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人類は長い間、天然痘(痘瘡(とうそう))との闘いを繰り返してきた。医学者の富士川游が明治末に著した「日本疾病史」はこの疫病について多くのページを費やし、8世紀前半の天平年間から近世までの苦難を克明につづる。記録にあるだけで、流行は60回ちかくに及ぶという。▼江戸期だけをみても、1619…