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安かろう悪かろうなんて言わせない!! 薄利多売上等の激お買い得車はこれ!

 「最近のクルマは高い」と思ったアナタはたしかに間違ってはいない。しかし、走行性能や安全性能の進化は目覚ましく、それを知ってしまったら「むしろ安いかも」と思えることもまた事実。しかも、安い=悪いという図式は今となっては昔のこと。安くてお買い得なクルマは数多存在するのだ。
 そんなお買い得車は薄利多売を狙ったモデルも多いだけに、「人と同じじゃつまらない」という人にはお薦めできないけれど……それでも一見の価値アリと言わざるを得ない魅力的なモデルを紹介しよう。

文/FK、写真/スズキ、トヨタ、ダイハツ、ホンダ

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“良品廉価”という言葉はハイゼットのためにある!?

安かろう悪かろうなんて言わせない!! 薄利多売上等の激お買い得車はこれ!
パワートレーンが刷新された新型ハイゼット カーゴ。小型化された新開発のFR用CVTにより、床下スペースへの搭載することを可能とした。さらに、無段階変速によりスムーズな加速と力強い登坂性能を実現。これで104万5000円~160万6000円という価格はスゴい! 

 1960年の初代モデル登場以来、750万台以上の累計生産台数を誇るハイゼット。60年以上の長きに渡り、働く人々の頼れる相棒として日本全国津々浦々で活躍を続ける国民的商用車ともいうべきハイゼットの新型モデルが2021年12月に登場した。

 新型のカーゴとトラックは近年の軽商用車を取り巻く環境変化に対応するべく、商用車初のDNGA(Daihatsu New Global Architecture)を展開するとともに軽商用車としてFR用CVTを初採用するなどイマドキの仕様にアップデートされたことが大きなトピックとなっている。

 また、燃費・静粛性・発進性といった基本性能を向上させつつ、最新の予防安全機能であるスマートアシストを採用して安全・安心への高まるニーズにもしっかり対応。

 だが、しかし……それ以上に注目したいのはカーゴが104万5000円~、トラックに至っては90万2000円~というリーズナブルな車両本体価格。先述のとおり、従来モデルから装備を充実させたうえでのこの価格設定は企業努力の賜物に他ならない。

 発売後1カ月後の累計受注台数がカーゴは約1万3000台、トラックは約2万1000台と絶好調なのも当然の結果と言えるだろう。

見た目もキュートなワゴンRスマイルはスライドドアの装備で大ブレイク!

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広い室内空間と高い機能性に加え、スライドドアの利便性と個性的なデザインを兼ね備えたワゴンRスマイル。安全装備も充実。「サポカーS ワイド」、「衝突被害軽減ブレーキ(AEBS2)認定車」、「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定車」の該当車となっている。これで129万6900円~171万6000円というお手頃価格は嬉しい!

 愛着とぬくもりを感じる四角いフォルムと丸目ヘッドランプを組み合わせたエクステリア、居心地の良さと高い質感を両立したインテリア、見晴らしの良さとゆとりある室内空間による快適で運転しやすいパッケージングを引っ提げて、2021年9月に登場したワゴンRスマイル。

 発売直後の2021年10月、全国軽自動車協会連合会が発表する軽四輪車通称名別新車販売確報において、それまで22カ月連続で1位の座に君臨し続けたN-BOXを抜いて新車販売台数第1位獲得の快挙も達成した。充実の安全装備も特筆すべきポイントでデュアルカメラブレーキサポートを搭載したスズキ セーフティ サポートを全車に標準装備したほか、全方位モニター用カメラ装着車には狭路すれ違い時の接触防止をサポートするすれ違い支援機能をスズキとして初めて採用。

 また、運転に必要な情報をカラー表示するヘッドアップディスプレイをはじめ、マルチインフォメーションディスプレイ、アダプティブクルーズコントロール、標識認識機能といった“セーフティプラスパッケージ”もメーカーオプションに設定。見た目も可愛いのだから世の女性たちが放っておくハズがない!?

価格に見合わない装備が充実したヤリスは万人受けする絶対王者的存在

安かろう悪かろうなんて言わせない!! 薄利多売上等の激お買い得車はこれ!
新開発の直列3気筒1.5リッターダイナミックフォースエンジンを採用した新世代ハイブリッドシステムも話題に。HVでも199万8000円~249万3000円という手頃なプライスレンジ

 一般財団法人 日本自動車販売協会連合会発表の車名別販売台数にて2020年7月から16カ月連続で1位をキープし続けただけでなく、2021年の販売台数でも2位のルーミーに約8万台の大差をつけて1位を獲得したヤリス。

 上は252万2000円から下は139万5000円という幅広い価格帯に加え、エンジンは1.0リッターと1.5リッターのガソリンに1.5リッターハイブリッドという3種類、駆動方式は2WDと4WDに電気式4WDシステムのE-FOUR(ハイブリッド車)という3種類、トランスミッションも2タイプのCVTに6速MTと電気式無段変速機(ハイブリッド車)の4種類を設定し、選択肢も広いことが万人に受け入れられている理由と言えるだろう。

 しかも、ロープライス設定の1.0リッターガソリン車でも新開発のコンパクトカー向けTNGAプラットフォームが上質な乗り心地をもたらすだけでなく、低・中速域のトルクが充実した1.0リッターエンジンとワイドレンジかつ小型軽量のCVTとの組み合わせで走りは軽快! 

 それでいて先進のToyota Safety Senseやスマートフォンと連携する8インチディスプレイオーディオ(最廉価グレードのXは7インチ)も標準装備されているのだから、これをお買い得と言わずしてどうする!?

これだけ売れていれば薄利じゃない!? もはや無双状態のN-BOX

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2020年12月にはマイナーチェンジを実施。エクステリアはヘッドライトとグリルの形状を変更、安全運転支援システム「Honda SENSING」も進化を遂げた。これで142万8900円~202万2900円とは、売れないはずがない!

 全国軽自動車協会連合会調べによる国内軽自動車新規届出台数で7年連続No.1の金字塔を打ち立てたN-BOXシリーズ。

 軽乗用車シーンでは押しも押されぬ圧倒的王者に君臨していることは周知のとおりだが、その装備の充実ぶりを知れば知るほど納得の結果と言わざるを得ない。

 2017年9月に発売された現行の2代目は、先代モデルから評価が高かった広い室内空間や存在感のあるデザインは継承しながらプラットフォームやパワートレインを新たに開発。また、安全装備や新採用の助手席スーパースライドシートを備えながら、約80kgの軽量化によって優れた走行性能・低燃費・乗り心地も実現している。

 先進の安全運転支援システムであるHonda SENSINGをHondaを軽乗用車として初採用したことも話題となった。

 その後も2020年12月には内外装デザインを刷新し、2021年12月にも電子制御パーキングブレーキやアダプティブ・クルーズ・コントロールに渋滞追従機能を追加するなど、日常の安心・快適性をさらに向上させる一部改良が行われている。他の追随を許さない進化を遂げ、今やファミリーカーの新スタンダードとなったN-BOXの勢いは止まらない。

もうすぐ10周年! 超熟成のカローラ フィールダーが放つ大きな存在感

安かろう悪かろうなんて言わせない!! 薄利多売上等の激お買い得車はこれ!
2012年のフルモデルチェンジでは、1.5リッターエンジンを大幅に改良。さらに新開発Super CVT-iを搭載することで走行性能と燃費アップを実現した

 若返りを図ったスタイリッシュなフォルムに加え、3月31日にはGRカローラを世界初披露するなど進化が著しく、もはや大衆車の面影が皆無に等しい現行のカローラシリーズ。

 だが、しかし……大衆車の面影を残す4ドアセダンのカローラ アクシオとともに販売が続けられているのが、2012年5月に登場したステーションワゴンの3代目カローラ フィールダーだ。

 その開発テーマは“大人4人が安心・安全、快適に長距離を移動できるミニマムサイズのコンパクト車”。国内向けに最適化するべくヴィッツ系のプラットフォームを採用した3代目は、2代目のホィールベースはそのままに全長を60mm短縮&最少回転半径を若干小さくしながらもリアシートの膝前スペースを40mm、室内長も90mm拡大してビッグスペースコンパクトを実現。

 その後も仕様変更・一部改良・マイナーチェンジを重ねて地味ながらも進化を遂げている。

 単純比較はできないものの、車両本体価格はカローラ ツーリングの201万3000円~308万2500円に対して、カローラ フィールダーは170万9400円~229万2400円とリーズナブル。減少傾向にある国産ステーションワゴンのなかでは貴重な5ナンバーの廉価モデルとして、今なおその存在感を発揮し続けている。

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