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BMWが2025年に発売する3シリーズのEV版に「ノイエクラッセ」プラットフォームを採用すると発表。1960年代にBMWを大きく飛躍させたノイエクラッセとは?

| BMWは少しの間「EVとガソリンとで共通の設計」をもたせ、2025年からはEV専用プラットフォームへと移行するようだ |

EVに関しては自動車メーカー間にて大きくその戦略が分かれている

さて、現在もっともノリにノッているプレミアムブランドといえばBMW。

数々の新型車を発表し、さらにはハイパフォーマンスカーを担当するM社の創立50周年記念ということで久方ぶりに「CSL」の名を復活させるなど話題に事欠かない状態です。

そんなBMWですが、ガソリンエンジンの開発を継続する一方で電動化にも力を入れており、新型電動プラットフォーム「ノイエクラッセ」が2025年に3シリーズの電動版にてデビューを飾ることになるとアナウンスすることに。

「ノイエクラッセ」とは?

ちなみに「ノイエクラッセ」とは「新しいクラス」という意味のドイツ語で、最初に使用されたのは1960年代のBMWの広告において。

当時のBMWは(イセッタのような)小型車、もしくは501/502/503のような大型セダンしかラインアップを持たず、それらの中間を埋める新しいクラスとして投入された「1500」シリーズがズバリ「ノイエクラッセ」ということになります(現代の5シリーズに相当する位置づけ)。

ただ、当時これは車名やシリーズ名ではなく、あと付けにて考案されて広告に使用されたものだといい、しかしこれが大きな話題を呼ぶことに。

そこでBMWはこのノイエクラッセを大量生産することに決め、「大きなリスクを踏んで」設備投資や大量雇用を行い工場を拡張したわけですが、このときの決断がなければ今のBMWはないだろうとも言われていて、BMWにとって大きな転機を迎えるきっかけとなり、現代へと続く成功の礎を築いたのがこの「ノイエクラッセ」ということになります。

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新生代のノイエクラッセとは?

そして現代の「ノイエクラッセ」とは次期型モジュール・アーキテクチャであり、「電気自動車(BEV)専用」プラットフォーム。

プレミアムミッドサイズセグメント全域をカバーし、およそBMWの中核車種がこれを使用することになると言われます。

つまり先代ノイエクラッセとは異なって新世代ノイクラッセは一連の車種ではなくプラットフォームであるという相違を持ちますが、「新しいBMWの成功への道標となる」「大きな投資を踏み切って生産を行う」というところは一致しており、新プラットフォームに「ノイエクラッセ」と名付けたのはなかなかにいい案だったのかもしれません。

そして今回の「2025年にデビュー」ということについて、これはBMWの第1四半期決算説明会にて同社CEO、オリバー・ツィプセ氏が自ら語ったもので、ノイエクラッセ・プラットフォームは、出力が向上した新世代の電動パワートレインと新しいバッテリーセルを用いた「技術の飛躍的な進歩」を体現したものだと自信を見せています。

なお、これをベースとした最初のモデルはハンガリーにあるBMWの新工場で生産される予定だといい、「新しい工場で建設」するあたりも1960年代のノイエクラッセと共通するところですね。

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BMWはついにガソリン世代のプラットフォームと決別?

BMWは現在のEV展開において、その多くのプラットフォームをガソリン車と共有しており、X3とiX3、i4と4シリーズ・グランクーペ、そして先日発表されたi7と7シリーズはガソリン車とEV版とで同じプラットフォームを採用し、フルモデルチェンジ版の5シリーズとi5も同じような関係になる、とも。

ただ、今回の発表の内容だと、3シリーズのEV版は3シリーズのガソリン版とプラットフォームを共有しないということになり、ここからちょっと流れが変わってくるのかもしれません。

ちなみにですが、今回のオリバー・ツィプセ氏のコメントだと「ノイエクラッセ・プラットフォームはミドルクラスに使用される」とのことで、しかし昨年にBMWの研究開発責任者を務めるフランク・ウェーバー氏がコメントしたところだと「2シリーズからX7までの殆どのモデルがこれを使用する」とされ、ちょっとした発言内容の相違も見られます。

なお、今回の説明会において、オリバー・ツィプセCEOは、2025年までにBEVの販売台数が200万台に達し、2030年あるいはそれ以前に販売台数の50%を占めるようにしたいという意向を示していて、その原動力を担うのがこのノイエクラッセということになりそうですね。

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参照:Automotive News Europe

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