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新型登場・価格判明で旧型にも注目!! 歴代フェアレディZ 中古車購入ガイド

 今年1月に開催された東京オートサロンで、日本市場に導入される新型フェアレディZが公開。6月下旬から発売する240台限定特別仕様車の696万6300円という価格も発表された。本日4月25日には、カタログモデルの全グレードの価格も発表されている。

 型式はZ34のままなので、形式上は「ビッグマイナーチェンジ」となるが、外観デザインだけでなく、搭載するエンジンも3L・V6ツインターボと一新。しかし、車両価格はエントリーグレードでも524万1500円と新型はかなりお高め。

 であれば、中古車のフェアレディZはいくらほどの価格で、どんなクルマが狙えるのか? 歴代Zの最新中古車事情を紹介する。

●日産 新型フェアレディZ 価格一覧 ※いずれも税込
・フェアレディZ(6MT/9MT-ATx)…524万1500円
・同 Version S(6MT)…606万3200円
・同 Version T(9MT-ATx)…568万7000円
・同 Version ST(6MT/9MT-ATx)…646万2500円
・同 Proto Spec(6MT/9MT-ATx)…696万6300円

※本稿は2022年3月のものです。中古車流通量の目安は、★:30台以下、★★:50台以下、★★★:100台以下、★★★★:299台以下、★★★★★:300台以上、執筆時点のデータです
文/萩原文博、ベストカー編集部、写真/NISSAN、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2022年4月10日号

【画像ギャラリー】歴代フェアレディZの価格・流通量・デザインをギャラリーでチェック!(15枚)画像ギャラリー


【CHECK 1】6代目(2008~2022)整備記録簿をチェックして、いい中古車を探したい!

Z34型の新車時価格は362万5500〜651万9700円

●6代目Zの基本解説

 2008年12月にフルモデルチェンジを行い、Z34型フェアレディZが登場。先代のシャシーを流用しているものの、ショートホイールベース化と大胆な軽量化により運動性能を向上。

 搭載するエンジンは3.7L・V6自然吸気で、世界初のシンクロレブコントロール付6速MTと7速ATが組み合わされた。

 2009年には電動開閉式のソフトトップを採用したロードスターを追加。専用開発されたパーツにより、ルーフを開けた時のリアスタイルの美しさは絶品だ。

●中古車購入ポイントは?

 現在、6代目Zの中古車の流通台数は約316台。価格帯は約105万〜628万円となっている。また、ロードスターの中古車は約25台しか流通しておらず、価格帯は約220万〜420万円だ。

 注意点としては、特にMT車はハードに走られている個体もあるので、メンテナンスの頻度がわかる整備記録簿でしっかりと確認したい。

●中古相場:約105万〜628万円/流通量:★★★★★

【CHECK 2】5代目(2002~2008)100万円以下から選べて中古車らしい“うまみ”あり!

●5代目Zの基本解説

 Z32型が2000年に生産終了となり、2年のブランク後、2002年に5代目となるZ33型フェアレディZが登場。プラットフォームを一新し、搭載するエンジンは3.5L・V6自然吸気のみだ。

 2by2はなく、2シーターのみとなったが、2003年に電動開閉式ソフトトップを採用したロードスターを設定した。6年間に約25万台を販売したヒットモデルだ。

●中古車購入ポイントは?

 新車販売台数が好調だった5代目Z。中古車の流通台数は約457台と歴代モデルで最も多く、価格帯は約26万〜412万円。オープンモデルのZロードスターも約62台流通していて、価格帯は約55万〜398万円となっている。

 100万円以下で購入できる中古車が最も多いモデルだ。しかしコンディションは良し悪しがあるので、オイル漏れなどに注意したい。

●中古相場:約26万〜412万円/流通量:★★★★★

【CHECK 3】4代目(1989~2000)ターボはオーバーヒートが弱点で狙い目はNA車か?

4代目(1989~2000)。新車時価格は305万〜495万5000円。ワイドボディが印象的

●4代目Zの基本解説

 Z伝統のロングノーズ&ショートデッキスタイルから決別したのが、1989年に登場したZ32型。キャビンフォワードのシルエット、60度の超スラントヘッドランプなど精悍さが進化したスタイリングが特徴。

 3L・V6の自然吸気とターボエンジンを搭載し、2シーターと2by2を用意。マルチリンクサスやスーパーHICASなど当時の日産の最新技術が盛り込まれたスポーツカーだ。

●中古車購入ポイントは?

 4代目Zの中古車は現在約93台流通していて、価格帯は約70万〜980万円と幅広くなっている。注意点は前期モデルは冷却系が厳しく、ターボ車はオーバーヒートしやすいところ。またTバールーフ車は経年による歪みもあるので、取り外しの際は要注意。

 狙い目の中古車は自然吸気エンジンのMT車だ。

●中古相場:約70万〜980万円/流通量:★★★☆☆

【CHECK 4】3代目(1983~1989)流通量は少なくなっていて、平均価格はZ32より高い

●3代目Zの基本解説

 1983年に登場した3代目モデルのZ31型から新開発のVG型V6エンジンを搭載。前期型はヘッドライト消灯時もレンズが見える「パラレルライジングヘッドランプ」を採用しているのが特徴。

●中古車購入ポイントは?

 現在3代目Zの中古車は約17台と少なめ。価格帯は約118万〜498万円で、価格応談は7台もある。平均価格は約221万円とZ32型よりも高い。かつては後期型が人気だったが、現在は差がなく、前期型が7台、後期型が10台。3L車は少なく2Lターボ車が中心だ。

●中古相場:約118万〜498万円/流通量:★☆☆☆☆

【CHECK 5】2代目(1978~1983)中古車の流通数が少なく、高価格車はオリジナル仕様

●2代目Zの基本解説

 S130型の2代目フェアレディZは1978年登場。ロングノーズ&ショートデッキのボディは拡大され、2シーター、2by2ともに初代モデルより室内空間に余裕が生まれた。1982年には、ターボエンジン搭載車を追加し大ヒットした。

●中古車購入ポイントは?

 歴代モデルで最も販売期間が短かったこともあり、中古車の流通台数は約19台と少なめ。価格帯は約150万〜598万円で、平均価格は約347万円。価格応談は5台ほどある。初代モデルと比べると、チューニング車は少なめで、高価格帯のクルマはオリジナルコンディションのクルマが中心。

●中古相場:約150万〜598万円/流通量:★☆☆☆☆

【CHECK 6】初代(1969~1978)今や初代はクラシックカーで、中古車の半数は価格応談車

1969年に誕生した初代Z。当時の新車価格は84万〜182万円

●初代Zの基本解説

 S30型と呼ばれる初代モデルは1969年に登場。アメリカではZ(ジィー)カーとして大ヒットした。当初は2シーターのみだったが、1974年には4人乗りの2by2を導入。また、1971年には北米で販売していた240Zシリーズを追加した。

●中古車購入ポイントは?

 現在、初代Zの中古車の流通台数は約46台でわりと豊富。価格帯は約398万〜1848万円で、平均価格は約932万円と高騰。価格応談は23台もあり、そのなかにはハコスカGT-Rなどと同じS20型エンジンを搭載したZ432やZ432Rもある。

 レストアを含めたカスタムカーが非常に多く、第2世代スカイラインGT-R用のRB26エンジンを搭載した中古車も販売されている。

●中古相場:約398万〜1848万円/流通量:★★☆☆☆


【番外コラム】まだ高騰中!? 絶版スポーツの中古価格に動きあり?

 中古車のグローバル化が進んでいて、日本から良質な中古車が世界各地へ輸出されている。そのなかでも度々取り上げられるのが、25年ルールのある北米への輸出だ。北米では25年を経過したクルマはクラシックカーとなり排ガス検査などがなくなる。

 その結果、R32型スカイラインGT-Rをはじめとした80年〜90年代の国産スポーツカーが大量に海外へ流出し、これらの中古車相場が日本で高騰したのだ。

 高騰したスポーツカーの中古車相場は高止まりしている。中古車の流通台数が増える可能性はほぼゼロなので、今後も値落ちする可能性はないと考えるのが妥当だ。

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