神奈川県横須賀市は21日、市立馬堀中学校でプールの給水栓を約2カ月間、断続的に開けたままにしたことにより、上下水道使用料として約350万円の損害が生じたと発表した。
これまでもうっかりミスでプールの水を出しっぱなしにしてしまうニュースは時々流れていたが、今回はうっかりではなく、プールを管理していた担当教員があえて出しっぱなしにしていた。教員は、
新型コロナウイルス感染を防ぐために、プールの水を常にあふれさせて水質をきれいにする必要があると勘違いした
という。別の教員が気付いて栓を閉めることがあったが、そのたびに担当教員が給水栓を開き、24時間出しっぱなしにしていたと伝えられている。
同校の校長に話を聞くと、こう語った。
発表にある通りで、担当教員の認識不足だった
水を出しっぱなしにすることでコロナ対策になると、思い込んでいたという。担当していたのは体育教師で、昨年度は1年生(2クラス)のみ、プールの授業を行った。コロナ対策は徹底しているという。
本校はプールの授業以外でもコロナ対策は徹底していて、他校と比べたらやり過ぎと思われるぐらいの対策をしていました。グループ学習はせず、各生徒の机にはパーテーションを設置し、給食は黙食。昨年度は、体育祭で保護者の参観は不可としました。
そのため、オミクロン発生までは、感染者はゼロだった。
今後はプールの水を開栓する際は複数の教員で確認を行い、水道や電気メーターの検針を頻繁に行うよう管理を強化して再発防止に努めます。
横須賀市教育委員会学校管理課も、こう話す。
プールの水を出しっぱなしにするのは、コロナ対策としては不適切と考えます。着替えの際やプールサイドなどで密集を避けるなど、一般的な対策に気を付けて欲しい
無駄に給水した量は、25メートルプール11杯分に相当する約4238トン。市は損害の半額に当たる約174万円を、担当教員(約87万円)、校長(約43万円)、教頭(約43万円)の3人に請求する。
勘違いによる非科学的なコロナ対策や、学校の水道管理の問題について、ネット上では批判の声が多数あがった。
日本の教育者のレベルの低さが恐ろしい。こんな連中が中学生の教育をしてるんだから、日本人の8割が馬鹿になるのも当然だよ。
コスト意識の欠如を指摘する人もいた。
これの問題って「新型コロナウイルス感染を防ぐために、プールの水を常にあふれさせて水質をきれいにする必要があると勘違い」という情弱問題もあるが、教員の学校運営における「金の回り方」やコスト意識の希薄さ問題もあるだろう。
一方、教員がプール管理まで行うのは負担が大きいのではという声もあった。
何年目の先生かはわからないが、通常の業務をこなしながら、なんの研修もなくなんの手当もなく、たった一人で施設の管理を任されているという所にも問題視してほしい。体育主任なんて誰もやりたがらないよ。
ニュースを見て、プール1杯の水道代が約35万円もかかることに驚いた人も多いのではないだろうか。近年では、コストの問題や施設の老朽化、猛暑、水着姿を外部から見られる問題などから、プール授業は縮小傾向にあるという。学校のプール授業をどうすべきかは、さまざまな切り口から考えられそうだ。