| スーパーカーやハイパーカーよりも、このくらいのサイズそしてパワーのほうが実際の運転を楽しめるのかもしれない |
なにより「ハヤブサのエンジン」は魅力的
さて、スズキが「グランツーリスモ7」のアップデートにて配信される「スズキ・ヴィジョン・グランツーリスモ」の画像と動画を公開。
もちろん現実に製作されたり発売されることはないと思われますが、そのパワートレインはハヤブサの1340cc 4気筒エンジンとエレクトリックモーター3つとを組み合わせたユニークなものとなっています。
なお、ガソリンエンジンは車体リアミッドに搭載されて後輪を駆動し、エレクトリックモーターはリアに1基、フロントに2基が組み込まれるとされるので、リアのモーターはトランスミッションを介して後輪を、フロントのモーターは左右それぞれにパワーを伝えることになりそうですね(高回転域を得意とするバイクのエンジンと、出だしのトルクに優れるエレクトリックモーターとの組み合わせは理想的かもしれない)。
そのデザインは「カプチーノ」を意識
このスズキ・ヴィジョン・グランツーリスモのボディ形状は「ロードスター」ということになりますが、スズキいわく「このデザインに際してはカプチーノをイメージ」。
ただしカプチーノはフロントエンジンレイアウトを持つロングノーズ・ショートデッキスタイルを持つので、「オープン」以外はほぼ共通点がないかもしれません。
フロントには大きく口を開けたバンパーが装着されていますが、これはヘッドライトともどもスイフトスポーツを連想させるものでもあり、しかしそこから後ろは完全にこのクルマのオリジナル。
フロントスクリーンはコンパクトな一枚モノでサイドウインドウはなく、そしてコンパクトなドアからは「高く分厚い」サイドシルを持つことが連想でき、オープンながらも高い車体剛性を持っていることも推測できます。
シート後方にはロールバー、そしてその間にはフィン(この役割は不明)が装着。
ドアミラーの代わりにはカメラが取り付けられており、リアエンドからは極太のテールパイプが2本突出しています。
スズキ・ヴィジョン・グランツーリスモのパワートレインは上述の通り「ハヤブサのエンジン+3モーター」ですが、これらはシステム合計で432PS/610Nmを発生するといい、他社のヴィジョン・グランツーリスモに比較すると高い数値を誇るわけではないものの、このスズキ・ヴィジョン・グランツーリスモの車体重量はわずか970kgにとどまるとされており、これは大きなアドバンテージとなりうるのは間違いのないところ。
さらにはコンパクトな車体とエレクトリックモーターによる瞬発力の高さを生かした俊敏な動きを期待でき、コースによってはスーパースポーツやハイパーカーを苦戦させる場面も出てきそうですね。
スズキ・ヴィジョン・グランツーリスモのインテリアはこうなっている
そしてこちらはスズキ・ヴィジョン・グランツーリスモのインテリア。
ドライバーオリエンテッドな構造を持ち、ヨーク型のステアリングホイールにパドルシフト、コンパクトなメーターを確認可能。
車体後方の映像はステアリングホイール両脇のディスプレイに表示され、ドライバーはほとんど視線を移動させることなくこのクルマを運転させることができそうです。
なお、スイッチ類はステアリングホイール上のハザードランプとエンジンスタート/ストップボタン、センターコンソールにはシンプルに「N」「D」「R」。
このほかステアリングホイールにはボタンやダイヤルが並びますが、これらは出力特性やダンパー、ブレーキバランスなどを調整するためのものだと思われ、「エアコンレス」と考えられます(たしかに吹き出し口も存在しない)。
参考までに、スズキは「2輪と4輪を製造する」という珍しいメーカーであり(ほかにはBMWとホンダくらい。プジョーは2輪部門を売却した)、これまでだと2001年にもハヤブサのエンジンを4輪車に搭載したGSX-R/4コンセプトを公開したことも。
市販モデルだと、内外装の意匠のみではあるものの、カタナとのコラボレーションによるスイフトスポーツの限定モデルを発表したことがありますは、機能的に2輪と4輪とが乗り入れた市販モデルは存在しない、と記憶しています(BMWはレンジエクステンダーとしてBMW i3に、同社のバイクのエンジンを積んでいる)。
スズキ・ヴィジョン・グランツーリスモのプロモーション動画はこちら
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