Meta社のCTO、アンドリュー・ボズワース氏が、「(Meta Questの)境界線システムに、なぜ自動環境セットアップ機能が存在しないのか」という質問について、回答を行いました。現在、Meta Questは、安全のための境界線(ガーディアン)を手動で設定する必要があり、その仕様に対して、ある開発者から疑問が浮上した形です。
Questシリーズの境界線機能は、室内の(動ける)床の範囲をマーキングしておくことで、エリア外に出そうになった際に警告するガーディアンを表示するというもの。利用者が安全にVRを楽しむためのシステムです。先日には、MR向けの新しい境界線のセットアップ機能が試験導入されましたが、設定自体は手動で行う必要があります。
今回の質問は、VRヘッドセットからPCを操作できるアプリ「Virtual Desktop」の開発者Guy Godin氏が、米メディアUploadVRのTwitterへの投稿にコメントを行い、それに対してボズワース氏が返答するという流れで行われました。ボズワース氏の回答は以下の通りです。
セグメンテーションは改善されているものの、依然としてバグは存在します。物理スペースでの安全な移動に関連することを鑑みると、(自動化によって)問題が発生するリスクは懸念事項なのです。
Segmentation is getting better all the time but still has error. The risk of getting it wrong is a concern as it relates to how people can safely navigate a physical space.
— Boz (@boztank) May 25, 2022
Quest(Quest 2)の境界線セットアップは、2019年のリリース以降、継続的にアップデートが行われています。ハンドコントローラーを“ポインター”として、動けるエリアをマーキングしていく形式でしたが、現在はハンドトラッキングを使った設定にも対応しています。2021年には、プレイ空間に何かが入ってきた場合に警告する「スペースセンス」機能も導入されました。
ボズワース氏について
ボズワース氏は2006年にフェイスブック(当時)に入社。「ボズ」の愛称で呼ばれています。以降15年以上、同社で勤務してきました。自身のインスタグラムで、定期的にQ&Aセッションを行っており、過去にはMeta Quest向けアプリを配信できる「App Lab」の登場が近いことを予告。 Quest 2の120Hz対応については発言せずガッツポーズで答えるなど、率先して情報公開(あるいはほのめかしを)を行ってきました。2022年2月には、一時期浮上した、Quest 2へのボディートラッキング実装の噂にもコメントしています。
(参考)UploadVR
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