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<p>習主席と李首相の見解が相違、中国経済への責務担う現場当局者は困惑</p><p>習主席と李首相の見解が相違、中国経済への責務担う現場当局者は困惑</p><p>新型コロナウイルス感染症(COVID19)が流行し始めていた2020年2月、中国の習近平国家主席は数千人もの当局者を前に緊急の演説を行い、新型コロナに対する「人民戦争」を呼びかけた。</p><p>李克強首相は今年の5月25日、同国全土に及ぶ数千人の当局者とのビデオ会議を開催し、経済は2年前よりも悪化していると警告。新型コロナ対策と経済成長のバランスをうまく取るよう求めた。このような会合を開くのは、20年2月の習主席の演説と同様に珍しい。 中国経済は悪化、20年のコロナ禍より幾つかの側面で深刻-李首相 (2) しかし、現場で政策の実行を担う多くの政府当局者は誰に耳を傾けるべきかよく分からない状況だ。李首相は景気押し上げとあらかじめ設定された成長目標の達成を引き続き促している一方、習主席はゼロコロナ政策を推し進める必要性を引き続き強調している。 こうしたジレンマは、上からの絶対的命令が迅速に履行されることで知られる中国をまひ状態に陥らせていると、8人の地方政府高官や金融官僚が匿名を条件に明らかにした。 投資家やアナリストは李首相が開いた緊急会合について、景気回復が早急に必要だとするコンセンサスの強化を目指す試みと捉えているが、高官4人は新型コロナ感染抑制がなお最優先事項だとする自身の考えにはほとんど影響しなかったと述べた。高官の1人は個人的なキャリアの観点で、感染抑制に失敗すれば懸命に働いても全く意味がなくなる上、経済プロジェクトを開始する余地は限られていると指摘した。 中国の李首相、経済は2年前よりも悪化していると発言 出所:ブルームバーグ 関連記事</p>