側に使用したようなシリコンや油膜に近いものというのは使わない。窓の内側は撥水する必要がなく、曇り防止がメインとなるからだ。

 フロントガラスの内側を掃除するのに、田中さんがオススメしてくれたのが、カーメイトのC140 ・360°ワイパー。人気のミニバンなどはフロントガラスの面積が広く、なおかつダッシュボードからの距離が遠いことが多い。

 このカーメイトの360°ワイパーは柄が付いていて非常に拭きやすい。ウエスなどでフロントガラス内側を拭こうとすると、奥の方を拭くときに手が窓ガラスに触れてしまい指紋が付く。しかしこれは、拭き取りの面積が広いうえ、柄が付いているので拭きにくい部分まで手が届く便利なアイテムだ。

ボディコーティングは撥水効果同時に夏の紫外線対策も忘れずに

オートバックスで聞いた梅雨入り前やりたいメンテナンス3選
シュアラスター ゼロプレミアムは5,168円

 ガラスの内外が終わったら、ボディもコーティングしておきたい。田中さんオススメのボディコーティング剤は、シュアラスターのゼロプレミアム。

 この商品は、シャンプーで洗車して汚れを落とした後にボディにスプレーして拭き取るだけという簡単なコーディング剤。一般的なボディコーティング剤の効果は2~3カ月だが、このゼロプレミアムは価格こそ高いものの、耐久性は6カ月と長く、使用台数も9台と多く、コスパが高いのが特徴だ。

 梅雨が終われば、暑い夏がやってくる。夏の紫外線はクルマのボディも傷めるが、このゼロプレミアムは紫外線吸収剤も入っているので安心だ。

 続いてはエアコンのメンテナンス。最も簡単なのが、エアコンを内気循環にして、炊いた薬剤を吸い込ませて、ダクトの経路をきれいにするタイプ。田中さんオススメはカーオールのナノエア・車内拡散という商品。

 もし、これを使っても匂いが気になる!という場合は、エアコンフィルターの交換をオススメする。その際に、ヴァレオのわさびデエールをヒダ間に挟むのがオススメとのこと。

 この商品は、わさびの抗菌消臭効果を利用してカビの発生や匂いを防ぐというもの。メーカーを選ばないだけでなく、一部の自動車ディーラーでも使用しているというスグレモノだ。エアコンの消臭をやるのであれば、元からやったほうが効果はてきめんだ。

タイヤはスリップサインだけでなく、サイドのひび割れに注意

オートバックスで聞いた梅雨入り前やりたいメンテナンス3選
スリップサインだけでなく、サイドのヒビ割れにも注意したい

 最後はタイヤだ。雨が降れば路面は滑りやすくなる。万が一タイヤの溝がなく、スリップサインが出ているようなタイヤならば、簡単にスピンしてしまう。
残りの溝の深さだけでなく、触って弾力を確かめたり、サイドウォールにヒビなどがないかなどしっかりと確認したい。硬化したゴムではタイヤ本来の性能を発揮できなくなる。

 そして最後に梅雨ならではの、お役立ちグッズを田中さんに紹介してもらった。梅雨というと手放せないのが傘。クルマに乗るときにリアのフロアカーペットの上に置いたりする人も多いはず。

 しかしそうすると、フロアカーペットに水が垂れて匂いなどの原因になる。そこでオススメがセイワのコンパクト傘ケース。コンパクトに畳める布製は多いが、これは手入れが簡単なプラスチック製。しかも使わない時はコンパクトに収納できるのは便利だ。

 大切な愛車を長持ちさせるためにも、梅雨前にしっかりとメンテナンスしておきたい。

【画像ギャラリー】オートバックスのスタッフがオススメの梅雨前のメンテンナンスグッズを画像で紹介(8枚)画像ギャラリー

投稿 やるとやならないとで愛車の寿命が段違い!! 梅雨入り前の「雨メンテ」 3選自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。