オーストラリア人はより強力な気候変動対策に投票する

10年以上ぶりに、オーストラリアの選挙では、2つの主要政党間の気候変動政策に関する激しい議論は行われませんでした。 しかし、地球温暖化への行動は、土曜日に中道左派労働党を支持して現職の自由党と国民連合を追放した有権者にとって明らかに重要な問題でした。 オーストラリアの研究者たちは、新政府が前任者よりも強力な行動を取り、温室効果ガスの排出を削減することを慎重に楽観視しています。

投票はまだ集計されていますが、アンソニー・アルバニージ新首相が率いる労働党はこれまでに75議席を獲得しており、少数党政府を形成するのに十分です。 グリーンズと独立候補者も十数議席を獲得しており、その多くは前政権よりも地球温暖化についてもっと多くのことをすることを約束していた。

その結果は、オーストラリアでより野心的な気候行動を推進している人々にとって「巨大」であり、「気候と環境のこれらの問題に関する政治情勢の大きな変化を浮き彫りにしている」とシドニー大学の海洋地球科学者であるジョディ・ウェブスターは述べています。 選挙前の世論調査では、気候変動がほとんどの有権者にとって最優先事項であることが示唆されました。

「前政権の政策は気候変動の科学と対立することが多かったので、新政権によってそれが変わることを願っています」とメルボルンのモナッシュ大学の天体物理学者であるマイケル・ブラウンは言います。

アルバネーゼは勝利のスピーチで、10年以上にわたって国の政治を悩ませてきた「気候戦争」を終わらせることを約束しました。 彼は、オーストラリアには「再生可能エネルギーの超大国になる」機会があったと述べた。

労働者は、2030年までに排出量を2005年のレベルの43％削減し、再生可能エネルギー源から生産される電力のシェアを2021年の31％から2030年までに82％に引き上げることを約束しました。同じ期間の2005年のレベルの28％。

「オーストラリアは、干ばつや火事から洪水まで、気候変動の影響にひどくさらされていますが、気候変動の影響と適応に関する研究は何年もの間飢えています」と、キャンベラのオーストラリア国立大学の環境エコノミスト、フランク・ヨツォは言います。

新たな希望

科学政策は2つの主要政党のどちらにとってもキャンペーンの主要な特徴ではありませんでしたが、研究者は新政府が基礎科学へのより多くの支援と研究の独立へのコミットメントを提供することを期待しています。 Websterは、新政府は「単に応用産業に焦点を当てた研究ではなく、純粋な研究を支援することに対してよりオープンであり、主要な助成金プロセスへの干渉も少ない」と考えています。

労働党は、議会に独立した科学的助言を提供するために、英国のものをモデルにした議会科学局を設立することを約束しました。 党はまた、研究開発への公的および私的支出をGDPのほぼ3％に増やすことを約束し、現在2％をわずかに下回る投資の減少傾向を逆転させた。 しかし、緑の党は支出を4％に引き上げることを求めています。 シドニー大学の生物医学科学者であるダレン・サンダースは、「多くの研究者は、拡大した政治的影響力を利用してこの政策を推進するために、グリーンズにも目を向けるでしょう」と述べています。

労働者はまた、オーストラリア疾病対策センターを設立し、パンデミックへの備えを改善することを約束しました。 COVID-19は、パンデミックからの脱出を見つけるための科学の重要性を示していますが、オーストラリアの健康研究への資金提供は「著しく不十分」であると、メルボルン大学の小児科医で感染症の疫学者であるフィオナラッセルは言います。 「私たちは科学にもっと投資しなければなりません。」