2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。
テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』 では、さまざまな課題に取り組み、くらしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。
4月23日(土)の放送では、生理についてポジティブに理解を深められるよう活動する三上麗(うらら)さんを特集した。
◆生理をもっとポジティブに
三上さんが代表を務めるREADY BOXでは、誰もが簡単に生理について学べる「はじめての生理準備BOX」を開発し、子どもたちに届けている。
BOXの中には生理の仕組みがわかる本や生理用品など、性教育のはじめの一歩となるグッズがズラリ。
「BOXが届いたことで、家族の中で生理に関する会話が生まれた」「奥さんの生理にまつわる経験談を聞けてよかった」など、受け取った人からは好意的な声が多数寄せられているという。
さらにREADY BOXでは、生理をきっかけに多くの人に性について学ぶ機会を届けたいと、学校での講演やイベントも開催している。
◆「自分や他人を傷つけないために…」
三上さんがこの活動をはじめた背景には、高校生の頃に自身が受けた性被害をどうにかしてなくしたいという強い思いがあった。
「性被害をなくすためにはどんな教育が必要かずっと考えていました。生理の学びを少しでも今よりポジティブに変えられたら、生理から派生するいろいろな性の学びを学びやすくなるかと思い、まずは生理から変えていこうと思いました」(三上さん)
活動を進めるにつれて痛感したのは、性教育の重要性を認識している人が少なかったり、実際に子どもに教えたくても学びの機会が少ないという現実。
だからこそ、「誰でも簡単に」性について学べるツールを作らなければならないという思いを強くした。
「性教育は『自分も他人も傷つけないために』だけでなく、『一人一人がその人らしく生きられるために』欠かすことのできない重要な学びです。性について無知がゆえ自分や他人を傷つけないために、そしてそれぞれがその人らしく生きていける社会になるために、READYBOXのプロダクトを届けていきたいです」(三上さん)
正しい性知識を得ることで、自分や他人のことを傷つけない社会を目指す――そんな三上さんが未来に叶えたい夢とは。
「身体的に男の子で生まれた子たちが自分たちの体について学んだり、知識のベースを作っておけるBOXを開発しているところです。また、個人的にずっとやりたかったのは性教育のニュースペーパーを作ること。世界基準の性教育やポジティブなニュースを届けたり、家族みんなが会話のネタにできるようなニュースペーパーを作れたらいいなと思います」
なお、『しあわせのたね。』次回4月30日(土)の放送では、障がいを持つ人たちと藍染めの鯉のぼりを作っている工房を特集する。