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チューンドスイフトスポーツはGRヤリスに迫る走りと迫力を獲得

 新車価格201万7400円からというお手頃価格で、高い走行性能と実用性を兼ね備えて老若男女問わず人気なのがホットハッチのスズキスイフトスポーツ。

 国産スポーツカーの価格が高騰してしまい、新車、中古車問わずお手頃価格で手に入るスポーツモデルとして多くの人から支持されている。

 そこで、今回はこのスイフトスポーツをベースとしたストリートモデルを大阪府高槻市にあるコンプリートスポーツが製作したので、早速試乗インプレッションを行った。

文、写真/萩原文博

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現在では数少ないお手頃価格のスポーツモデル

チューンドスイフトスポーツはGRヤリスに迫る走りと迫力を獲得
左が今回試乗したカスタムカー。右はセントラルサーキットなどで最高速を記録したマシン

 現行型スズキスイフトスポーツは、2017年9月に登場した。クルマの骨格にあたるプラットフォームを「ハーテクト」と呼ばれる高剛性、軽量化を両立した新プラットフォームを採用。さらに全幅1,735mmの3ナンバーサイズとすることで、トレッド幅を拡大。その結果、直進安定性と旋回性能を向上させている。

 搭載するエンジンは最高出力140ps、最大トルク230Nmを発生する1.4L直列4気筒直噴ターボ。点火制御とターボ過給圧制御をチューニングし、アクセル操作に対する反応を高めて、過給応答性を向上させただけでなく、ターボラグのない幅広い回転域で鋭い加速を実現している。

 組み合わされるトランスミッションは6速MTと6速AT。6速MTは先代と同じ2~5速をクロスレシオ化した同じギヤ比を採用。一方の6速ATは最適なギヤ比を設定し、鋭い加速を得られるようになっている。

 サスペンションにはスポーティな走行に特化した減衰特性のモンローのショックアブソーバーを採用。さらに専用スタビライザーやブッシュ類の採用によりロール剛性を最適化している。

 そして、運転支援システムがパッケージ化したセーフティパッケージを設定。衝突被害軽減システム「デュアルセンサーブレーキサポート」をはじめ、アダプティブクルーズコントロールなど最新の運転支援システムが採用されている

 2020年5月の一部改良で、後退時の安全装備を充実させ、安全性を向上させている。

 今回訪問したコンプリートスポーツはチューニングショップではない。スズキ高槻南というスズキの副代理店でもあるのだ。しかし単なる副代理店ではない。 西日本エリアでスイフトスポーツを5年連続で最も販売している店舗なのだ。

 どうして、このショップがそれほどスイフトスポーツを販売しているのか。それはコンプリートスポーツでは、オリジナルのカスタムコンプリートカーを製作し、西日本エリアにあるセントラルサーキットや岡山国際サーキットでラジアルタイヤ装着クラスの最速コースレコードを保持しているタイトルホルダーだからだ。

 スイフトスポーツ用のパーツは、2020年5月の一部改良以降の2型は25馬力アップのECUをはじめ、サーキット用、ストリート用サスペンション。そしてマフラーなど機能性パーツを開発し、実際にサーキット走行を重ねて実績を積んでいるだけでなく、ECU装着車を新車コンプリートカーとして販売しているのだ。

 そのスイフトスポーツを西日本で最も販売しているコンプリートスポーツが、満を持してリザルトジャパンとのコラボで誕生したエアロパーツを装着したデモカーを製作した。コンプリートスポーツは、リザルトジャパンの新車コンプリートオフィシャルショップとなっている。

見掛け倒しではない!高い戦闘能力を獲得したスイフトスポーツ

チューンドスイフトスポーツはGRヤリスに迫る走りと迫力を獲得
路面追従性が向上し安定感の高い走りを達成

 その外観デザインはガンダムがモチーフであるのはひと目見てわかるほどアグレッシブ。圧倒的な存在感はGRヤリスにも一歩も引けを取らないオーラを放つ。

 フロントスポイラーは直線的なデザインを採用。ブラックと赤のラインのアクセントにより、シャープさを引き出している。バンパー部にはR32型スカイラインGT-R NISMOを彷彿させるエアダクトが空いているのは50代の筆者には懐かしさを感じる。

 さらに、リアに装着された大型のリアウィングは、WRC参戦車のような高い戦闘力をアピール。またディフューザー形状を採用したリアバンパーはリアタイヤの見える角度にもこだわっており、良いスタンスを演出している

 インテリアは、ステアリングは変更されているが、機能は一つもスポイルしていないところは、さすが副代理店であるポリシーを感じる。

 搭載する1.4L直列4気筒ターボエンジンはECUチューンにより、ブースト圧コントロールマップ変更などにより、最高出力は165psに向上。スピードリミッターも280km/hまで向上している。

 サスペンションは、ストリート用の車高調サスペンションを装着。RS★Rと共同開発したサーキット用をベースにバネレートなどを快適に街乗りできるタイプに変更している。

 その戦闘力アップし、圧倒的な存在感を誇るコンプリートスポーツのスイフトスポーツの試乗を行うため、ワインディングへ出掛けた。

 かなり勾配のキツイ上りも低回転からモリモリとパワーが出るので、面白いように駆け上ることができる。リアタイヤへのトラクションのかかりが良いので、コントロール性も高く、ステアリングを切り始めてからのクルマの動きに無駄がないのも良い。

 一方の下りは、ハイパワーエンジン+軽量ボディの本領発揮。ブレーキにも手が加えられているので、初めて走行する場所でもリズム良く駆け抜けることができる。このリズムの良い走りはGRヤリスにも引けを取らない印象だ。

 エアロパーツはオーナーの好みがあるが、ECU、マフラー、サスペンション、ブレーキというメニューでもココまで走りのレベルが上がるというのは、スイフトスポーツの素性の良さも評価しなければならない。

 GRヤリスは手が届かない!という人でもチューニングしたコンプリートカーのスイフトスポーツならば、手軽に乗ることができる。まさに街乗りからサーキットまで楽しめる万能スポーツコンパクトと言えるだろう。

 新車コンプリートだけでなく、もちろん現在所有しているクルマもチューニングしてくれるので、スイフトスポーツオーナーでノーマルに物足りなさを感じている人は要チェックだ。

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投稿 やっぱスイフトスポーツは日本の宝だ…チューニングしたらさらに最高になった!!自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。