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 年末に正式発表が予定されているフェラーリのSUV「プロサングエ」。フェラーリから初めて登場するSUVにはどんなエンジンが搭載されるのか? どれほどの出力を発揮するのか? 自動車評論家 西川 淳氏がそのパフォーマンスを予想する。

文/西川 淳、写真/FERRARI、LAMBORGHINI、ASTONMARTIN、JEEP、LANDROVER、PORSCHE、TOYOTA

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■SUVとは明言してはいないのだが……

 その昔、高性能なカタチのイメージといえば、下からセダン→2ドアセダン→クーペ→ミドシップクーペの順となり、その頂点にマルチシリンダーエンジンをミドに搭載するスーパーカーが存在していた。

 セダンが最もポピュラーなファミリィカーであった時代のそれはヒエラルキーだった。

 翻って今の時代、セダンは決して最も広がった裾野ではない。むしろ特定分野にのみ存在する絶滅危惧種だ。

 そのいっぽうで多くのユーザーがSUVスタイルを好んで手に入れている。だからメーカーも以前のセダンに代わる存在としてSUVを企画し、それをベースに付加価値を高めてきた。

 ラグジュアリーブランドが軒並み収益力の高いSUVをリリースし、スーパーカーブランドまでが追従する。セダンの時代とそれは同じ方程式というべきだろう。

 ランボルギーニのウルスはSUVのウラカン級だと言えるし、アストンマーティンDBXはDB11だろう。

ランボルギーニのウルスはSUV

 そしてついにフェラーリまでもがSUVスタイルをリリースする時がきた。

 マラネッロは今年末に発表する「プロサングエ」という名のモデルをSUVであるとはひと言も言っていないが、明かされたティザーイメージでは明らかに「背が高い」。

ついにフェラーリがSUVに手を出した!! 2022年末にフェラーリ初のSUV「プロサングエ」が発表される。フェラーリはSUVとは言っていないがティザーイメージは明らかに背が高い

 これまでのカテゴライズにとらわれないまったく新しいモデルであることをアピールしたいというわけだが、クロスオーバーモデルであることには違いない。それもとびきり高性能な……。

■ライバルモデルのスペックからプロサングエのパフォーマンスを予想

 果たしてプロサングエはどんなパフォーマンスのモデルになるのだろうか。希望的な観測も交えて想像してみよう。

 プロサングエの性能を予想するにあたっては、ライバル車のスペックを先に検討しておくことが手っ取り早い。

 フェラーリがまったく新しいスポーツモデルをリリースするという噂が立ち、それが本決まりになってきた昨今、例えばSUV市場で先行するアストンマーティンはDBXの最高出力を707hpに上げたスペシャルグレードを用意した。

 アストン期待の次世代ミドシップカー、ヴァルハラ用のM178LS2エンジンを積んできたあたり、プロサングエに話題を取られる前にアピールしておきたかったというわけだろう。

 ランボルギーニウルスも今年マイナーチェンジ(フェイスリフト)を予定している。

 おそらくスタンダードモデルは現在の650psを少し引き上げたV8ツインターボを搭載するだろう。そして2023年には待望のプラグインハイブリッドパワートレーンを積む。

 姉妹モデルとなるポルシェカイエンターボS Eハイブリッドがすでに681psを出しているから、ウルス用としてはこれを700psオーバーにチューンして少なくともDBX707を上回るスペックとなるに違いない(重量増も考慮しなくてはならない)。

 さらに史上最強のSUVとして忘れてはならないのが、先代グランドチェロキーのトラックホークで710psを誇っていた。

 このあたりの数値が、プロサングエのパフォーマンススペックの下限となってくるのではないか。問題はパワートレーンだ。

■V6 V8 V12すべてに対応可能なプラットフォーム… パワートレーンはどうなる?

2021年6月に公開されたフェラーリ初の量産型PHEVである「296GTB」。エンジンとモーターで830psを発揮するV6エンジンは果たしてプロサングエに搭載されるのだろうか?

 プラットフォームは新開発のFRベースとなる予定で、それを4WD化する。

 過去にFFやGTC4ルッソで独創的な4WDシステムを投入したマラネッロのことだから、プロサングエ用にも我々をあっと驚かせる駆動システムを採用することだろう。

 それはさておき、問題はパワートレーンだ。ちなみにこの新しいプラットフォームはV6、V8、V12全てに対応するフレキシビリティを持つ。

 順当に考えて、296GTBに積んだV6プラグインハイブリッドが最有力候補である。けれども、前述した先行する高性能スーパーSUVたちは軒並みV8エンジンを積んでいる。

 また、ウルスはフェイスリフトの直前にプロサングエ登場を意識した限定モデルとして、ベンテイガスピードと同じW12ツインターボを搭載したグレードをリリースする可能性も取り沙汰されている。

 となればマラネッロとしてはプロサングエをいきなりクロスオーバー界の頂点に据えるために、なりふり構わず新開発のV12NA+プラグインハイブリッドを積んでくる可能性も否定できない。

■いきなりの「1000psオーバー」の可能性も!!!

296GTB搭載のV6 PHEVは830ps。プロサングエにこのエンジンが搭載されれば、リセッティングを施したとしてもライバルたちを超え800ps以上となるだろう。もしV12PHEVを搭載するなら1000psオーバーも間違いない

 マラネッロが新型車にいきなり2種類のパワートレーンを用意する可能性は低いから、V12PHEVのスペシャルモデルからリリースしこれを限定販売、プロサングエの名声を一気に高めておいて、量販シリーズであるV6PHEVをデビューさせ、他ブランドと同様にビジネスの柱とするのではないだろうか。

 V12PHEVとなればV8PHEVのSF90シリーズを超えるパフォーマンススペックになることは間違いなく、いきなり1000psオーバーとなることは間違いない。

 また、V6PHEVも296GTB用で830psだから、これにSUV用としてふさわしい最大トルクを与えるリセッティングを施したとしても既存のライバルたちを超える800ps以上となるだろう。

 今年5月4日には奇しくもフェラーリは新型車にV12エンジンを搭載することをアナウンスしている。800psと1000psのプラグインハイブリッド2本立て、となればクロスオーバーSUV界でも王者となることは間違いない。

 年末に予定されているプロサングエの正式発表を待ちたい。

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