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<p>絵本作家のエリック・カールさん、日本で約9年ぶりの展覧会です!</p><p>昨年5月23日に91歳で息を引き取った、『 #はらぺこあおむし 』などの名作絵本で知られるエリック・カールさん。 ⇒ 2017年に来日した際のインタビューでは、戦時中のドイツの「色がない世界」が創作に与えた影響など、多くの質問に答えてくれました。</p><p>世田谷美術館で開催中の大個展のために来日したエリックさんに、長きにわたる創作について聞きました。</p><p>エリックさんの名を知らなくとも、その絵に全く見覚えがない人は少ないのでは。一気に記憶がよみがえる作品群。『はらぺこあおむし』関連作品原画、制作年不詳 ©Eric Carle。 誰もが子供の頃に読んだ『はらぺこあおむし』をはじめ、数多くの名作絵本を生み出してきたエリック・カールさん。87歳の現在も旺盛に創作を続けており、個展のために来日した今回も、元気そのものの様子。“あおむし”マークのキャップの下の優しい目をくるくると動かしながら、私たちの質問に答えてくれた。 あなたは当初、グラフィックデザイナーとして活動されていました。その経験は絵本の創作にどのように生きていますか? 「グラフィックデザイナーとして商品広告のポスターをたくさん作ったことは、とても役立ったと思う。シンプルな形、はっきりとした色彩。ぱっと一目見て何を言おうとしているかわかる。僕の絵本のそういう特徴は、まさにポスター広告の要素でもあるよね」 では、“よいデザイン”の絵本とは何でしょう? 「僕の絵本!(笑) というのは冗談だけど、何より“伝わる”ことが大事だと思うね」 子供たちに伝わるように、と意識して描くということ? 「いや、実を言うとそういうことは全く考えないね。僕は、僕自身に向かって描いている。自分が好きなものは子供たちも好きだろうとは思っているけれど」 『とうさんはタツノオトシゴ』最終原画、2003年 ©2004 Eric Carle。共にエリック・カール絵本美術館蔵。 Loading…</p>