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渡海(とかい) 十五 ――もはや村上水軍の助け船なしに陶(すえ)と一戦におよぶ他なし、という考えが、元就(もとなり)の中で固まった。……三島(さんとう)村上の船無ければ大軍を取り逃がす。されど、陶、弘中――この両名の首さえ取れば、のこった陶方は内輪揉(も)めをはじめる。そこに毛利が介入、我が…