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メルセデス560SECが新品状態で、138,500ユーロ(約1,900万円)で販売中。メルセデスのスペシャリストであるメカトロニックは、ユニークな560 SECを提供している。日本から来たラグジュアリークーペの走行距離はわずか7,390km!

究極と言われる「メルセデスSEC」! 1981年のIAA(フランクフルトモーターショー)で発表された「W126」のクーペバージョン「C126」は、まさにセンセーションを巻き起こした。ブルーノ サッコがデザインしたボディに最先端のテクノロジーを搭載し、ボンネットにはV8エンジンのみを搭載した。そして、1981年から1991年まで提供された「C 126」は、現在でもその存在感を印象付けている。メルセデスのスペシャリスト、メカトロニックが現在、新車状態の「560 SEC」を超特価で売りに出している。

多くのメルセデスファンにとって、「SEC(S-Class Fuel Injection Coupéの略)」は、デザインレジェンドのブルーノ サッコによる最もエレガントなデザインであり、クリエイター自身ですら、ファーストシリーズ(1981〜85年)、セカンドシリーズ(85〜91年)にかかわらず、「C 126」を今でも愛用しているという。全長5m近いクーペのプロポーションは、まさに完璧なもので、スマートでエレガントだ。Bピラーのないデザインは、「Sクラスクーペ(C217)」が生産中止になるまで、メルセデスの大型クーペに欠かせない特徴であった。

時代を超えたエレガンス: 全長4.94mのクーペの横顔は、その流麗なラインがひときわ目を引く。

メルセデスC126にV8を搭載した専用モデル

「C126」がサルーンの上に位置することを明確にするため、クーペは当初からV8エンジンのみで提供された。当初は204馬力の「380SEC(M116)」と231馬力の「500SEC(M117)」、1985年以降は「420SEC(M116)」、「500SEC(M117)」、トップモデルの「560SEC(M117)」として展開された。

30年以上でわずか7,390キロメートル

現在、非常に特別な「メルセデス560SEC」が売りに出されている。メカトロニックは、30年以上にわたってわずか7,390kmしか走行していない、生産最終年モデルの「C126」を探し出した。高級クーペの歴史についてはあまり情報がないが、この「SEC」は「日本市場用モデル」だそうだ。また、このメルセデスは1991年に納車されたが、登録されたのは1992年8月であったことも分かっている。

クロックワーク: 1987年9月から5547ccのV8(M117)が299馬力(触媒コンバーター使用時は279馬力)を発揮した。それ以前は272馬力(242馬力)だった。

その後30年間、クラシックカラー「ブルーブラックメタリック(199)」の「SEC」は、ほとんど乗られることがなかった。前オーナーは3人とも、乗るよりも眺めることを好んだコレクターだったようで、現在、アナログのスピードメーターは7,390kmしか表示していない。当然のことながら、無事故の「SEC」は、傷も使用感もない新車同様のコンディションだ。ブラックレザーにオートエアコンやシートヒーターなどを装備したインテリアも、まるで一度も使われていないかのようだ。「C126」には、1991年のオリジナルタイヤがまだ残っているほどだ。

ほとんど使われていないインテリアにはレザーとウッドを使用。560SECの多くはフル装備と言われている。そうでない例はごくわずかだ。

全体的なコンディションが極めて良好なため、この「126」はジャッキマウントやリアウィンドウフレームの神経質な錆やすい部分も問題ないと推測される。また、5.5リッターV8、279馬力を搭載したクーペには、フレッシュサービスと新しい車検が付属している。

しかし、この喜びは決して安いものではない。走行距離20万㎞前後の最も安価な「560 SEC」が2万ユーロ(約280万円)弱からなのに対し、この個体はその7倍近い値段だ。メカトロニックは、このコンディションではおそらく唯一の存在である「560 SEC」を138,500ユーロ(約1,900万円)で売りたいと考えている。ちなみに、1987年当時の「560SEC」の基本新車価格は146,490マルク(約1,000万円)だった。

Text: Jan Götze
Photo: Mechatronik