ロールス・ロイス・モーター・カーズは、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで次期コーチビルドの「ボート・テイル」を世界初公開した。
コーチビルドはロールス・ロイスの原点への回帰を意味する。過去に3台が作られたボート・テイルの次の章が発表されたことになる。
「コーチビルドは、高級車製造業者としてのロールス・ロイスの仕事を新たなステージへと
昇華させるものであり、わたくしたちの業界におけるオートクチュールといえます。依頼さ
れるお客様に対しては、究極の個性や自己表現を実現し、また特別なサービスを提供します。
コーチビルドは単に美しいクルマというだけでなく、ひとりひとりのお客様にとって、極め
て個人的で感情に訴える何かを具現化したレガシーともなります。当社のデザイナーにとっ
てもコーチビルドは比類ない創造の自由をもたらし、デザイン、素材、エンジニアリング、
クラフトマンシップを最高レベルにまで引き上げる機会を与えてくれます。ロールス・ロイ
スというブランドにとって、コーチビルドはそのルーツへの回帰であると同時に、従来の自
動車製造では不可能だったものを見事に実現させる『現代の革命』でもあるのです。」
ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者、
トルステン・ミュラー・エトヴェシュ
「ロールス・ロイス・コーチビルドへの依頼は、もちろんどれもが極めて特別ですが、
このモデルにはさらに深い思い入れがありました。お客様のお父様やご家族の歴史に立ち帰
り、敬意をあらわすクルマを製作することは特別な名誉であり、わたくしたちはその責任を
極めて重く受け止めています。『ボート・テイル』と深い関わりをお持ちのオーナー様から
インスピレーションを受け、その結果、移動手段をはるかに超えた、文字通り感動的な芸術
作品に仕上がっています。」
「『ボート・テイル』は、創意工夫と創造の自由における改革です。手作業で自動車を作る
ことは、新たな領域を開拓し、新しい可能性を提供します。通常の工業化された手法では
不可能なことを成し遂げ、課題を解決することができるのです。これは、現代的なデザイン
の自動車を、歴史に裏打ちされた技術と伝統工芸によって実現したものであり、2つの世界の物語となっています。このクルマは、まさに他に類を見ない存在です」。
ロールス・ロイス・モーター・カーズ、コーチビルド・デザイン責任者、
アレックス・イネス
Text:アウトビルトジャパン
Photo:ロールス・ロイス・モーター・カーズ